ねうねう句日記

いつか秀句をはきたいと、ねうねうとうち鳴きながら、より所なげに春の夜を・・・
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鬼王殿に逢ませう 許六

2012-09-15 14:26:42 | 文学

(大津絵・鬼に追われる大黒)

元禄16年、彦根蕉門の歳旦帳・歳暮吟に

  大年や鬼王殿に逢いませう 許六 

というのがある。鬼王殿がどうして大晦日に出てくるのか不思議だったが、歳時記をみたら納得。

平安時代、宮中では大晦日に盛大に行われた悪鬼・疫礪を払う「追儺」の行事があって、それが諸国の社寺にひろまっていった。

今の感覚では二月節分の行事に豆まきをするのだが、それは実は「追儺」が変形したものという

江戸時代は大晦日あちこちの寺社で鬼やらいがあって、鬼王殿が多数出没していたのだろうか。

お正月を前に、追い払われる鬼だが、大晦日に人間に追いかけられるのもちょっと楽しいかも。

(追われる鬼)

あー大変だった、お風呂できれいになって年越ししましょう。腰蓑は雲にひっかけている。

鳥耳斎「地獄絵」。人をキセルと煙草入れのタバコにして苦しめてる鬼。鬼も人もゆるくて。2012年府中市美術館。

  



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