ねうねう句日記

いつか秀句をはきたいと、ねうねうとうち鳴きながら、より所なげに春の夜を・・・
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88歳!KENZOケーキ

2010-11-28 15:50:32 | 日記

 11月某日、ついに母の88歳バースデイパーティーの日がやってきました。
いつもの時間に機嫌よくお目覚め、時計代わりのNHK「てっぱん」を見て、さあお仕度じゃ。
目はいいはずなのに気合が入ってるせいかほほ紅が濃すぎますね、お母さん。真珠のブローチの出番も久しぶり。
 12時開始なので早めにC会館へ出発。11時半到着。玄関前に静岡ナンバーが停まってる。従妹のローバーだ。遠路来てくれてありがとう!と思いつつロビーに這入ったら、すでにほぼ全員そろってる!こういうことには時間厳守の一族のようです。

 わあわあ久闊をあたためながら会場へなだれ込む。母と叔母二人(83と81)は一年ぶりと五年ぶりの再会。手を握り合って座り込みました。とにかく子供達がでかくなってるよ。米寿の祝いは孫と「はとこ」の世代が若々しい空気を運んでくれるんだなーと思いました。
 大事な事は最初にやってしまおうと、弟の挨拶もそこそこに皆が待ち焦がれていた大ケーキ搬入。この辺ではおいしくて超有名なお店のデコレーションケーキ。ローソクをさしてみんなでバースデイソングを歌いました。私の旦那のアコーディオン伴奏。
 灯を吹き消すとき、皆が手伝おうとすると、母は「いいや、私ひとりでやる」と、三分くらいかけて消していました。
 叔父の乾杯のあとはビュッフェ料理と飲み放題で宴の開始。当初少し高級にお膳で日本料理と思ったけれどこの形式でよかった。なかなかおいしくてリーズナブル、飲み放題だから勘定の心配もなし。

 やがて歌の時間がきて、母が自慢の美声を披露する時がきました。(このために皆を呼んで米寿パーティーをしたようなものだし)出しものは『蘇州夜曲』。三日ほどまえから夜旦那のアコーディオンで練習したかいあり、高音も出てまずまずけっこうでした。
 ついで弟の「野崎小唄」、従弟親子で「ケセラセラ」。弟Sニの声がいいのに驚いた。亡くなった父もまあ歌はうまかったし。従弟親子は旦那のアコーディオンと合わせるひまもなく、ズレがでましたがヨシヨシ、娘と歌えることなんてもうないかもしれないんだから。二次会のカラオケで存分に歌ってもらいましょう。そのあと故郷静岡にちなんで、皆で「みかんの丘」と「やし実」を合唱。やしの実はほんとにいい歌だ。
 実をとりて 胸にあつれば 新たなり 流離の憂い
 海の日の 沈むを見れば たぎり落つ 異郷の涙  ・・・・・泣ける

 ここで旦那は自分のOB会に出席するために挨拶して退席。ご苦労様でした。あなたの伴奏がなければ母はうまく歌えなかったと思う。
 後半はカラオケ内臓マイク(従妹持参)をTVにつないで、それぞれ母に歌のプレゼント。お上品モードで唱歌や懐メロを歌いました。
 2時に飲み放題終了。切り分けられたケーキとコーヒーで歓談、いっぱいついでおいたワインをじっくり飲んだり、高~いタバコをこころゆくまで飲んだり、おしゃべりが飛び交い、親類って長く会ってないとみんな善人で楽しい~。

 2時半、母はしっかりお礼の挨拶をしてパーティーは終了。
 母と私、叔母夫婦を除いて全員二次会へ移動。

今まで還暦も、70歳も80歳も、子供たちがばたばたしていてお祝いしなかったけれど、ようやく88でお祝いできて良かった!
さすがに疲れたようで、家に帰って横になってもらったら、長いお昼ねでした。
また明日からいつもとかわりなく一日一日を過し、長生きしてください。
仏壇の父に今日のことを報告。お父さんのお祝いはできなかった~、72歳は亡くなるのにちょっと早かったよ。
 



 

米寿カラオケナンバー

2010-11-16 23:15:57 | 日記
もうじき母は88歳の誕生日を迎える。子供は62歳と56歳だ。親子ともどもはるけくもきたものと感無量。
いままで喜寿とか傘寿とか一切してこなかったし、ろくな誕生祝いもしてないので、お祝いするならこの年をのがすわけにはいかない。
二ヶ月前に大慌てで会場をさがし、親戚に電話をかけて、もう来週その日がくる。
歌の好きな母の為に、各家一曲づつ歌のプレゼントを頼んであるのだが、うまくいくか心配。
あんのじょう清瀬の従弟とその娘は「幸せな結末」と「君の瞳に恋してる」を歌うといってきた。
伴奏は私の70歳の旦那がアコーディオンで勤めるのだが、大滝詠一のドラマ音楽と、織田祐一「君の瞳・・」ではそうとうなギャップがあると思う!
しかし旦那もやる気で楽譜探しにでかけました・・・。
アンディ・ウィリアムスやグロリア・ゲイナーの歌う「君の瞳・・・」だったらしっとりしていてほんとにいいのだが。

さて歌の本の準備だ。他に今決まっている歌は
○「蘇州夜曲」  母
○「北の旅人」  お茶屋の旦那
○「長崎は今日も雨だった」 弟
○「恋のバカンス」 従妹
○「銭形平次」   私
○「お富さん」   叔父
○みんなで歌う歌
 リンゴの歌・やしの実・茶っきり節・森の水車・青い山脈

望郷の歌「やしの実」ははずせませんね。

 
 

ねうねう句日記

2010-11-14 16:34:17 | 日記
山中温泉のお土産に娘娘饅頭というのがあって、読みは「にゃあにゃあまんじゅう」。
耳におもしろく、また餡子が上品でおいしかった。猫の鳴き声に娘をあてるのかと思いつつ、ふと其角の句とその前書きを思い出しました。(『古典俳文学大系8』)

  あるお寺に「ねう比丘」とてこしのぬけたるおはしけり。   
  住持の深くいとをしみ申されしに五の徳を感ず。
    能睡(よくねむる) あたゝかな所嗅出す眠り哉
    能忘(よくわする) おもへ春七年養(カフ)うた夜の雨
    能捕(よくとらふ) 鶉かと鼠の味を問(とひ)てまし
    能狂(よくくるふ) かげろふと頻(シキリ)にくるふ心哉
    能耽(よくサカル) 髭のあるめおと珍し花心   

「能睡」、「能忘」はいうまでもなく、「能捕」って悪食、気をひかれるものにはひたすら
「能狂」。「能耽」の意味はよくわからないけど、鼻下にうっすらうぶ毛は生えている。
これは私かな~旦那が甘やかしてくれてるからノウノウとしていられるし~こういうのも「徳」になるなんて、其角はいい奴。
というわけであるお寺の「ねう比丘」に身をたくし、このブログを「ねうねう句日記」といたしました。句といっても、広く詩文の中を漁って一句にツタナイ注をつけてみたり、ネボケタ感想を言ったり、たまに自分の句を吐いたり、中古、近世の古典世界に思いを馳せたりしたいと思います。突然現実世界に戻ってデパ地下の話題になったりするかもしれません。