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ぽんぽこタヌキの独り言 Solilokui dari Rakun Pompoko

日本を見て、アジアを見て、世界を見て、徒然なるままに書き記す、取るに足らない心の呟き

「アジる」「サボる」「ネゴる」そして・・・・・・

2014年06月25日 02時36分00秒 | Weblog

表題に、日本語のなかで当たり前のように使用されている「動詞」を3つ並べてみた。そう、もうお気づきの方もあるでしょうが、これらは、もともと「英単語」があって、それをベースにして、日本語として「動詞化」したものである。

最初の「アジる」であるが、これは「扇動する」という意味で、人の気持ち(主に不安や不信)を煽りたて、ある行動に引き込むことをいうのである。「アジ」=「扇動」として使用されることもある。この「扇動する」の元になっている「英単語」は ‘Agitation' =「アジテイション」である。昔、学生運動が盛んだった頃には、おそらく、活躍の場が多かったのではないかと思うけれど、社会が成熟し、「飽食の時代」とも言われるようになって、政治に対する期待感が低下し、そのためか、政治に対する「諦め」が蔓延してしまっている現代においては、あまり活躍の場がないのではなくなっているのではないだろうか。私個人としても、「政治にはあまり期待が持てない」と感じてはいるけれど、「集団的自衛権」を含む「国家安全保障」の問題、少子高齢社会、人口減少社会に突入下日本において、「少子化対策」や「待機児童の問題」「消えた年金」「いくら払っても、なかなかもらえない年金の問題」など、成熟社会になって、それだから発生している様々な問題が表面化してきているわけで、「私も含めて、若い世代」は、もっと社会問題に関心を持ち、感性を研ぎ澄まして、政治に対して「牙を剥く」必要があるのではないだろうか。「アジる」という言葉は「死語」にしてはならないと思う。

次の「サボる」は、おそらく「学生たち」を中心に、「職に就いた大人たち」まで、非常になじみの深い言葉ではないだろうか。すなわち、「授業をサボったり、仕事や会社をサボったり」などというふうに使用されるのが一般的である。この「サボる」という動詞の元になっている「英単語」は 'Sabotage’=「サボタージュ」である。辞書的には「反抗行為を行う」ということであり、具体的には「労働争議中に労働者が機械・製品などに故意の損傷を加えること」を意味する言葉である。そして、恐らく「反抗行為」の中に「ストライキ」など「反抗のため、要求のための労働拒否」も含まれていると判断したのか、そうすることが「サポタージュ」='Sabotage'と理解して、日本語の中に輸入されたのだろうか、最終的に「サボる」という動詞の意味が、日本語として「落ち着いた意味」には「反抗する」とか「器物損壊」の意味は消え、「怠業」という意味に変化してしまっている。従って、日本語の「サボる」を英語に翻訳するときには「サボタージュ」='Sabotage' にはならないのである。

3つ目の「ネゴる」は、ビジネスマンだったら「一度は使ったことのある「日本語」ではないだろうか。「ネゴる」ことは、ビジネス社会において、「社内的にも」「社外に対しても」非常に重要なことである。この「ネゴる」という言葉のもとになっているのは、これはもう言わずと知れた「ネゴシエーション」='Negotitation'という「英単語」である。

ここで、別の日本語「ごねる」が気になったので、ちょっと調べてみた。というのは、「ごねる」というのは、辞書的には「文句を言う」「すねる」という意味で使用されるけれども、この「ごねる」行為は「ネゴる」過程での行為でもあるので、何らかの関係があるのではないかとふと思ったのである。結果的に、この2つの言葉に関連性はないようなのだが、新たな疑問が生まれた。というのは「ごねる」という動詞に「漢字表記」がないのである。そして、個人的には、絶対使用することがないと思える「死ぬ」という意味もあるようで、そこに「語源的なもの」があるのである。この「死ぬ」という意味は、仏教用語としての言葉「御涅槃」=「ごねはん」から派生した意味であり、「ごねる」という言葉もこの「御涅槃」=「ごねはん」を語源としているのである。

ところで、この仏教用語「御涅槃」の「涅槃」とは何かと言うと、これは「梵語」の 'nirvāṇa' =「ニルヴァナ」の音写であり、「吹き消すこと」を意味する言葉である。具体的には、

  煩悩(ぼんのう)の火を消して、知慧(ちえ)の完成した悟りの境地。一切の悩みや束縛から脱した、円満・安楽の境地。仏教で理
     想とする、仏の悟りを得た境地。
 
   釈迦(しゃか)の死。
 
「涅槃会(ねはんえ)」の略。
 
などの意味を含んでいるのである。
 
以上のことより「ごねる」の語源が仏教用語「御涅槃」を語源にしているというのはなんとなく理解できたけれど、逆に、この「ごねる」にどこから「不平を言う」「すねる」という意味に使用されるようになったのか、新たな疑問が生じてきたのである。
もし、ご存知の方がいらっしゃったら、ご教示をお願いしたいものである。

 

 

【動詞】 【他動詞】
〈…を〉故意に妨害[破壊]する.

 

 

 



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