facciamo la musica! & Studium in Deutschland

足繁く通う演奏会の感想等でクラシック音楽を追求/面白すぎる台湾/イタリアやドイツの旅日記/「ドイツ留学相談室」併設

うたは風にのせて(歌:山本富美/オルガン:相田南穂子 ほか)

2019年06月30日 | pocknのコンサート感想録2019
6月28日(金)うたは風にのせて
日本基督教団エパタ教会(神楽坂)

~夏に歌いたいうた~
♪ (わらべうた)/ほたるこい
♪ 大中寅二/椰子の実
♪ 中田喜直/夏の思い出
♪ 成田為三/浜辺の歌
♪ 山田耕筰/この道
♪ 中山晋平/上畑正和編/砂山
♪ ディ・カプア/オー・ソレ・ミオ

~みんなで歌いましょう~
♪ (文部省唱歌)/茶摘み
♪ 海沼実/みかんの花咲く丘
♪ 小山作之助/夏は来ぬ
♪ (文部省唱歌)/われは海の子
♪ 佐々木すぐる/月の砂漠
♪ 下総巻一/たなばたさま
♪ 古関祐而/愛国の花(女声三重唱)
♪ 古関祐而/長崎の鐘
♪ 藤山一郎/ラジオ体操の歌
♪ ロジャース/エーデルワイス
♪ 中山晋平/東京音頭
♪ 草川信/夕焼け小焼け

S:山本富美、菅田真理、山本朋子/Org:相田南穂子

ソプラノの山本富美さんから御案内を頂いて出かけたコンサートは、普段のコンサートとは一味違う、参加型の歌うコンサート。プログラム前半は、ソプラノ3人の歌と相田さんのリードオルガンによる「聴く」コンサート。「夏に歌いたいうた」と題して、夏にちなんだ歌が披露された。3人のカノンによる「ほたるこい」に続き、山本富美さんが「椰子の実」を歌った。富美さんの歌を聴くのは3度目だが、澄んだ歌声と繊細でのびやかな表現につくづく惹かれる。島崎藤村の言葉の美しい佇まいにあらためて気づくことも出来た。富美さんは「この道」、「オー・ソレ・ミオ」も受け持ち、「この道」でのそれぞれの連での細やかでしみじみとした表情付け、「オー・ソレ・ミオ」の情熱的な歌もステキだった。

山本朋子さんが歌った「夏の思い出」では、艶やかな声と滑らかな歌いまわしが心に届き、菅田さんが歌った「浜辺の歌」は、明るくおおらかな表情が印象に残った。相田さんは、冒頭の「ほたるこい」以外の全ての曲でオルガンを弾いて、前回に続きこの楽器の魅力を伝えてくれた。その魅力が最も良く伝わったのは、オルガンソロの「砂山」。前回も感じた温もりや優しさに加え、細やかで深い人の呼吸の様子が身近に感じられ、身体に温かい血が通っている様子を感じた。音楽の間の取り方やアゴーギクだけでなく、スウェル(音量を膝で調節するレバー)や、足踏みペダルの調節が理想的な呼吸やタイミングで行われているのだろう。

プログラム後半は相田さんのオルガン伴奏で、コンサートに集まった人達みんなで次々と懐かしい歌を歌っていった。全員に配られた大きな文字で印刷された歌詞カードを見ながら、富美さんたちと声を合わせ、チャペルにみんなの歌声が響いた。本当に皆さん歌うことが好きで、ずっとでも歌っていたいという感じ。一人で歌うより、こうして大勢の人たちと声を合わせることの楽しさ、快感をみんなが覚えているようだ。集まってくる人たちの年齢層を考えての選曲だと思うが、僕もそんな世代の仲間入りをしているんだな、と思うしっくり感があった。それに、こういう歌にはリードオルガンの音がよく似合う。

エパタ教会での歌の集いは定期的に催されているそうだが、歌が好きで集まってくる人達がこんなにいることはちょっとびっくり。それも、富美さんたちの地道な活動がこうした集いを育んでいるのだろう。

リードオルガンと歌のコンサート(歌:山本富美/オルガン:相田南穂子 ほか) 2019.6.15 ルーテル日吉教会

♪ブログ管理人の作曲♪
金子みすゞ作詞「私と小鳥と鈴と」
S:薗田真木子/Pf:梅田朋子
子守歌 ~チェロとピアノのための~
Vc:山口徳花/Pf:奥村志緒美
合唱曲「野ばら」
中村雅夫指揮 ベーレンコール
金子みすゞ作詞「さびしいとき」
金子みすゞ作詞「鯨法会」(YouTube)
以上2曲 MS:小泉詠子/Pf:田中梢
「森の詩」~ヴォカリーズ、チェロ、ピアノのためのトリオ~(YouTube)
MS:小泉詠子/Vc:山口徳花/Pf:奥村志緒美

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