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足繁く通う演奏会の感想等でクラシック音楽を追求/面白すぎる台湾/イタリアやドイツの旅日記/「ドイツ留学相談室」併設

新居佐和子(S) 訪問リサイタル

2009年12月05日 | pocknのコンサート感想録2009
12月5日(土)新居佐和子(S)/山内亮子(Pf)
【曲目】
♪グノー/アヴェ・マリア
♪シューベルト/ます
♪ヘンデル/オン・ブラ・マイ・フ
♪山田耕筰/待ちぼうけ
♪山下牧子/さびしいカシの木
♪プッチーニ/オペラ「ジャンニ・スキッキ」~私のお父さん
♪J.シュトラウス/オペレッタ「こうもり」~伯爵様、あなたに教えましょうか
♪ハーライン/星に願いを
~発声と歌コーナー~
♪荒野の果てに
♪ドビュッシー/月の光 (ピアノ独奏)
♪ロウ/ミュージカル「マイ・フェア・レディ」~踊り明かそう
【アンコール】
♪アメージンググレース

小石川のPTAの企画・主催で素敵なソプラノリサイタルを聴いた。新居佐和子さんは 二期会のオペラ公演で「ワルキューレ」や「薔薇の騎士」、東京オペラプロデュースの「ナクソス島のアリアドネ」等のステージやオーケストラコンサート、リサイタル等で活躍する本格派のソプラノ歌手。瑞々しく清々しい声でオペラや歌曲、ミュージカルまで名曲の数々を聴かせてくれた。

音楽が自然な呼吸で気持ちよく進み、血がきれいになるような爽やかな気分にさせてくれる。表情も豊かで細やか、「待ちぼうけ」は演技力たっぷりでオペレッタのひとコマを見ているよう。こうしたアプローチの「待ちぼうけ」は初めてだったが、これはおもしろい!

日本語で歌った「こうもり」からの女中アデーレのアリアも抜群の表現力で、舞台上のアデーレの名演技とうろたえる伯爵の情景が目に見えるようだった。曲間ごとにおしゃべりを交え、分かりやすい曲紹介もしてくれるので曲のイメージが明瞭になり、演奏をより身近に楽しむことができた。

演奏のプログラムに加えて「発声コーナー」がまた楽しかった。体を開いてたっぷり空気を取り込み、お腹で支えつつ体に声を共鳴させる、という結構本格的なミニヴォイストレーニングをその場で実践したあと、さっそくみんなで「荒野の果てに」を歌った。普段歌とはあまり縁のない聴衆も新居さんの名ヴォイトレに自然に声が出ていたのはすごい。

ピアノの山内亮子さんは電子ピアノという辛い条件にもかかわらず、とても自然な呼吸や音の運びで機転の利く伴奏で歌を引き立てていた。

ホームコンサートのような空間で歌を堪能できたうえに、新居さんのオブリガート付きで一緒に歌にも参加でき、楽しいひとときだった。

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