facciamo la musica! & Studium in Deutschland

足繁く通う演奏会の感想等でクラシック音楽を追求/面白すぎる台湾/イタリアやドイツの旅日記/「ドイツ留学相談室」併設

第2回 音楽島講座コンサート

2006年10月21日 | pocknのコンサート感想録2006
10月21日(土)第2回 音楽島講座コンサート
カフェギャラリー「もっきん洞」

【曲目】
ベートーヴェン/ソナタ ニ長調Op.6~第1楽章
モーツァルト/静けさはひそやかに、ソナタ ハ長調K.521~第1楽章
プッチーニ/歌劇「蝶々夫人」~ある晴れた日に、母もなし
ヴェルディ/歌劇「仮面舞踏会」~あの草を摘み取って
シューマン/歌曲集「女の愛と生涯」~あの方にはじめてお会いして以来、なにがどうなっているのかさっぱりわからない、わたしの指にはまっている指環よ
シューベルト/糸を紡ぐグレートヒェン
ドヴォルザーク/スラブ舞曲ホ短調
小林秀雄/落葉松
越谷達之助/初恋
中田喜直/髪、烏、霧と話したい
小松耕輔/母
近衛秀麿/ちんちん千鳥
高島豊/「金子みすゞの童謡による7つの歌」~花のたましい、積った雪、私と小鳥と鈴と

【演 奏】
ピアノ:赤羽真由美、笠松大潤、佐藤久美、福田久美子、小島好弘
歌:安東峰子、今泉英理子、斉藤圭子、二野宮孝子


歌曲や合唱曲のピアノ伴奏などで活躍している小島好弘氏に師事する4人のピアニストが4人の歌手を迎えて、小島氏の興味深いお話を交えながらのサロンコンサート。会場の「もっきん洞」は吹き抜けの広々としたカフェにグランドピアノが置かれた素敵な空間。休憩時に出たコーヒーとケーキもおいしかった。

プログラムは歌曲やオペラのアリアの他にピアノ連弾も披露された。声に張りとつやがあり、ドラマティックな歌をオペラを中心に聴かせた斉藤さん、ドイツリートを深く掘り下げ、しっかりとした歌唱で聞き手をひきつけた二野宮さん、やわらかな語り口と声で日本歌曲を印象的に聴かせてくれた安東さんなど、それぞれの歌手が持ち味を生かしていた。

高島の金子みすゞを歌った今泉さんとピアノの赤羽さんの演奏は中でも素晴らしかった。今泉さんの歌には煌きのある気品があり、厳しさと優しさ両面を備えている。淀みのない安定した歌唱が歌の印象を浮かび上がらせる。「花のたましい」は心のこもった切々とした歌がよかったし、「積った雪」では赤羽さんの素描的なピアノと深く熱のこもった今泉さんの歌唱が緊張感を生み出し、「私と小鳥と鈴と」では純真な心が素直に表現されていた。拙作にここまで熱心に取り組んで下さったことに感謝!また聴かせて頂きたい。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【ルツェルン・フェスティバ... | トップ | 新しい風~漆原朝子とアバド... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

pocknのコンサート感想録2006」カテゴリの最新記事