*** Plaisir de voyager ***

非日常的な旅で遭遇する色々な体験のお話です。Various enconters in unusual travels.

色々な出会い(その5) Encounters during my Pilgrimage to Santiago (5)

2013-05-19 | スペイン巡礼 Pilgrimage in Spain
アルベルゲは巡礼者交流の場です。(ボアディージャ・デル・カミーノにて)
 
Albergue,the place of encounter among pilgrims (at Boadilla del Camio)



第5話 その他の意外な出会い

  カミーノを歩いていると、地球の縮図を実感する多種多彩の不思議な出会いがあります。今回は、2010年スペイン巡礼における出会いの最終編として、ヨーロッパの遥か彼方からやって来たエストニアの高校生、オーストリア人の若者3人組、チェコから来たドイツ人などとの束の間の交流談です。軽い会話を交わした程度ですが、貴重な思い出の断片となっています。


1)エストニアの少女
  第3日目の朝、ボアディージャ・デル・カミーノ(Boadella del Camino)の村を出て20-30分も歩くと、巡礼道の右手にカスティージャ運河が現れました。水辺の景色を見ながら歩くと、心が和みます。

  暫らくすると、ゆっくりと前方を歩いている少女の巡礼者に追いつきました。「オーラー!」と挨拶して、少々会話を交わしました。彼女曰く:「私はエストニアから来た高校生です。今は巡礼道を歩いているが、レオンまで歩いた後、バルセローナに行く予定です。目的は大学受験で、バルセローナの大学に留学を希望しています。受験が終わったら又レオンに戻り、サンチャゴまで巡礼を続けたい。私がゆっくりと歩いているのは、足を痛めない様に気をつけているからです。足早に歩くことが原因で靴摺れに悩む巡礼者をこれまでに何人か見てきました。・・・などなど。」若い割には、中々しっかりした若者でした。


カスティージャ運河沿いのセンダを歩く、エストニアの少女

2)チェコ国籍ドイツ人との出会い
  第6日目は、エルブルゴ・ラ・ネーロ(El Burgo Ranero)からプエンテ・ビジャレンテ(Puente Villarente)まで、24kmのメセタを歩きました。この村は、アルベルゲ以外は数軒の農家しかない、寒村です。この宿は66人の収容能力がある広い建物ですが、泊まっていたのは10人前後でした。

  夕食の席で、隣に3人のグループが座っていました。オーストリア人女性のシルビア、ドイツのハンブルグから来たハンス及びチェコからやって来た言うフレッドでした。男性二人は私とほぼ同じ年配者です。

  ところでチェコから来た言う人は、自分はチェコ人ではなくドイツ人と言うのです。私は理解に苦しみ、その訳を聞かずにいられませんでした。すると、丁寧に説明してくれました。彼曰く、「先祖代々同じ土地に暮らしていた。以前、その村はドイツの領土だった。しかし、第2次大戦後、チェコの領土に変わってしまった。でも、彼の住んでいる地区は今でもドイツ人が殆どで、ドイツ人の誇りをもって暮らしている。」と。このドイツ人の話を聞き、歴史の波に洗われた不幸な身の上に、深い同情と感慨を禁じえませんでした。


写真中央が、チェコから来たドイツ人、右端が私。


3)オーストリ人自転車巡礼者3人組
  第9日目、アストルガ(Astoria)から一足伸ばして、ムリアスマル・デ・レチバルト(Murias Rechivaldo)と言う小さな村まで歩きました。この宿に泊まっていたのは、ほんの数人でした。その中に、オーストリアから来たと言う若い3人組がいました。

  私は、ザルツブルグ近郊に本社のあるオートバイメーカーのKTMと言う会社に関連する仕事をしていますので、彼らの住まいを訊ねてみました。すると、偶然にもKTMの工場の近くに住んでいることが分かりました。KTMは自転車も製造していますが、彼らの一人はKTM製の自転車をこの巡礼で使っていると教えてくれました。この会社の自転車は品質が優れており、厳しい条件下で長距離を走行しても殆ど故障がないので、長年愛用しているとのこと。

  ところで、彼らはSJPP(St. jean Pied de Port)からサンチャゴを目指して巡礼中だが、800kmの距離を12日間で走破する計画とのことでした。仕事を抱える人の場合、巡礼のために1か月を超える休暇を取るのはヨーロッパでも無理ですが、自転車巡礼ならば大丈夫であることを知りました。


オールトリア、ザルツブルグ近郊から来た若者3人組


4)その他
  巡礼の旅で、この他にも語り尽せない思い出がたくさんあります。その中で、日本から来た日本人とは、一度も出会うことはありませんでした。但し、一度だけ、ボアディージャ・デル・カミーノのアルベルゲで、日本人の年配のご婦人と会う機会がありました。しかし、彼女はドイツ人と結婚し、10年以上もドイツのフランクフルトに住んでいると言う話でした。したがって、ドイツから来ていた巡礼者と、流暢なドイツ語で会話交わしていました。

  日本からスペイン巡礼に出かける人は、年々増えているようですが、現地では極めてマイナリティと言えるでしょう。


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2 Comments

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Nepal Trekking (Raju Gurung)
2017-04-09 00:43:27
It is really great article. many Thanks for this details.
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booknepaltrek@gmail.com (espanistrekker)
2017-06-08 17:44:06
thanyou for great article for Nepal info i have recenlty travel nepal and got some fresh info. i hope it will works all the Nepal traveler Manaslu Trekking Expert Uttam Kapri provides with us Manaslu fresh info feedback from his recent trek around Manaslu and Tsum valley round. We Explore Manaslu team do offers advice for those who are fit and ready to walk a little further than standard itineraries in nomad land. The popular Manaslu circuit trekking route in Gorkha, which has remained blocked due to latest heavy snowing in larkya La around 15 days in mid of March to until early April. But now the temperature has been rising so that snowing matters less. All the way has been cleared and can pass larkya la easily without crampons. Thanks to our team for successfully completed 22 days Manaslu and Tsum valley trekking. Here is our latest picture of Manaslu circuit trekking. https://plus.google.com/u/0/photos/105134912520990836933/album/6406334705574630721?authkey=CM6hu9jmhIGODQ
http://exploremanaslu.com/trip/manaslu-circuit-trekking/
thankyou for posting your experience. keep it up
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