はぎおの「ツボ」note

興味がかなり偏ったはぎおが「ツボ」にはまったことを、のんびりと、時に激しく?!思いつくまま綴ってます…

「Dr.コトー診療所」

2021-06-17 07:52:00 | 気になる:テレビ番組

今さら?と思われそうですが、

「Dr.コトー診療所」

スカパーでGWに「一挙放送」されたのをつい見てしまって。しかも、CMなし!6月の放送も見ちゃったよ

放送当初はあまり興味もなく、見たことがなかったんです。
あれからもう10数年ですが、今見ても、全く古くない。それどころか、「終末期医療」「在宅介護」「地域の高齢化・過疎化」などなど、今も解決していない問題を丁寧に描いているような気がして、とても考えさせられました。
瀬戸内も離島が多く、島々を巡る「病院船」が活躍していると聞きました。地域医療はある意味ボランティア精神がないとできない、本当に大変な仕事だと思います。

本やドラマ、映画などの「文化」って、その年代にならないと感じられない、わからないこと、あるんですね。
 
原作は漫画のようですが、(もちろん)未見です。なんでも映像から入るタイプで。
原作とは設定も違うし、原作の方が恐らく内容はシビアなようですが、ドラマもね。一見ホンワカしてるようで、見ていて結構辛い話もあります。
個人的に1番凹んだのは、先生を呼ぶために尽力した町役場の課長(小林薫さん)の奥さん(朝加真由美さん)が、島中祭りで賑わってる日に脳出血で倒れ、発見が遅れたために、リハビリしても麻痺が残ってしまう。そのために家族も悔いが残る。明るくて面倒見のいい奥さんだっただけに、島民みんなもショックを受ける。
 
他にも、漁師に生きがいを持っていた不器用な父親が、子どもの夢を叶えるために船を売り、慣れない仕事で働き詰めになっても、費用を稼ぐどころか失敗し、八方ふさがりになったり(時任三郎さんが好演)。
 

きれいごとばかりでない。全てがハッピーエンドでないことが、ドラマとは言え、リアリティを感じてしまいます。
生きていくことは、辛いことが多い。そう思い知らされます。

純真無垢で、最初から先生を兄のように慕っている子どもたちも、いずれ島を出ていくことになる。
その時、きっと社会の厳しさに触れるんだろうなぁ・・・とか。親でもないのにまるで「親目線」のように見てしまっている自分がいます。
 
 
 
脚本は吉田紀子さん。富良野塾出身だそうで、なるほど~。倉本先生も、代表作「北の国から」をはじめ、「生と死」「社会の厳しさ」など結構シビアな本を書かれてますから、納得。
 
 
決して派手ではないけれど、確かな演技力が持ち味の吉岡秀隆さん。最近では、朝ドラ「エール」で、永井隆先生がモデルの役を演じていました。短期間の出演でしたが、とても印象に残る名演技でした。
このコトー先生は、彼あってこそのドラマだなと。多くを語らなくても芯が強く、頼りなさがあったり、どこか影があったり、でも懸命に生きる人物。こういう不器用な役を演じたらこの方の右に出る人はいないなぁ。
 

口うるさい漁業長の泉谷しげるさんも超はまり役!一見「村代表」みたいに態度でかいけど、本当は孤独で寂しがり屋。そして、やる時はやる男気の人。まるで泉谷さん本人みたい

それにしても、出演者皆さん若い!山西惇さんとか、大森南朋さんとか、今ではベテラン、主演クラスが島民の一人みたいな感じで出演されてて。
多くの方がまだまだ現役で活躍中。十分続編出来ますよ!その後の先生と島民たち、見たいよねぇ・・・
というか、医者を目指していた子どもの将来はどうなったの?すっごく気になる!
 
 
 
 
「ポツンと一軒家」など、山や谷に住む人達を取材に行くと、結局過疎地の話になってしまう。
 
その土地に長年住む人達のなかに、新たに溶け込むには本当に時間がかかること。
信頼を得るには、やはり一生懸命働く。溶け込む努力をする。それしかないんだなぁ。
 
先生も過去に大きな失敗をして、逃げるように大学病院を辞め、島にやってきた。
そこからいかに這い上がるか。その島から逃げようとしたこともあったけど、多くの人から叱咤激励を受けて乗り越えた先生は、実は一番の幸せ者なのかも。


 
鬱陶しいほど隣近所がお節介を焼く。本音を吐き出す。対立もある。
都会から来た人はそれが嫌だとストレスをためてしまうストーリーもありました。
確かに、そんなこともあるでしょうね。
でも、コロナでますます人間関係が希薄になってる今、見るべきドラマじゃないかな、と。十分地上波で放送できる、すべき作品だと思いました。

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