ぴち子の忘れられない話…人、オウム、インコ、犬、猫等にまつわる実話

今まで出会った動物達とのエピソードや、素敵な人達の話を綴っていきます。

告白

2013-01-24 20:38:46 | 動物
一度だけネズミを飼ったことがあります。
子供の頃のお話です。
ある日、妹がハツカネズミを拾ってきました。白くて目が赤い実験によく使われてるネズミです。当時、お祭りや縁日なんかに露店でよく売られていました。
なんでも、妹が 道を歩いていたら向こうからハツカネズミがこちらにチョロチョロと歩いてきたんだそうです。
付近に捜してる人もいないし、ほっとけなくて連れて帰ったのです。
飼い主が見つからないので、ネズミかごを買って家で飼うことになりました。
赤いネズミ車に入ってくるくる回す姿は本当に可愛らしいものでした。
毎日の世話は、私達子供の役目でした。
ある日、妹の留守中に、私一人で世話をしていた時です。
敷き紙を替えようと、かごの扉を開けた瞬間に ネズミが逃げ出してしまったのです。
あわてて追いかけましたがネズミの方がすばしこく捕り逃がしてしまいました。
運の悪い事に、飼い猫に見つかってしまったのです。
当時飼ってた猫はネズミ取り名人(名猫?)
後はご想像通りです。
その後しばらくして遊びに行ってた妹が帰って来てネズミが居ない事に気がつきました。
「ネズミがいない!おねえちゃん 知らない?」
「なんか気がついたらいなくなってた。家を思い出して帰ったんじゃないの?」
逃がして猫に捕られたなんて妹にはとても言えません。
母には本当の事を話してあったので、その内に話すだろうと思っていました。
妹が真相を知ったのは、つい最近でした。
なんと母もずっと話してなかったのです。
うん十年ぶりの告白です。

けんか猫の落ちた所は?

2013-01-14 23:04:20 | 
子供の頃のお話です。
私が中学生の頃、住んでいた家を建て替える事になりました。
家が出来あがるまで、伯父の家の近くの古家を借りて住むことになったのです。
トイレはくみ取り式でお風呂も無い家でしたが、猫を2匹連れての仮住まいなので仕方なかったんです。
当時、白黒の猫、レオと赤トラの猫、ココ 2匹の雄猫を飼っていました。
程なく猫達は新しいけんか友達が出来て、夜な夜な遊び回るようになりました。
ある夜のことです。家の近くで2匹の猫が激しく鳴きあっていたかと思うと、ガタガタドーンという音がしました。何だろうと思っていると、1匹の猫が裏口から土間に入ってきたんです。
でも何だか様子がおかしい。
どろんこになってるみたいだけど…泥じゃない、鼻をつく匂い。
(食事中の人はこれから先は食後に読んで下さい)
何と糞尿まみれ!
けんかして走り回ってるうちに、トイレに落ちたんです。
何とか便槽から這い上がって来たらしい。
驚いた母は 猫をつかんで伯父宅に助けを求めに行きました。
父と母と伯母3人がかりでお風呂の残り湯で丹念に猫を洗ったら、赤トラのココだったんです。
洗い終えて帰宅してみると、何ともう1匹、糞尿まみれの猫が…(レオはコタツで寝てるからレオじゃない)
もう一度伯父宅へ猫を洗いに行く事に。
洗い上がった猫はまたまた赤トラ。ココでした。じゃ、さっき洗った猫は?
ココそっくりのよその家の猫だったのです。
2匹の猫を洗った大人たちはもうクタクタでした。
当分の間、私はココにほおずりする事ができませんでした。
丹念に洗われてきれいになってはいたんですが、何だかね~

布地蔵

2013-01-09 12:35:35 | 地蔵
結婚後、今の家に越してきた時に、気になる事がありました。
駅から家までの途中の辻にお地蔵さんがあるのですが、殆ど何も身に付けておりませんでした。祠は立派なのですが、衣装は間に合わせのように、市販の安っぽいベビースタイが付けてある程度でした。お地蔵さんは、帽子と赤のよだれ掛けなのにな と思いながら通り過ぎていました。
それから10年…私は小学生2児の母となっていました。子供会の役員になり、地蔵の地区の子供会の会長さんと知り合いました。
そしてそっと尋ねてみたんです。「さしでがましいのですが、お地蔵さんの帽子とよだれ掛け作らせて頂けませんか?」と
「もちろんです。作って頂けたらありがたいなあ」と快い返事でした。
その年の8月の地蔵盆には 手作りの帽子とよだれ掛けを届けました。
実は亡き祖母が生前、親戚宅の地蔵用に毎年作っていたのです。実家に残っていたものを見本にして作る事が出来ました。
私は信仰心が薄く、地蔵信仰というよりは、コスプレのノリのようなものです。
ベルギーのしょんべん小僧だって、名古屋のナナちゃん人形だって衣装着けてるし、お地蔵さんも何か着た方が可愛いじゃん。という感じでした。
地蔵盆が過ぎて何日か経った頃、妹から電話がありました。
廃業した生地屋さんの店舗付住宅を買った友人が、残された大量の生地の処分に困っているというんです。誰かに譲って産業廃棄物処分費を減らしたいという事でした。
今みたいにパソコンが普及する前でネットワークも一般的ではなく、ヤフオクも有りませんでしたので、貰ってくれる人を探していたんです。
1階から3階までの商品棚の好きな生地取り放題でした。
デリカワゴンに一杯反物を詰め込んで運びました。
家のカーテン、ベッドカバー、家族の洋服、コーラスサークルのコスチューム等、使い出がありましたよ。
なんか こんな話子供の頃に聞いたような…
笠地蔵って話ありましたよね。
貧しいおじいさんが手作りの笠を売りに行った帰り道に雪の中の6体のお地蔵さんに笠を掛けてあげた話です。1つ足りなくなって自分の頭の笠まで外してあげちゃうんです。
その夜、何か家の外で音がするので、戸を開けてみると、餅やら米俵、野菜、魚等をどっさり積んだソリが置いてあり、6体の笠を被った地蔵が雪の中、去っていく。とまあこんな話です。
貧しくて新年の準備もできなかったおじいさんとおばあさんには何よりの贈り物だった事でしょう。
そして、縫物好きの私には、山程の反物、何よりもありがたかったのです。
それからうん十年、毎年欠かさず、帽子とよだれ掛け作ってますよ。
何かを期待している訳ではありませんよ。毎年生地を変えて地蔵ファッション楽しんでいるのです。
2012年の地蔵盆に撮りました


この年の帽子の生地はハート柄です
この頃では服を着せてくれる人もいるようになりました

傍らには太鼓が置いてあります(モデルさんには許可を頂きました)

太鼓のリズム譜です







やんちゃコーギー 茶太郎

2013-01-07 14:51:41 | 
昨日紹介したコーギーの茶太郎の在りし日の出来事
茶太郎が居た頃、庭の一角を仕切ってフェンスをたて、ミニドッグラン的な遊び場が作ってありました。引き散歩ではとても運動量が足りなかったからです。
思いっきり遊んだ後は、フェンスの中に係留してありました。
脱走しないようにです。もう1つ敷地の入口に門扉があるので、3重のセキュリティにしてありました。
ところが ある日脱走してしまったのです。
まず、弱くなっていたワイヤーリードを引きちぎり、フェンスを飛び越え、更に知らずに帰宅して門扉を開けた主人の足元をくぐり、猛ダッシュでした。
呼んで戻る茶太郎ではありません。
よそ様に迷惑をかけず、事故にも合わずに無事帰宅する事を祈るのみでした。
30分程探し回った頃、女性がコーギーを抱いてこちらに歩いてきたんです。
同じくコーギーを飼っているご近所さんでした。
お宅のコーギー在宅ですか?と
茶太郎でした。よくこんなあばれ犬捕まえられたものです。
呼んだら嬉しそうに寄って来てすぐ抱けましたよ。ですと。
かわいい子ですね。と言われました。
外面のいい犬なんです。
茶太郎は1度ちょっとした病気をした事があるんです。
膀胱結石です。血尿が出たのでびっくりして病院に連れて行き、そのまま入院、手術という事にになりました。
手術の翌日、エリザベスカラーをした茶太郎が帰って来ました。
術後なのに、いつものように暴れ回っていました。
夕方ふと見るとカラーが外れています。そしてなんと、お腹の傷口が開いてしまったんです。
バスタオルでそっと巻き、病院へ再入院する事になりました。
再手術料はもちろんタダにしてもらいましたよ。良かった(タダとかそういう問題か)
そういう経緯があって、茶太郎は病院が大嫌いになりました。
ある年のこと。フィラリア検査と予防接種を受けに病院へ行った時の事です。
どうしても中に入りたくなかった茶太郎は入口で暴れて首輪がすっぽり抜けてしまったんです。病院は県道沿いにありました。
猛ダッシュしてくる犬を見て県道を走る車は全てストップしてしまいました。
県道を独占した茶太郎は走る走る、それを追いかける私と主人、それを見守る車の人・人・人
生涯であんな恥ずかしい思いをしたのは初めてでした。
私達の方が疲れ果てて諦めて戻りかけた時、茶太郎が戻ってきたのです。
追いかけるから面白がって逃げたのでした。犬は追いかけると逃げ、逃げると追いかけてくるという基本を忘れていました。
その後、脱走した時には こちらがわざと走って逃げるふりをしてそのまま家に走りこむという手段を使いました。
懐かしい思い出です。
今はあの時程若くないので、もうあんな犬は二度と飼えませんね。