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ぴち子の忘れられない話…人、オウム、インコ、犬、猫等にまつわる実話

今まで出会った動物達とのエピソードや、素敵な人達の話を綴っていきます。

けんか猫の落ちた所は?

2013-01-14 23:04:20 | 
子供の頃のお話です。
私が中学生の頃、住んでいた家を建て替える事になりました。
家が出来あがるまで、伯父の家の近くの古家を借りて住むことになったのです。
トイレはくみ取り式でお風呂も無い家でしたが、猫を2匹連れての仮住まいなので仕方なかったんです。
当時、白黒の猫、レオと赤トラの猫、ココ 2匹の雄猫を飼っていました。
程なく猫達は新しいけんか友達が出来て、夜な夜な遊び回るようになりました。
ある夜のことです。家の近くで2匹の猫が激しく鳴きあっていたかと思うと、ガタガタドーンという音がしました。何だろうと思っていると、1匹の猫が裏口から土間に入ってきたんです。
でも何だか様子がおかしい。
どろんこになってるみたいだけど…泥じゃない、鼻をつく匂い。
(食事中の人はこれから先は食後に読んで下さい)
何と糞尿まみれ!
けんかして走り回ってるうちに、トイレに落ちたんです。
何とか便槽から這い上がって来たらしい。
驚いた母は 猫をつかんで伯父宅に助けを求めに行きました。
父と母と伯母3人がかりでお風呂の残り湯で丹念に猫を洗ったら、赤トラのココだったんです。
洗い終えて帰宅してみると、何ともう1匹、糞尿まみれの猫が…(レオはコタツで寝てるからレオじゃない)
もう一度伯父宅へ猫を洗いに行く事に。
洗い上がった猫はまたまた赤トラ。ココでした。じゃ、さっき洗った猫は?
ココそっくりのよその家の猫だったのです。
2匹の猫を洗った大人たちはもうクタクタでした。
当分の間、私はココにほおずりする事ができませんでした。
丹念に洗われてきれいになってはいたんですが、何だかね~

猫のおまじない

2013-01-04 23:10:39 | 
子供の頃、お正月の遊びというと百人一首でした。まず小さな子供は坊主めくりをして絵札に親しみ、やがて大きくなるに従ってかるた取りを覚えていったものです。
実家でも家族皆でよく遊びました。
中でも一番人気は中納言行平の句「立ち別れいなばの山の峰に生ふるまつとしきかば今かへりこむ」
という札でした。妹も私もどうしてもこの句が欲しくて競い合ったのです。
それにはこんな理由がありました。
実家は皆猫好きで絶えず猫を飼っていました。
昔の家猫は、どこも放し飼いが普通で実家の猫も外に出られるようにしてありました。
雄猫は時々、家を出たまま何日か帰らない時があります。そんな時は猫が帰ってくるおまじないがあるのです。
それは 猫の出入り口のある所に たちわかれ いなばの山のみねにおふる まつとしきかば いまかへりこむ と書いた紙札を貼っておくのです。
何故かこのおまじないはとても効き目があったのです。まあ ほっといてもお腹がすいて帰ってきたかもしれませんが(笑)
昔 叔母がこんな話をしてくれました。
ある時 新聞に猫探しの依頼の記事をみつけたんだそうです。内容は「老母の大切な猫が突然姿を消し何日も帰りません。母は心配のあまり寝込んでしまいました。どんな手がかりでも良いのでお知らせ下さい。」と猫の特徴と連絡先が添えてあったそうです。
叔母も猫好きで気の毒に思い、手紙を書きました。八方手を尽くされても見つからなければ おまじないをしてみてはいかがですか、とこの句を掲げることを勧めたのです。
それから何日も経ってから、叔母宅に見知らぬ紳氏が菓子折りを持って訪ねてきたのです。
お手紙を頂いた者です。あの時はありがとうございました。わらにもすがる思いでおまじないをしたところ、猫が帰ってきたんです。どこかにつながれていたらしく、首にひもが結ばれていて、先が噛み切ってありました。お陰さまで母も元気を取り戻しました。と丁重にお礼をされたということです。
これも偶然だったのかもしれませんが、優しい叔母の心遣いに感謝していたんだと思います。