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最小値

2010-01-13 23:18:00 | 函数
★ (No Subject) NEW / 未来
すべての正の実数 x, y に対して, √x + √y ≦ k√(2x + y) が成り立つような実数 k の最小値を求めよ。
どなたかご教授願いたいです。

No.10596 2010/01/13(Wed) 00:32:58


解答:
最初に k ≦ 0 ではありえないことに注意しておく。
その上で s > 0, t > 0 として, x = s2, y = t2 と置く。 すると問題の式は
s + t ≦ k√(2s2 + t2)
となる。 両辺が正なので, 自乗しても同値なので自乗すると
s2 + 2st + t2 ≦ k2(2s2 + t2)
従って
(2k2 - 1)s2 - 2st + (k2 - 1)t2 ≧ 0.
t > 0 なので, 両辺を t2 で割って,
(2k2 - 1)(s/t)2 - 2(s/t) + (k2 - 1) ≧ 0.
ここで
v = (2k2 - 1)u2 - 2u + (k2 - 1)
と置くと, この graph が, u > 0 で v ≧ 0 となる様な k の値の範囲を求めれば良いことが分かる。
グラフが下に凸でなければならないので, 2k2 - 1 > 0 でなければならないことは直ぐに分かる。 (因みに = 0 である場合も傾きが負の直線になるから不適である)
この場合, k2 - 1 < 0 は明らかに不適。 従って, k2 - 1 = (k - 1)(k + 1) ≧ 0 即ち k ≧ 1 でなければならない。
軸を求めると u = 1/(2k2 - 1) である。
先に述べたように, 2k2 - 1 > 0 であるから, この軸は u > 0 の側にある。
従って, graph が u 軸と相異なる二点で交わる場合のみが不適である。
つまり D/4 = 1 - (2k2 - 1)(k2 - 1) ≦ 0.
k2(2k4 - 3) ≧ 0.
即ち k ≧ (√6)/2.
よって最小値は (√6)/2.
[シュレディンガーの猫 氏も No.10605 2010/01/13(Wed) 22:05:46 で同趣旨の解答を書いている]

Re: NEW / 豆
問題が正しいとすると, x, y が 0 に近づくと k はどんどん大きくしないといけないので, 右辺は k√(2x + y) を書き間違えたとして, 以下回答 (元は右辺に括弧がなかった)

両辺を √x > 0 で割り算して t = y/x とおくと
1 + √t ≦ k√(2 + t)
k ≧ (1 + √t)/√(2 + t) = f(t) と置く。
全ての x, y > 0 に全ての t > 0 が対応するので, f(t) の最大値が求める k の最小値となる。
f'(t) = … = (2 - √t)/(2(1 + √t)(2 + t)^(3/2)).
t = 4 で極大かつ最大 f(4) = √6/2.

微分を使わないなら, x, y > 0 なので, x = (r cosθ)^4, y = (r sinθ)^4.
ここで, r > 0, 0 < θ < π/2 と置ける。
r^2 ≦ kr^2√(2(cosθ)^4 + (sinθ)^4)
k ≧ 1/√(2(cosθ)^4 + (sinθ)^4)
求める k は右辺の最大値, つまり分母の最小値となる。
分母の √ の中 = 2(cosθ)^4 + (1 - (cosθ)^2)^2=3((cosθ)^2 - 1/3)^2+2/3
よって, 求める値は1/√(2/3)=√6/2

No.10602 2010/01/13(Wed) 16:47:55

2010/1/20 1:12 の 達磨に恩 氏のコメント

x = 1, y = 4を代入してみると
√1 + √4 ≦ k√(2 + 4)
∴k ≧ 3/√6 = √(3/2)
k = √(3/2)で成り立てば, これが最小値。
コーシーシュワルツの不等式より
(2x + y)(1/2 + 1) ≧ (√x+√y)2
∴√(3/2)√(2x+y) ≧ √x + √y


正接の加法定理

2010-01-07 23:05:00 | 函数
正接の加法定理
QNo.5572407 dontfade
積分の問題なのですが・・・
次のような問題があるのですが, どうにもこうにも分かりません。
分かる方いましたら是非教えてください。

x > 0 として, tan^(-1) 1/x + tan^(-1) ((x - 1)/(x + 1)) は定数になることを示せ。 また, その定数の値を求めよ。

tan^(-1) というのは tan の逆関数のことです。 見にくくてすみませんが, 宜しくお願いします。

投稿日時 - 2010-01-06 17:16:18

解答:
正接の加法定理から
tan(tan-1(1/x) + tan-1((x - 1)/(x + 1)))
= (1/x + (x - 1)/(x + 1))/(1 - (1/x)・((x - 1)/(x + 1))
= ((x + 1) + x(x - 1))/(x(x + 1) - (x - 1))
= (x2 + 1)/(x2 + 1) = 1.
従って tan-1(1/x) + tan-1((x - 1)/(x + 1)) = π/4 + nπ, n は整数
元々 x > 0 なので, 1/x > 0 だから 0 -1(1/x) < π/2.
また (x - 1)/(x + 1) = 1 - 2/(x + 1) より graph を描いて, -1 < (x - 1)/(x + 1) -1((x - 1)/(x + 1)) < π/4.
だから -π/4 -1(1/x) + tan-1((x - 1)/(x + 1)) -1(1/x) + tan-1((x - 1)/(x + 1)) = π/4.

ところで, 上記を見ると分かる通り, 微分積分と全く関係ないのだが, 一体どうして質問者は微分積分だと思ったのだろう。
勿論微分して 0 だから定数という手もあり, x = 1 を代入して, π/4 という手もある。
そう言えば, 上記のように = 1 を示した後, x = 1 を代入するという手もあるな。
(いや, それではある範囲から = 5π/4 になるかもしれないという疑問を呈された時に反証出来ないので駄目だ)

複素解析

2009-12-28 10:29:00 | 函数
2009-12-16 11:53:50 by: サッシー 経験: 大学生~

複素解析学の質問です。
数式が入力できず, 見づらいと思うのですが
おねがいします。

問題
z 平面上の集合 D の写像 w = f(z) による w 平面上の値域 f(D) を調べよ。
f(z) = 1/(1 - z),
D = {z | Re z > 1}

です。
いまいち, 感覚がつかめません。


解答
a, b ∈ R として z = a + bi とする。
f(z) = 1/((1 - a) - bi) = (1 - a)/((1 - a)2 + b2) + bi/((1 - a)2 + b2).
ここで,
1 - a = r cosθ, b = r sinθ;
u = Re w, v = Im w
と置く。 即ち
u = (cosθ)/r, v = (sinθ)/r.
ここで a > 1 より -a < -1. だから 1 - a < 0.
従って, (r > 0 より) π/2 < θ Im w < 0 Re w < 0 なる半平面を表している。

三角関数の問題

2009-11-26 22:37:00 | 函数
40044 / ) 三角関数の問題
□投稿者/ きさら 一般人(1回)-(2009/11/25 (Wed) 17:16:45)

3 - (5 - √3)cosA/(cosA + sinA) = √3cosA
が成立するとき tanA を求めよという問題が分かりません

教えてくださいお願いします。

解答
これもあまりに分からないので Wolfram Alpha にお伺いをたてた。
結果はこれを用いて (大変時間がかかる)
tan(2*0.367729) ≒ 0.012836868649067621611855053227488
tan(2*1.42568) ≒ 0.04980674435917135356373592842291
正確な値は, 上記の Wolfram Alpha の出力の下の方に逆余弦関数によるものが出ているので,
tanA = ±√(1/cos2A - 1)
を用いて計算すれば出ることは出る。
が, とても計算したくない値である。
そういうわけなので, 問題がどこか間違っているのではと思う。

三角函数

2009-11-25 23:11:00 | 函数
sin α + cos β = 0, cos α + sin β = √3 の時, sin(α + β) を求めよ。
神奈川県高等学校教科研究会数学部会編数学学力テスト SIIβ 2009/11/13 実施 β-1 (5)

解答
最初の二つの式を辺々自乗して加えると
2 + 2sin(α + β) = 3
従って sin(α + β) = 1/2.

この問題は α = π/6, β = 2π/3 とすると出来てしまう。
ところで, 東京書籍 「ニューアシスト 新編数学 II 改定版」 の問題番号 264 に次の一般化された問題がある。
sin α + cos β = p, cos α + sin β = q とする時, sin(α + β) を p, q を用いて表せ。
やり方は同様で
sin(α + β) = (p2 + q2 - 2)/2.
更に一般化すると
sin α + cos β = p, cos α ± sin β = q ⇒ sin(α ± β) = (p2 + q2 - 2)/2. (複号同順)
cos α + cos β = p, sin α - (± sin β) = q ⇒ sin(α ± β) = (p2 + q2 - 2)/2. (複号同順)
ところで, このときの p と q に関する条件は, どうやら, 結果を見て -1 ≦ (p2 + q2 - 2)/2 ≦ 1 即ち 0 ≦ p2 + q2 ≦ 4 らしいのである。
この条件を満たす p, q で反例はないと思うのだがどうだろう。