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漸化式

2012-12-28 07:42:00 | 数列・漸化式
質問 <3839> 2012/12/27
ajakong
「数列」
数列 {a_n} があって, 全ての n について、
初項 a_1 から第 n 項 a_n までの和が (a_n + 1/4)^2 に等しいとする
(1) a_n が全て正とする。 一般項 a_n を求めよ
(2) 最初の 100 項のうち, 1 つは負で他は正とする。 a_100 を求めよ


解答:
初項から第 n 項までの和を (いつものように) S_n と書く。
先ず a_1 = S_1 = (a_1 + 1/4)^2 より (a_1 - 1/4)^2 = 0. 従って a_1 = 1/4.
n ≧ 2 で
S_n = S_(n - 1) + a_n = (a_(n - 1) + 1/4)^2 + a_n
で一方
S_n = (a_n + 1/4)^2
でもあるから
(a_n + 1/4)^2 = (a_(n - 1) + 1/4)^2 + a_n
整理すると
(a_n)^2 - (1/2)a_n + 1/16 = (a_(n - 1) + 1/4)^2
(a_n - 1/4)^2 = (a_(n - 1) + 1/4)^2
a_n - 1/4 = ±(a_(n - 1) + 1/4)
a_n = ±(a_(n - 1) + 1/4) + 1/4.

(1) 復号が + の場合
a_n = a_(n - 1) + 1/2
復号が - の場合
a_n = -a_(n - 1).
復号が - の場合は a_n が全て正であるという仮定から a_(n - 1) > 0 でもあり 一方直ぐ上の式から a_n = -a_(n - 1) < 0 となって矛盾するから, 復号は + 意外あり得ない (各 n で復号が異なっていたとしても矛盾)。
従って a_n = a_(n - 1) + 1/2 であり, これは公差 1/2 の等差数列であることを示しているから
a_n = 1/4 + (1/2)(n - 1) =(2n - 1)/4.

(2) a_1 = 1/4 であるから, 全ての n で a_n = a_(n - 1) + 1/2 であったり a_n = -a_(n - 1) であったりすると, 第 100 項までで, 一つだけが負で, 残りが正ということはありえない。
従って, ある m (1 < m ≦ 100) があって,
a_m = -a(m - 1),
a_(m + 1) = -a_m,
a_n = a_(n - 1) + 1/2 (n ≠ m, m + 1)
となっているということ以外にあり得ない。
これは a_(m - 1) = a_(m + 1) となっていることを示している。
従って, m = 100 の場合, (1) の結果から a_100 = -a_99 = -(2・99 - 1)/4 = -197/4.
1 < m < 100 の場合, a_100 = (2・98 - 1)/4 = 195/4.
(最後の部分は, 例えば m = 2 とすると 1/4, -1/4, 1/4, 3/4, ... と, n ≧ 3 では番号が二つ減っているのと同じであるということから分かる)

小数

2010-11-18 18:19:00 | 数列・漸化式
漸化式の応用 / ゆう
(1) 1/7 の小数第 100 位 (10 進法) の数字を正しく求めよ。
(2) 数列 {a(n)} が, 関係式 a(1) = 1, 14a(n + 1) = 7a(n) + 1 (n = 1, 2, 3, ...) で定義されているとする。 a(1995) の小数第 599 位 (10 進法) の数字を正しく求めよ。 但し, log_{10} (2) > 0.301 を用いてよい。
(1) に関しては、分かりました。
(2) に関しては, 一般項を求めてみたり, 規則性を探ってみたりしたのですが, つかめませんでした。 お手上げです。
(2) は, どう攻めればよいのでしょうか。 よろしくお願いします。
ちなみに当方は3年文系です。
No.13494 2010/11/16(Tue) 02:57:36

解答:
ヨッシー
変形して
 a(n + 1) = (1/2){a(n) + 1/7}
 a(n + 1) - 1/7 = (1/2){a(n) - 1/7}
b(n) = a(n) - 1/7 とおくと, b(1) = 6/7
 b(n + 1) = (1/2)b(n)
より, b(n) は初項 6/7, 公比 1/2 の等比数列 となり, 一般項は
 b(n) = (3/7)(1/2)^n
よって,
 a(n) = (12/7)(1/2)^n + 1/7
a(1995) = (12/7)(1/2)^1995 + 1/7
において, 1/7 の、小数第 599 位あたりの数字と, (12/7)(1/2)^1995 が, 小数第何位で 0 以外の数が現れるか, それが, 1/7 の小数 600 位に対して, 繰り上がりを起こすかを調べていけばどうでしょう。
ただ, log102 > 0.301 で, 下限しか与えられていないのが気になります。
log102 = 0.301 か log sub>102 ≒ 0.301 の方が良いのではないでしょうか?
No.13495 2010/11/16(Tue) 07:17:36

らすかる
「(12/7)(1/2)^1995 + 1/7 の小数第 599 位の数字」
= 「10^599*{(12/7)(1/2)^1995 + 1/7} の一の位の数字」
= 「10^599*(3/2^1993 + 1)/7 の一の位の数字」
log[10]2 > 0.301 から 2 >10^0.301 だから 2^1991>10^599.291
10^599*3/2^1993 < 10^599*4/2^1993 = 10^599/2^1991 < 10^599/10^599.291 <1
よって 10^599*(3/2^1993 + 1) = 1000…(0が599個)…000.xxx だから
7 で割ると 142857142857…14285.xxx となり, 一の位は 5.
No.13497 2010/11/16(Tue) 08:20:17

たけちゃん
調べてみたところ, 1995 年の小樽商科大学の入試問題のようです。
かなり手ごわい問題ですね。
No.13498 2010/11/16(Tue) 10:29:55

無限級数の収束・発散の問題

2010-09-03 20:21:00 | 数列・漸化式
nanashibito
どうしてもわからなかったので, 質問させて頂きます。

すべての自然数 n に対し an > 0 とし, 級数 Σn=1 an は発散するとします。
このとき, 級数 Σn=1 an/(1 + nan) は発散することを示せるか?
収束する場合があるとしたら, それはどんな an のときか? (例を挙げよ) という問題です。

例えば, an = 1/n の場合を考えると問の級数は実際に発散します。

とりあえず, 問の級数は発散するという方針で示そうとしているのですが, 中々証明が思いつきません。
しかしながら級数が収束するようなの例も見つけられないです……。

よろしければご教授お願いします。

2010-08-30 21:23:10

解答 (by oshinobi):
m = 1, 2, 3 として,
an = 1 (if n = m2), 1/n2 (otherwise) とする。
明らかに Σn=1 an = ∞.
次に
Σn=1 an/(1 + nan)
= Σn=1 1/(n + 1/an)
= Σn が平方数 1/(n + 1) + Σn が平方数でない 1/(n + n2)
= Σm=1 1/(m2 + 1) + Σn が平方数でない 1/(n + n2)
< Σm=1 1/m2 + Σn=1 1/(n + n2) < ∞.

2010-09-01 22:24:04

算数オリンピック広中杯

2010-07-22 21:27:00 | 数列・漸化式
投稿者: saitake 投稿日: 2010 年 7 月 3 日 (土) 20 時 57 分 36 秒

x は
√(x+√(x+√(x+√(x+√(x+√(x+√(x+√x))))))) = 2010
を満たす。 x を超えない最大の整数を求めよ。

解答 : (by 壊れた扉 & 南海)
数列 {xn} を, 根号を n 回用いて
√(xn + √(xn + … √(xn + √xn))) = 2010
を満たす実数 xn の列として定める。 数列 {xn} は単調減少かつ正で下に有界なので収束する。 極限値を y とする。 y は
√(y + 2010) = 2010
を満たす。
y = 20102 - 2010 = 2010 ・ 2009 = 4038090
である。 次にx2 = z と置く。
√(z + √z) = 2010
より
z = (20102 - z)2 ⇔ z2 - (2・20102 + 1)z + 20104 = 0
である。 z 2 なので,これから
z = (2 ・ 20102 + 1 - √(2 ・ 20102 + 1) - 4 ・ 20104))/2
= 20102 + 1/2 - 2010√(1 + 1/(4 ・ 20102))
2 + 1/2 - 2010 = 4038090 + 1/2.
y < x = x<sub>8 < z より
4038090 < x < 4038090 + 1/2
となる。 よって x を超えない最大の整数は 4038090.

(a_n) の規則性を調べよ。

2010-07-17 07:33:00 | 数列・漸化式
投稿者: 御手洗景子 投稿日: 2010 年 7 月 11 日 (日) 08 時 59 分 23 秒

F(t) = (1 + t)^2/(1 - t^2 - t^3) = Σ(n=0~∞)(a_n)t^n で (a_n) を定義する。
(a_n) の規則性を調べよ。
また, 下記の表を作って, (a_n)/(a_(n+1)) と 「F(t) の 分母 = 0」 との関係を調べてみよ。

n   (a_n)   (a_(n+1)/a_n)
・    ・       ・
・    ・       ・
・    ・       ・
・    ・       ・

難しくて分からないので詳細に教えてもらえたらと思います。 よろしくお願いします。
a_n の規則性は, 基本だと思うのですが, 分かりそうで分からないので教えてもらえませんか?

解答:
これは WolframAlpha に計算を任せてみると,
1, 2, 2, 3, 4, 5, 7, 9, 12, 16, 21, 28, 37, 49, 65, 86, 114, 151, 200, 265, 351
と出る。 こいつを
The On-Line Encyclopedia of Integer Sequences にぶち込んでやると, これは Padovan sequence: a(n) = a(n-2) + a(n-3).
であると教えてくれる。 下の方を見ると
a(n) is asymptotic to r^n / (2*r+3) where r = 1.3247179572447..., the real root of x^3 = x + 1 . - DELEHAM Philippe (kolotoko(AT)wanadoo.fr), Jan 13 2004
と出ている。 この r が an+1/an の極限であり, これに段々近付いていっているということが分かる。
そして 1/r が, 分母の 1 - t^2 - t^3 の根である。

因みに方程式 x^3 = x + 1 の実数解は只一つである。