1.料理店に行って何を食べるか迷い、メニューをじっと見つめる。
2.どの分野の仕事に就くか迷う。
3.上京してすでに東京で10年ほど過ごした人が、そろそろ故郷に帰ろうか迷う。
4.子供の名前を決めかねる。
5.知人に金をせがまれ、貸そうかどうか迷う。
6.散歩の途中で飼い犬が野糞をした。糞を拾おうかそのまま何もなかったかのように通り過ぎようか迷う。
人生は長い。何をどうするかは自分で決めなければならない。いつも簡単に決められるようなことばかりではない。だから、時に人は迷う。
決断は、早めにしたほうがいい。
迷うことも必要だ。迷うことで、人間は頭を使う。だが、時には一瞬で結論を出さなければならないこともある。
「後で結論を出そう。」
と言う考えが通用しないことも多々ある。
迷った挙句どの結論が待っていようとも、
「これは自分が選んだ結果なのだ。」
と思えば納得もいく。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2007年3月1日に、
「中国の大家は、店子が住んでいる間に何が何でも新しい店子を探す(http://blog.goo.ne.jp/pekin55-ok/e/8ca64c078aedc35317e207ee9c19b28c)」
と言う記事を書いた。まず、これを参照していただきたい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
中国の多くの大家は、店子が出る一月前から新たな店子を探し始める。
私は当初2007年の8月26日に家を出る予定だった。だが、わけあって5月中に家を出ることにした。中国では一般的に、3ヶ月ごとに大家に家賃を払う。しかし、私は大家と会うのが煩わしかった。その為去年大家に会った時、一度に9か月分の家賃、つまり今年の8月までの家賃を払った。
賃貸契約書には、
「店子が契約満了よりも早く家を出る場合、店子は契約違約金として家賃一月分を大家に支払うべし。」
と書いてある。
よって、私は5月26日から8月25日までにすでに大家に払った家賃3か月分のうち、2ヶ月を取り戻そうとすれば取り戻せる。
今日中国人の友人と会った。友人によると、家を出る一月前に大家に連絡を入れれば、普通は大家は家賃を返してくれると言う。さらに、契約により家賃一月分の違約金を大家に払うため、もし私が「私が家にいる間は不動産屋に連絡しないでください。」と頼めば、大家も私がいる間は新たな店子を探そうとはしないかもしれない。
だが、ここに2点問題がある。
問題点1
北京に滞在している外国人の間で囁かれている格言
「中国人はたとえどんな理由があろうと、一度手にした金は返さない。払ってしまった金は諦めろ。時には諦めることも必要だ。」
問題点2
もし大家が金の亡者なら、今彼らに連絡をとって「来月家を出る」と伝えたら大変なことになりかねない。最悪、大家は家賃をびた一文返さない上に私が滞在している間に新たな店子探しをするかもしれない。
「安全第一」ですよ。運がよければ大家は家賃を返してくれる上に私がいる間
は新たな店子を探さない。だが、運が悪ければ、大家は金を返してくれない上に「非合法な不動産屋」に連絡をとり私を疲弊させる。そうなったら踏んだり蹴ったりだ。
大家は「非合法の不動産屋」をいくつも知っているだろう。もし家の付近に非合法の不動産屋がいくつもあり、大家がそれらに全て連絡をとるとする。すると、不動産屋は私にどんどん連絡をとり、部屋を見学希望者に見せるように要求してくる。別に差別をするわけではないが、「違法な不動産屋」はどちらかと言うと「無戸籍」で「貧しい農村出身」の「低所得層」だ。一月の間「うさんくさい」「金に汚い」「信用できない」彼らに追い掛け回されたら正直怖い。夜中にいきなり連絡が来て、胡散臭い連中と家の中に二人っきりになったりしたら危険だ。第一、私はそこらの違法業者を全て把握しているわけではない。顔も見たことのない連中に「家を見せろ」と言われたらたまらない。
私は北京にいるが、大家は北京から約3時間から4時間離れた天津に住んでいる。もし大家が「早く」新たな店子を探そうと思うとすれば、私に「家にいて客に部屋を見せる」ように言ってくる可能性が非常に高い。
はじめは、自分が前払いした金を大家から取り戻せないのは屈辱的だと思っていた。
はじめに9か月分の家賃を前払いしたこと自体は後悔していない。大家に金を前払いすることで毎三ヶ月ごとに大家と顔を合わせずに済んだ。それに、毎月の家賃は2200元だから、大家から取り戻せる金額も4400元程度だ。4400元は、日本円にしたらそれほど大きな損失ではない。4400元と「命の安全」を比べれば、「安全」の方が重いに決まっている。
今日たまたま仲のいい友人が、
「もしよければ私があなたの代わりに大家と交渉してあげるよ。うまくいけば金も帰ってくる上に、大家はあなたが家を出るまでは不動産屋に連絡をとらないかもしれない。」
と言ってくれた。けれど、私はやはり大家に連絡をとるのをやめた。
私には
「大家から金を取り返さない」
理由がある。この決断は今自分がとりうる選択の中で最良の物だ。
ではどうするのかって?「大家の家を出る日に、大家に電話をかける。」か、「家を出た後に大家にメールを送って、家を出た旨を告げる。」のです。
多くの中国人に意見を聞いたが、大家の家を出てからメールで
「急用ができ家を出ることになりました。慌しかったのでメールで連絡します。もう私はあなた方の家には住んでいません。」
と連絡しても問題ないようですね。家のものを壊したり盗まなければ、たとえ家を出る時に大家に会わなくても、後から言いがかりをつけられることは考えにくいそうだ。さらに私は大家に「3か月分の家賃プラス敷金」を残すことになる。その為大家は得はすれど私に文句を言う理由はない。ただメールで「家を出た」と伝えるのは少しマナー違反だと言うだけだ。
喧嘩をする時も、とっさの判断が喧嘩の勝ち負けを決めますね。中国人といろいろやりあってきたけれど、彼らとまともに勝負するには、
「気迫」「全てを自分の都合のいいように運ぶしたたかさ」
の二つが必要だ。無論これは中国人相手に限ったことではないが、取引の際に相手に遠慮をしたら、自分が騙される。
以前、会社の一階にある商店に買い物に行った。会計の際に10元を払ったつもりだったが、店員は
「あなた50元払った?」
と聞いてきた。
私は
「そうかもしれない」
と思い、お釣りをたくさん取ろうとした。すると店員は釣りを引っ込めた。
財布を調べたが、自分が元々いくらを財布に入れたかなど覚えていなかった。自分が10元と間違えて50元払ったのかどうか確信がなかったため、
「私は10元払ったと思う。」
と言って店を出てきてしまった。もし自分が10元払っていて店員が勘違いをしていたのなら、彼女が店長に責められる。そうなったら気の毒だと思ったのだ。
後悔した。しばらくして思い出した。財布には50元があったはずだった。今朝確か駅で100元札を使い、50元札を渡されたはずだ。そう思い財布の中身を確かめたが、財布の中には50元がないではないか。
あの時、私は確かに10元だと思って50元を支払った。あの定員はしたたかだから、彼女は
「この客は実際は50元を払ったのに、10元を払ったと思い込んでいる」
と見抜いたのだ。
今思えば、中国人、特に農村出身でどことなく胡散臭い人が「受け取った金の額」を間違えるはずはない。あの時は、彼女が何を言おうと
「そうです、私は50元払いました。」
と言い切ればよかった。一瞬の心の迷いが隙を作った。
皆さんも、大事な決断をする際は迷わずに己の進むべき路を即断できるようになった方がいい。他人が何を言おうと自分が正しいと信じる選択をすればいいのです。ただ、何をするにしても、必要最低限の「相手への配慮」や「思いやり」は忘れないようにしてください。
2.どの分野の仕事に就くか迷う。
3.上京してすでに東京で10年ほど過ごした人が、そろそろ故郷に帰ろうか迷う。
4.子供の名前を決めかねる。
5.知人に金をせがまれ、貸そうかどうか迷う。
6.散歩の途中で飼い犬が野糞をした。糞を拾おうかそのまま何もなかったかのように通り過ぎようか迷う。
人生は長い。何をどうするかは自分で決めなければならない。いつも簡単に決められるようなことばかりではない。だから、時に人は迷う。
決断は、早めにしたほうがいい。
迷うことも必要だ。迷うことで、人間は頭を使う。だが、時には一瞬で結論を出さなければならないこともある。
「後で結論を出そう。」
と言う考えが通用しないことも多々ある。
迷った挙句どの結論が待っていようとも、
「これは自分が選んだ結果なのだ。」
と思えば納得もいく。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2007年3月1日に、
「中国の大家は、店子が住んでいる間に何が何でも新しい店子を探す(http://blog.goo.ne.jp/pekin55-ok/e/8ca64c078aedc35317e207ee9c19b28c)」
と言う記事を書いた。まず、これを参照していただきたい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
中国の多くの大家は、店子が出る一月前から新たな店子を探し始める。
私は当初2007年の8月26日に家を出る予定だった。だが、わけあって5月中に家を出ることにした。中国では一般的に、3ヶ月ごとに大家に家賃を払う。しかし、私は大家と会うのが煩わしかった。その為去年大家に会った時、一度に9か月分の家賃、つまり今年の8月までの家賃を払った。
賃貸契約書には、
「店子が契約満了よりも早く家を出る場合、店子は契約違約金として家賃一月分を大家に支払うべし。」
と書いてある。
よって、私は5月26日から8月25日までにすでに大家に払った家賃3か月分のうち、2ヶ月を取り戻そうとすれば取り戻せる。
今日中国人の友人と会った。友人によると、家を出る一月前に大家に連絡を入れれば、普通は大家は家賃を返してくれると言う。さらに、契約により家賃一月分の違約金を大家に払うため、もし私が「私が家にいる間は不動産屋に連絡しないでください。」と頼めば、大家も私がいる間は新たな店子を探そうとはしないかもしれない。
だが、ここに2点問題がある。
問題点1
北京に滞在している外国人の間で囁かれている格言
「中国人はたとえどんな理由があろうと、一度手にした金は返さない。払ってしまった金は諦めろ。時には諦めることも必要だ。」
問題点2
もし大家が金の亡者なら、今彼らに連絡をとって「来月家を出る」と伝えたら大変なことになりかねない。最悪、大家は家賃をびた一文返さない上に私が滞在している間に新たな店子探しをするかもしれない。
「安全第一」ですよ。運がよければ大家は家賃を返してくれる上に私がいる間
は新たな店子を探さない。だが、運が悪ければ、大家は金を返してくれない上に「非合法な不動産屋」に連絡をとり私を疲弊させる。そうなったら踏んだり蹴ったりだ。
大家は「非合法の不動産屋」をいくつも知っているだろう。もし家の付近に非合法の不動産屋がいくつもあり、大家がそれらに全て連絡をとるとする。すると、不動産屋は私にどんどん連絡をとり、部屋を見学希望者に見せるように要求してくる。別に差別をするわけではないが、「違法な不動産屋」はどちらかと言うと「無戸籍」で「貧しい農村出身」の「低所得層」だ。一月の間「うさんくさい」「金に汚い」「信用できない」彼らに追い掛け回されたら正直怖い。夜中にいきなり連絡が来て、胡散臭い連中と家の中に二人っきりになったりしたら危険だ。第一、私はそこらの違法業者を全て把握しているわけではない。顔も見たことのない連中に「家を見せろ」と言われたらたまらない。
私は北京にいるが、大家は北京から約3時間から4時間離れた天津に住んでいる。もし大家が「早く」新たな店子を探そうと思うとすれば、私に「家にいて客に部屋を見せる」ように言ってくる可能性が非常に高い。
はじめは、自分が前払いした金を大家から取り戻せないのは屈辱的だと思っていた。
はじめに9か月分の家賃を前払いしたこと自体は後悔していない。大家に金を前払いすることで毎三ヶ月ごとに大家と顔を合わせずに済んだ。それに、毎月の家賃は2200元だから、大家から取り戻せる金額も4400元程度だ。4400元は、日本円にしたらそれほど大きな損失ではない。4400元と「命の安全」を比べれば、「安全」の方が重いに決まっている。
今日たまたま仲のいい友人が、
「もしよければ私があなたの代わりに大家と交渉してあげるよ。うまくいけば金も帰ってくる上に、大家はあなたが家を出るまでは不動産屋に連絡をとらないかもしれない。」
と言ってくれた。けれど、私はやはり大家に連絡をとるのをやめた。
私には
「大家から金を取り返さない」
理由がある。この決断は今自分がとりうる選択の中で最良の物だ。
ではどうするのかって?「大家の家を出る日に、大家に電話をかける。」か、「家を出た後に大家にメールを送って、家を出た旨を告げる。」のです。
多くの中国人に意見を聞いたが、大家の家を出てからメールで
「急用ができ家を出ることになりました。慌しかったのでメールで連絡します。もう私はあなた方の家には住んでいません。」
と連絡しても問題ないようですね。家のものを壊したり盗まなければ、たとえ家を出る時に大家に会わなくても、後から言いがかりをつけられることは考えにくいそうだ。さらに私は大家に「3か月分の家賃プラス敷金」を残すことになる。その為大家は得はすれど私に文句を言う理由はない。ただメールで「家を出た」と伝えるのは少しマナー違反だと言うだけだ。
喧嘩をする時も、とっさの判断が喧嘩の勝ち負けを決めますね。中国人といろいろやりあってきたけれど、彼らとまともに勝負するには、
「気迫」「全てを自分の都合のいいように運ぶしたたかさ」
の二つが必要だ。無論これは中国人相手に限ったことではないが、取引の際に相手に遠慮をしたら、自分が騙される。
以前、会社の一階にある商店に買い物に行った。会計の際に10元を払ったつもりだったが、店員は
「あなた50元払った?」
と聞いてきた。
私は
「そうかもしれない」
と思い、お釣りをたくさん取ろうとした。すると店員は釣りを引っ込めた。
財布を調べたが、自分が元々いくらを財布に入れたかなど覚えていなかった。自分が10元と間違えて50元払ったのかどうか確信がなかったため、
「私は10元払ったと思う。」
と言って店を出てきてしまった。もし自分が10元払っていて店員が勘違いをしていたのなら、彼女が店長に責められる。そうなったら気の毒だと思ったのだ。
後悔した。しばらくして思い出した。財布には50元があったはずだった。今朝確か駅で100元札を使い、50元札を渡されたはずだ。そう思い財布の中身を確かめたが、財布の中には50元がないではないか。
あの時、私は確かに10元だと思って50元を支払った。あの定員はしたたかだから、彼女は
「この客は実際は50元を払ったのに、10元を払ったと思い込んでいる」
と見抜いたのだ。
今思えば、中国人、特に農村出身でどことなく胡散臭い人が「受け取った金の額」を間違えるはずはない。あの時は、彼女が何を言おうと
「そうです、私は50元払いました。」
と言い切ればよかった。一瞬の心の迷いが隙を作った。
皆さんも、大事な決断をする際は迷わずに己の進むべき路を即断できるようになった方がいい。他人が何を言おうと自分が正しいと信じる選択をすればいいのです。ただ、何をするにしても、必要最低限の「相手への配慮」や「思いやり」は忘れないようにしてください。