中国で「何でも食べる」ことで有名なのは「広州」の人たちです。北京やその周辺の地区出身の人たちには「魚・牛・豚・鶏・蟹など」以外の肉を食べた事がないという人が多い。だから、北京の人で「虫・猫・犬」なんかを食べる人は意外に少なかった。
虫は安価で販売されていた。街にある普通のレストランには「虫」系のメニューはあまりなかったが、サソリの揚げ物なんかは高級北京ダックレストランかなにかで振舞われていた。2006年に中国人の同僚から「北京のあるレストランが生のナメクジを客に振る舞い、それを食べた客が病院に運び込まれた」と言う話を聞いた。当時数人の中国人からこの話を聞いたが、この話の真偽は定かではない。
王府井と言う繁華街が北京にあるが、ここに午後5時くらい以降から店を開く屋台街がある。ここではよく虫・サソリ・タツノオトシゴ・ヒトデなどの串刺しが売られている。私はサソリ・タツノオトシゴ・ヒトデを食べたけれど、おいしいと言えないこともなかった。揚げてしまえばなんでも同じような味がする。カッパえびせんの味に通じるものがあった。
北京では精力剤として動物のペニスを串刺しにしたものなどもあったが、勿論中国人女性でこれを食べる人はいない。
北京にもいろいろな地方から来る人がいるから、メニューには一風変わったものがある。けれど、北京では「猫肉」や「犬肉」は高級なので、これらの肉を食べる人は少ない。
ある日本人女性が北京で中国人たちと焼肉を食べに行った時、仲間の一人が「虫」を注文したらしい。この虫は話の具合からして縦4cm、横2cm、幅2cmくらいの真っ黒な蛾か蝉の幼虫のようだ。虫を注文した事が分かるや否や、その場にいた別の中国人が鉄板に野菜を縦に並べて線を引き、虫を注文した人に「この線から右に虫を置いてね」と頼んだらしい。やっぱり中国人にも虫が苦手な人は多い。
よく知らないけれど、モンゴルかどこかにいる少数民族は、生肉を食べることで有名らしい。中国の漢民族には一般に生肉を食べる習慣はない。民族文化を研究史するために村に出かけて行った民俗学者は、少数民族の方に歓迎される事がある。歓迎の宴で生肉を出されても、民俗学者は「僕は生肉が苦手だから・・・」と言って生肉を拒否することはできないそうです。
中国でももちろん食品衛生は問題になっています。だから、超市発と言うような大手スーパーの前には「当店にある食材は皆厳しい審査をパスした安全なものです」と書かれた看板がよく置かれている。北京市民も「安全なものを食べるなら道端の露天で売られているものではなく、正規のスーパーで食材を買って自分で料理をすべきだ」と言っています。
だから、「段ボールを溶かして肉まんに入れている」と言うニュースは中国人にとってもかなりショッキングだったと思います。まさに「路上で売られている食べ物は危険だ」と言う中国の格言を裏付けるような事件ですね。
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仰天! 段ボール紙詰めた肉まん販売 比率は約6対4
北京市内の街頭でよく見かける肉まんなどを扱う露店=06年11月(共同)
11日までの中国中央テレビなどの報道によると、使用済み段ボール紙を煮込んで詰めた偽の肉まんが北京市で違法に販売されていたことが分かった。
報道によると、段ボール紙入りの肉まんを販売していたのは、同市朝陽区の複数の露店。段ボール紙を劇物のカセイソーダ(水酸化ナトリウム)の溶液に浸して黒っぽく変色させ、さらに煮込んで柔らかくした上で豚肉と混ぜ合わせ、肉まんの中身にしていた。市当局者が関係者を取り調べている。販売数、健康被害の有無は不明。
露店関係者は同テレビに「段ボール紙と豚肉の比率は約6対4。住民、出勤途中の勤め人らが買っていた」と説明した。
北京市内には多くの露店が立ち並び、肉まんやギョーザ、肉のくし焼きなどを販売。安価で、市民に親しまれている。(共同)
http://www.sanspo.com/sokuho/070711/sokuho063.html
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ちなみに、北京でこの種の露天を開いている人の多くは北京出身の人ではないと言われています。出稼ぎに来た人たちが露天を開く。今ではこの露天はどんどん撤去されています。北京でも中心地から離れていて外国人がいないような辺鄙な所や中心地でも裏路地のような所には屋台はまだ残っています。けれど10年前とは違い、今では中心地の大通りには屋台はない。例えば北京語言大学の前の成府路と言う大通りは10年前は屋台でびっしりだったのに、今では屋台はほとんど残っていません。
見ていると物を売っている露天よりも食料品を売っている店の方が儲かっていますね。
ある露天は「本」を原価の3分の1くらいで売っていました。あまりにも安いのでびっくりしたのですが、露天で売られている本は基本的にコピーなんだそうです。本物を書店で買い求め、そのコピーを作って安く売っているようです。コピーなのに装丁がよくできていてまるで本物のようです。
屋台で営業するとぼろもうけだそうですね。中国では路上の屋台で働く事はあまりいい仕事とは思われていないのですが、屋台で働く方がまともに大学を卒業して会社に就職するよりも儲かるらしい。
例えばある露天が1個2元のおかしを1時間に10個売り、一日10時間、1ヶ月間営業したとしましょう(普通の露天はほぼ毎日休まず働く)。彼らの毎月の売り上げは2x10x10x30=6000元/月です。6000元から食材の材料費を引いたとしても月4000元は手元に残るでしょう。でも、実際は儲かっている露天には一時間に20人から30人の客はいそうだったから、儲けはもっとあるでしょう。
承徳のような北京から車で2時間の地方都市の平均月収は500元です。北京の大卒の生徒の試用期間の月収は平均月1000元で、大卒者の試用期間後の月収は大体2000元前後でしょう。だから、まともに会社員になるよりも露天で働いた方が儲かるんです。
ただ、露天は基本的に皆無許可で営業をしています。そのため、露天で働いている人は一度警察に捕まって商売道具や屋台を取り上げられれば、職を失うこともあります。
虫は安価で販売されていた。街にある普通のレストランには「虫」系のメニューはあまりなかったが、サソリの揚げ物なんかは高級北京ダックレストランかなにかで振舞われていた。2006年に中国人の同僚から「北京のあるレストランが生のナメクジを客に振る舞い、それを食べた客が病院に運び込まれた」と言う話を聞いた。当時数人の中国人からこの話を聞いたが、この話の真偽は定かではない。
王府井と言う繁華街が北京にあるが、ここに午後5時くらい以降から店を開く屋台街がある。ここではよく虫・サソリ・タツノオトシゴ・ヒトデなどの串刺しが売られている。私はサソリ・タツノオトシゴ・ヒトデを食べたけれど、おいしいと言えないこともなかった。揚げてしまえばなんでも同じような味がする。カッパえびせんの味に通じるものがあった。
北京では精力剤として動物のペニスを串刺しにしたものなどもあったが、勿論中国人女性でこれを食べる人はいない。
北京にもいろいろな地方から来る人がいるから、メニューには一風変わったものがある。けれど、北京では「猫肉」や「犬肉」は高級なので、これらの肉を食べる人は少ない。
ある日本人女性が北京で中国人たちと焼肉を食べに行った時、仲間の一人が「虫」を注文したらしい。この虫は話の具合からして縦4cm、横2cm、幅2cmくらいの真っ黒な蛾か蝉の幼虫のようだ。虫を注文した事が分かるや否や、その場にいた別の中国人が鉄板に野菜を縦に並べて線を引き、虫を注文した人に「この線から右に虫を置いてね」と頼んだらしい。やっぱり中国人にも虫が苦手な人は多い。
よく知らないけれど、モンゴルかどこかにいる少数民族は、生肉を食べることで有名らしい。中国の漢民族には一般に生肉を食べる習慣はない。民族文化を研究史するために村に出かけて行った民俗学者は、少数民族の方に歓迎される事がある。歓迎の宴で生肉を出されても、民俗学者は「僕は生肉が苦手だから・・・」と言って生肉を拒否することはできないそうです。
中国でももちろん食品衛生は問題になっています。だから、超市発と言うような大手スーパーの前には「当店にある食材は皆厳しい審査をパスした安全なものです」と書かれた看板がよく置かれている。北京市民も「安全なものを食べるなら道端の露天で売られているものではなく、正規のスーパーで食材を買って自分で料理をすべきだ」と言っています。
だから、「段ボールを溶かして肉まんに入れている」と言うニュースは中国人にとってもかなりショッキングだったと思います。まさに「路上で売られている食べ物は危険だ」と言う中国の格言を裏付けるような事件ですね。
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仰天! 段ボール紙詰めた肉まん販売 比率は約6対4
北京市内の街頭でよく見かける肉まんなどを扱う露店=06年11月(共同)
11日までの中国中央テレビなどの報道によると、使用済み段ボール紙を煮込んで詰めた偽の肉まんが北京市で違法に販売されていたことが分かった。
報道によると、段ボール紙入りの肉まんを販売していたのは、同市朝陽区の複数の露店。段ボール紙を劇物のカセイソーダ(水酸化ナトリウム)の溶液に浸して黒っぽく変色させ、さらに煮込んで柔らかくした上で豚肉と混ぜ合わせ、肉まんの中身にしていた。市当局者が関係者を取り調べている。販売数、健康被害の有無は不明。
露店関係者は同テレビに「段ボール紙と豚肉の比率は約6対4。住民、出勤途中の勤め人らが買っていた」と説明した。
北京市内には多くの露店が立ち並び、肉まんやギョーザ、肉のくし焼きなどを販売。安価で、市民に親しまれている。(共同)
http://www.sanspo.com/sokuho/070711/sokuho063.html
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ちなみに、北京でこの種の露天を開いている人の多くは北京出身の人ではないと言われています。出稼ぎに来た人たちが露天を開く。今ではこの露天はどんどん撤去されています。北京でも中心地から離れていて外国人がいないような辺鄙な所や中心地でも裏路地のような所には屋台はまだ残っています。けれど10年前とは違い、今では中心地の大通りには屋台はない。例えば北京語言大学の前の成府路と言う大通りは10年前は屋台でびっしりだったのに、今では屋台はほとんど残っていません。
見ていると物を売っている露天よりも食料品を売っている店の方が儲かっていますね。
ある露天は「本」を原価の3分の1くらいで売っていました。あまりにも安いのでびっくりしたのですが、露天で売られている本は基本的にコピーなんだそうです。本物を書店で買い求め、そのコピーを作って安く売っているようです。コピーなのに装丁がよくできていてまるで本物のようです。
屋台で営業するとぼろもうけだそうですね。中国では路上の屋台で働く事はあまりいい仕事とは思われていないのですが、屋台で働く方がまともに大学を卒業して会社に就職するよりも儲かるらしい。
例えばある露天が1個2元のおかしを1時間に10個売り、一日10時間、1ヶ月間営業したとしましょう(普通の露天はほぼ毎日休まず働く)。彼らの毎月の売り上げは2x10x10x30=6000元/月です。6000元から食材の材料費を引いたとしても月4000元は手元に残るでしょう。でも、実際は儲かっている露天には一時間に20人から30人の客はいそうだったから、儲けはもっとあるでしょう。
承徳のような北京から車で2時間の地方都市の平均月収は500元です。北京の大卒の生徒の試用期間の月収は平均月1000元で、大卒者の試用期間後の月収は大体2000元前後でしょう。だから、まともに会社員になるよりも露天で働いた方が儲かるんです。
ただ、露天は基本的に皆無許可で営業をしています。そのため、露天で働いている人は一度警察に捕まって商売道具や屋台を取り上げられれば、職を失うこともあります。
【北京=佐伯聡士】豚肉の代わりに使用済み段ボール紙を詰めた肉まんが北京市内の露店で違法に販売されていたと北京テレビが報道し、市公安局が調査した結果、テレビ局の“やらせ報道”であることがわかったと、市政府系のインターネット・ニュースが18日伝えた。
これを受けて、北京テレビは「管理が行き届かず虚偽の報道をしたことで社会に良くない影響を与えた」と謝罪したという。
同ニュースによると、市公安局の調べでは、6月中旬、北京テレビの番組「透明度」の臨時職員が自ら持参した肉や段ボール紙などを出稼ぎ労働者ら4人に渡した上で、水に浸した段ボール紙を肉に混ぜて肉まんを作らせた。その過程を自分で撮影し、編集、今月8日に放映し、国内外で大きな反響を呼んでいた。
「食の安全」をめぐっては中国国内でも都市部を中心に関心が高まっており、新聞やテレビで報道合戦が起きている。
(2007年7月19日0時23分 読売新聞)
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上記の記事を見つけたのですが、私は正直言ってこの記事を信用していません。無論中国TVが謝罪した事は事実でしょうが・・・・もしかしたら「やらせ」と言う事で事実を隠そうとしているだけかもしれませんね。
07/29 11:52
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/topics/71847/
日本オリンピック委員会(JOC)が28日、都内に各競技団体の強化担当者を集めた会議で、五輪開幕まであと約1年に迫った北京での大気汚染や食の安全への懸念が相次いで報告された。
JOC情報医科学委員会の和久貴洋委員は、深刻な大気汚染で競技に影響が出て、「五輪では世界記録樹立は不可能」とする英国の専門家の予測を紹介。英国と豪州は五輪直前まで現地入りしないことを挙げ、中国の大気汚染対策も「功を奏するかわからない」と悲観的な見通しを示した。
北京の事情に詳しい専大の大矢根淳教授(災害社会学)は「2時間の競技なら日本から行って帰ってきた方がいい」と助言した。中国が国際的な批判を受けている食品の安全性について、専門家からは「勝つためには(選手村の外で)飲食しない方がいい」との意見が出た。