CCTV-4(中央電視台4チャンネル、中国の国営放送)で2007年7月30日の日本時間夜10時くらいに放送された討論番組を見て、へえーーと思いました。中国の若者の意見を聞きました。衝撃的でした。
討論会には数人の中国の大学生と思しき若者と、大学の教授らしい人が数人参加していました。議題は「環境問題は解決すべきか」です。
司会者が「みなさんは環境問題についてどのような考えを持っていますか?」と言い、参加者の意見を求めました。そして、驚くことに討論に参加した学生のほぼすべてがある一貫した意見を持っていました。
その意見をまとめると、「環境と人間のどちらが大事なのか。人間の方が大事に決まっている」
参加者が出した意見を簡単にまとめましょう。
・・・・
<参加者の意見のまとめ>
・文化の発展や生活の向上、人類の進化のためには常に工業化や産業の発展は大事だ。(言い換えれば、工業化なくして人類の発展はない)
・アフリカなどには貧しくて毎日の食料や薬すら手に入らない人たちがいる。もし彼らの国が経済的に発展したら、アフリカ人で飢えなどに苦しむ人間が減る。
・環境を守ることも大事だが、もし環境保護を推進したら貧しい国の人々は飢えにに苦しまなければならない。もし環境保護を提唱する人がいれば、その人は貧しい人に死ねと言っているのと同じだ。
・だから、中国は環境保護をあまり意識せず工業化を推し進めるべきだ。そうすれば中国人は飢えることはなく、多くの人命が救われる。
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驚きました。大学生と言う高等教育を受けたこれからの中国を担う若者達が環境保護を重視しない発言をするとは・・・
上の中国人たちの発言には突っ込みどころがありますね。まず、中国はあまり発展途上国とは言えないと思います。中国の個人の所得はインドネシアやフィリピン・タイのそれよりも高いでしょう。海外から中国に出稼ぎに来る東南アジア出身の人たちはたくさんいます。それに、中国にはたくさんの食料品・生活用品があります。もちろん中国にはたくさん乞食や貧しい人がいますが、人々の生活が苦しいのは中国に限ったことではない。日本でも多くの人が借金に苦しみ自殺をしています。中国にもたくさん事業に成功している人はいるし、中国の経済はどんどん良くなっています。
要するに、中国には現在経済的にある程度余裕があると思われます。私個人としては、中国に政府開発援助を払う必要はないと思っています。ある日本のメディアは中国政府は日本の政府開発援助を中国の軍部の発展につぎ込んでいると伝えていました。中国は核兵器を所持し、宇宙ロケットを発射しましたしね。これまで日本がいくら中国に払ってきたかは知りませんが、もうそろそろ政府開発援助をやめる時期じゃないでしょうかね。
上の発言者は口をそろえて「環境問題を守ったら産業の発展は見込めない」と言っていましたが、「環境問題か人間か」と言う二者択一は存在しないはずです。設備を改善してより有害な煙などの工場排出が出ない、環境を汚染する物質を海などに流出させないような対策はできるはずです。
第一、環境問題が悪化したら多くの人間や動植物が犠牲になるのは目に見えています。環境問題はおろそかに出来ません。地球温暖化が進めば、多くの人が熱射病で亡くなるでしょう。砂漠が広がれば勿論食料確保が難しくなります。
アフリカ人のAさんはいい事を言っていました。彼の言葉を今の中国人に聞かせてあげたい。以下は彼の話です。
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Hさん(私が話を聞いた当人)はとても貧しい家庭に育ちました。彼は子どもの頃新しい靴を持った事がありませんでした。彼は文字通り明日食べるものもない生活を送っていたのです。ですが、彼には素晴らしい家族がいて、彼は毎日貧しいながらも満ち足りた生活を送っていました。
彼はドイツにある大学に留学をしました。おそらく彼は一生懸命勉強して奨学金をとったのでしょう。幸運にも親戚がドイツにいたので、彼は親戚の家に居候しました。
彼のいとこはたくさん靴を持っていて、かばんや靴を定期的に買い換えていました。貧しい家庭で育ったアフリカ人はいとこが物をいい加減に扱っていたため、いとこに頼んでいとこがいらなくなったかばんなどをアフリカの自分の家族や友人に郵送してあげることにしました。
現在Hさんは大学院に進み、中国で学んでいます。今、彼にはたくさんの靴があり、明日食べるものもたくさんあります。けれど、彼は物がたくさん手に入るのと同時に何か大事なものをなくしたと言っていました。貧しいときには神を信じ、苦しい生活の中にも喜びを見出せた。けれど、物が何でも手に入り将来が保障された現在は、自分が精神的に金や物に支配されているような気がするようになったようです。
・・・・・・・・
たしかに経済発展は現在の中国人の生活を向上させるでしょう。悪いことではありません。けれど、中国人は「環境の保護」と「経済発展」を同時に推進する仕組みに注目する必要があると思います。もし中国が環境問題解決に積極的になってくれなければ、砂漠化が進行し日本によりひどい黄砂が飛んでくるでしょう。
中国の教育機関やメディアが「より自然にやさしい経済発展の大切さ」を中国人に説かなければ、しばらく中国人の考えは変わらないでしょう。
討論会には数人の中国の大学生と思しき若者と、大学の教授らしい人が数人参加していました。議題は「環境問題は解決すべきか」です。
司会者が「みなさんは環境問題についてどのような考えを持っていますか?」と言い、参加者の意見を求めました。そして、驚くことに討論に参加した学生のほぼすべてがある一貫した意見を持っていました。
その意見をまとめると、「環境と人間のどちらが大事なのか。人間の方が大事に決まっている」
参加者が出した意見を簡単にまとめましょう。
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<参加者の意見のまとめ>
・文化の発展や生活の向上、人類の進化のためには常に工業化や産業の発展は大事だ。(言い換えれば、工業化なくして人類の発展はない)
・アフリカなどには貧しくて毎日の食料や薬すら手に入らない人たちがいる。もし彼らの国が経済的に発展したら、アフリカ人で飢えなどに苦しむ人間が減る。
・環境を守ることも大事だが、もし環境保護を推進したら貧しい国の人々は飢えにに苦しまなければならない。もし環境保護を提唱する人がいれば、その人は貧しい人に死ねと言っているのと同じだ。
・だから、中国は環境保護をあまり意識せず工業化を推し進めるべきだ。そうすれば中国人は飢えることはなく、多くの人命が救われる。
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驚きました。大学生と言う高等教育を受けたこれからの中国を担う若者達が環境保護を重視しない発言をするとは・・・
上の中国人たちの発言には突っ込みどころがありますね。まず、中国はあまり発展途上国とは言えないと思います。中国の個人の所得はインドネシアやフィリピン・タイのそれよりも高いでしょう。海外から中国に出稼ぎに来る東南アジア出身の人たちはたくさんいます。それに、中国にはたくさんの食料品・生活用品があります。もちろん中国にはたくさん乞食や貧しい人がいますが、人々の生活が苦しいのは中国に限ったことではない。日本でも多くの人が借金に苦しみ自殺をしています。中国にもたくさん事業に成功している人はいるし、中国の経済はどんどん良くなっています。
要するに、中国には現在経済的にある程度余裕があると思われます。私個人としては、中国に政府開発援助を払う必要はないと思っています。ある日本のメディアは中国政府は日本の政府開発援助を中国の軍部の発展につぎ込んでいると伝えていました。中国は核兵器を所持し、宇宙ロケットを発射しましたしね。これまで日本がいくら中国に払ってきたかは知りませんが、もうそろそろ政府開発援助をやめる時期じゃないでしょうかね。
上の発言者は口をそろえて「環境問題を守ったら産業の発展は見込めない」と言っていましたが、「環境問題か人間か」と言う二者択一は存在しないはずです。設備を改善してより有害な煙などの工場排出が出ない、環境を汚染する物質を海などに流出させないような対策はできるはずです。
第一、環境問題が悪化したら多くの人間や動植物が犠牲になるのは目に見えています。環境問題はおろそかに出来ません。地球温暖化が進めば、多くの人が熱射病で亡くなるでしょう。砂漠が広がれば勿論食料確保が難しくなります。
アフリカ人のAさんはいい事を言っていました。彼の言葉を今の中国人に聞かせてあげたい。以下は彼の話です。
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Hさん(私が話を聞いた当人)はとても貧しい家庭に育ちました。彼は子どもの頃新しい靴を持った事がありませんでした。彼は文字通り明日食べるものもない生活を送っていたのです。ですが、彼には素晴らしい家族がいて、彼は毎日貧しいながらも満ち足りた生活を送っていました。
彼はドイツにある大学に留学をしました。おそらく彼は一生懸命勉強して奨学金をとったのでしょう。幸運にも親戚がドイツにいたので、彼は親戚の家に居候しました。
彼のいとこはたくさん靴を持っていて、かばんや靴を定期的に買い換えていました。貧しい家庭で育ったアフリカ人はいとこが物をいい加減に扱っていたため、いとこに頼んでいとこがいらなくなったかばんなどをアフリカの自分の家族や友人に郵送してあげることにしました。
現在Hさんは大学院に進み、中国で学んでいます。今、彼にはたくさんの靴があり、明日食べるものもたくさんあります。けれど、彼は物がたくさん手に入るのと同時に何か大事なものをなくしたと言っていました。貧しいときには神を信じ、苦しい生活の中にも喜びを見出せた。けれど、物が何でも手に入り将来が保障された現在は、自分が精神的に金や物に支配されているような気がするようになったようです。
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たしかに経済発展は現在の中国人の生活を向上させるでしょう。悪いことではありません。けれど、中国人は「環境の保護」と「経済発展」を同時に推進する仕組みに注目する必要があると思います。もし中国が環境問題解決に積極的になってくれなければ、砂漠化が進行し日本によりひどい黄砂が飛んでくるでしょう。
中国の教育機関やメディアが「より自然にやさしい経済発展の大切さ」を中国人に説かなければ、しばらく中国人の考えは変わらないでしょう。