北京日記

北京滞在中に観たこと、エピソードや感じたことなどを紹介し、中国との友好を深めたい。

家で空き巣に遭遇したら、叫ぶ際に具体的に「助けて」と言わなければならない理由。

2007年01月31日 11時37分25秒 | Weblog
 アパートに住んでいるといろいろな音が聞こえる。正直これまでいろいろな所に住んできて、さまざまな迷惑音や騒音に悩まされてきた。しかし、今はちょっとした音には何とも感じない。テレビがうるさいだの音楽のボリュームが大きすぎるだの、部屋でオペラを歌ったりピアノを弾いている隣人がいるだの、朝7時40分に決まって家から100メートルくらい離れたところですごく迷惑な発声練習をしている中年男性がいるだの、今は気にもかからない。

 それは何故か。一体どんなことがあればこれらの騒音が気にならなくなるか、あなたは興味がないだろうか?この事件に遭遇すれば、あなたもきっとちょっとした騒音は気にならなくなる。

 それは2ヶ月前の深夜2時に起こった。熟睡し良い夢を見ていたときに、上の階から急に「包丁」を振りかざす音と、それに合わせて人間とも動物ともいえないような怪物が殺害されるような「断末魔の悲鳴」が聞こえてきたのである。「どん、ぎゃー。どん、ぎゃー。どん、ぎゃー。。。」

 この事件は週に一度、多いときは数回あり、よほどアパートの管理人を呼んで上の階で何をしているかを突き止め、悪いことをしているなら警察に突き出そうと思った。しかし、真横の隣人のお年寄りに聞いても、お婆さんはその奇怪な音を聞いたことがないらしかった。しかしあの「断末魔の悲鳴」は聞き間違いのはずはない。

 しばらくこの現象が続いた。しかし一月後ごろ、急に悲鳴が人間の男と女の声のように聞こえた。そして、しばらく聞いていると、あの声は決して犬を食べるために深夜犬を殺している音ではなく、男女が性交をしている声とその声に合わせたベッドのきしむ音だと分かった。

 何をやっているか分かればこっちのもので、事実が分かるや否や、仲の良い中国人の友人に協力を仰ぎ、彼女に付き添ってもらい上の階の隣人に文句を言いに行った。しかし、部屋に明かりがついていたものの人が出てこなかったため、「子供の教育に悪いし睡眠が妨害されるので、申し訳ありませんがもうちょっと小さな声で寝てください。お二人の幸せをお願い申し上げます。」とものすごく丁寧でへりくだった文章で書いた手紙をドアと壁の隙間に挟み込み、隣人に手紙が行くようにした。

 手紙を渡してから約1ヶ月ほどたつが、現状では耳に余るような奇声は聞こえてこない。とりあえず一件落着である。(そう願う)

 この件を通して色々勉強した。上の階に文句を言う際に数人の中国人に意見を聞いたのだが、その意見は簡単に区分けして3つに分けられる。以下がその区分である。


意見1:「うるさいのなら直接文句を言えば良い。丁寧に話し合えばきっと分かってくれるはず。」
意見2:「直接文句を言うのは気まずいから、匿名の手紙を書いてドアにでも貼り付けておけば。」
意見3:「性交は個人のプライバシーだから、他人が口出しをすることではない。自分も以前同じような状況が結構あり、中には性交の最中に殺人事件が起きているような奇声を発する人間もいたため、警察に通報しようと思ったがルームメート全員に通報を止められたことがある。また、自分の母親は、隣近所が大音響で寝ているときは、開き直って笑っていた。ものすごいお年寄りくらいしかこの手のことについて文句を言わない。自分が性交の奇声に困っているあなたにできることは、その奇声の中いやな思いをせず、安らかな心を持ち続けられるようになるよう神に祈ることだけだ。」
 
 とりあえず、今回自分は「意見1」をしようとして隣人がいなかったために急遽「意見2」を実行したわけだが。。

 人に聞いて分かったことは、この手の事は中国では結構日常茶飯事らしいと言うことだ。なぜなら、アドバイスを求めるために意見を聞いた4,5人の、中国各都市から来た友人は、みなこのようなことは「決して珍しいことではない」と言ったのだ。また、アメリカ人で中国に英語を教えに来ている友人も、この奇声に悩まされたことがあったらしい。

 自分はマルタ共和国、イタリア、オーストラリア、タイ、アメリカ、台湾など多くの国に長期・短期滞在をしてきたし、日本でも人口密集地の東京で何回か引越しを繰り返してきたが、いずれの場所でも「奇声」を聞いたことがなかった。

 日本でももちろんご近所同士でこの手のいざこざがあり、ある人は近所に大家を通して文句を言っても隣人が逆切れしてまともに取り合ってくれなかったため、仕方なく引っ越したという。

 しかし、中国ではすでに文化大革命などにより儒教の文化が衰退してしまったせいか、この手のことが日本に比べるととても多いのだ。例えば、自分が中国に来る際友人が自分のために他人とシェアをして住むような家を探してくれた。しかし入居当日にびっくりした。初対面のルームメートが、自分が家に引っ越した当日に彼氏を家に連れ込んだのだ。朝起きてその男が彼女の部屋から出てきたのを見て目玉が飛び出るほど驚いた。普通シェア開始1日目から男を部屋に入れるか?
 
 また、ある上海で中国人数人とシェアをしている日本人男性は、友人の中国人がよく彼女を部屋に連れ込み大音響で「他人に聞かせてはいけないプライベートの秘め事」をさらけ出しているため、とても参っていると言う。

 ちゃんと自分がいやだと思っていることを誠意を持って説明すれば結構分かってくれるし、態度も改めてくれる。しかし、何と言うか、人間だれだってやりたいことをする自由があるし、男女関係は他人が入り込むべきではないプライベートではあるが、かと言ってやりすぎはいけない。もうちょっと他人の迷惑を考えて欲しい。

「自由は他人の権利を侵さない状況では自由でありえるが、他人の権利を侵すような自由はただの迷惑でしかない」。中国のネットには日本のアダルトビデオが流出していて、多くの中国人男性がそれを鑑賞しているため、中国人は「日本人はとても開放的で進んでいる」と思い込んでいるが、事実は違うと断言したい。中国人のほうが性に関して自由奔放、いや、日本人とやっていることは変わらなくても、自分たちの秘め事を秘め事にしない分、もっと開放的である。

 ここではじめに戻るが、このように部屋で「奇声」を発する人が結構いるため、たとえあなたが中国のホテルやアパートの部屋で誰かに襲われても、決して悲鳴を上げてはいけない。悲鳴を上げてもいいが、必ず「助けてください。暴漢がいます。警察に通報してください」と具体的に現状を説明しなくてはならない。さもなくば、みな貴方が自室で性交をしているとしか思わず、貴方の安全は守られないかもしれない。
 

痰を怪音をたてて吐き捨てることを正当化する風習を憎み、痰自体を憎まず

2007年01月30日 11時05分45秒 | Weblog
 会社で仕事をしていると、回りで「くおーーーーー」「くおーーーーー」という怪音が聞こえる。それはあまりにも大きな音で、とても人間の発する音には聞こえない。たとえ20メートルくらい離れていても、透き通るようなその音は、我々が共有する空気に運ばれて自分の耳に入ってきてしまう。避けようにも避けられない。運命なのだ。今この時代の中国に好き好んでやって来た者が享受するほかない、避けられない運命なのだ。この音が嫌で、仕事中にもかかわらずイヤホンを耳につけB'zの曲を聴くなどこちらも対策を練ってきたが、とうとう昨日我慢の限界に達した。

 もう耐えられない。

 この音は何かと言うと、人間が痰を吐く音である。しかもみな痰を口中に出し終わった後、その痰を人から隠さずに、自分用のゴミ箱に吐く。さすがに外と違い掃除のおばちゃんの目が光っている社内では床に吐くわけには行かないから、みな痰をゴミ箱に吐くのだ。しかし、また外と違い、ゴミ箱から狙いをはずすわけには行かないから、みな口から痰をつばとともに「垂らし」て、痰をゴミ箱に「流し込む」。つまり、この方がミサイルのように口から痰を「発射」するよりも命中率が高い。

この痰をはたから見ていると、白くて泡だって粘性のありそうな白い液体が、人間の口中から外に吐き出されている光景がとても見られたものではない。(もちろん自分は見ようとしたのではなく、目の前でいきなり痰を垂らされたので、不覚にも目のはずしようがなかった。)このような様を見るたびに、「またつまらぬものを見てしまった。」と石川五右衛門のようにつぶやきたくなる。

昨日ついに我慢の限界が来たため、不作為であることは分かっているものの、痰を使って自分に精神的ダメージを与えてくる同僚二人にそれぞれに、せめて痰を吐くときに音を小さくするよう頼むことにした。その際、別の同僚から頼む際のコツを聞き、「頼む際にはやさしくやわらかく、相手のプライドを損ねないように頼んだほうが良い。例えば、『貴方の痰の音を聞いていると自分の喉も痛くなるように感じるので、できれば痰を出すときは小さめの声でお願いします。』と、微笑みながら話しかけたほうが成功率が高い。」と教えてもらった。

ターゲット一人目は、難なく理解していただけた。彼は、最初自分が彼に何を言っているのか分からなかったようだが、詳しく話してみると、できるだけ痰を吐く際の音を小さくすると言って下された。

ターゲット二人目。彼女も、今後できるだけ痰を吐く際の音を小さくすることに同意して下された。真にありがたい限りだった。しかし、自分は、彼女と話しているうちに、彼女からある真実を聞いてしまった。

彼女は、「痰を吐く際に大きな音を出すのは仕方ないのよ。だって、痰は『肺・気管支』から搾り出すんですもの。私にはコントロールできないわ。」と、確かに言ったのだ。

そう。彼女は「肺・気管支」から痰を意識的に出していたのだ。この言葉を聞いた瞬間、一気に目の前が明るくなった気がした。

 そう。日本人や他の外国人は、大抵咳払いをしたり喉にたまった不快な痰を「ごほごほ」言いながら外に吐き出す。しかし、その際に咳払いをしたり痰を出すのに必要な時間はせいぜい「1,2秒」である。また、呼吸器官系に大した負担をかけずに、言い換えれば大した音を立てずに痰を吐ける。

しかし、中国人が痰を吐く際には、「かーーーーーーつ」というどこからともなく搾り出すような音を立てて初めて痰を吐く。この音は大体1秒から4秒くらい持続する。また、泣く子もびっくりして泣き止むほどの大きな音を立てて痰を搾り出すようにして出す。(ちなみに、以前自分が日本人女性とこの音について話し合っていた際、彼女もどうやったらあの音が出せるのか不思議がっていた。)

以上の「中国人と外国人の痰のしかたの比較」と「彼女」の言葉を総合してある仮説を立ててみた。以下がその仮説である。
「仮説:中国人が痰を吐くまでの段階別考察」
段階1:本人が「肺・気管支」に付着した痰の存在に「気がつく」。
段階2:本人の脳が肺に命じ、肺に付着した異物、つまり痰を外に排出させる。この際に大きな音が伴い、痰が口中に達するまでに数秒の時間を要する。
段階3:周囲の手ごろな場所に狙いを定め、口中の唾液と痰を混ぜてある程度質量を持たせた上で、弾(痰)を吹き飛ばす。

医学的に検証したわけではないし、こんなこと医学的に検証しようとしたら多分中国の皆さん本気で怒ると思うけれど、結構良い線いっていると思う。

だって、国が違うからと言って、いくらなんでも日本人と同じ位置(つまり喉)に痰が付着していたら、いや、同じ位置に付着した痰を吐き出すためだけなら、あんな大量の痰が、大音響が出るはずがない。それに、中国人が痰を吐き出すまでの時間が長いのは、痰が気管を通って口に達するための時間がそれだけかかるからではないか。

問題は、この仮説には重大な欠陥があるという点だ。

普通の人間に、肺や気管にたまった痰を察知し、それを自由に体内から体外に排出できるだけの神業ができるだろうか。正直言って、自分には喉にたまった痰の存在が分かってその痰を体外に排出できたり、気管支炎のときに肺が痛むような感覚がなんとなく分かるとしても、「肺に痰がついているか」など全くわからない。

よって、この欠点を補う唯一の反証は、「中国人はとても汚染された空気の下で暮らしているため、長い間気管に普通の人が耐えられる以上の損傷を負った。肺がますます悪くなる空気汚染からさらなる損傷を受けることを防ぐため中国人の脳が進化し、一般の外国人には皆目見当がつかないことができるようになった。つまり、肺に痰がついた場合即座にその痰に気がつき、随意筋をフル活用して吐き出せるようになった。」という仮説だ。結構ぶっ飛んだ考えだが、あながち中国人を毎日観察していると、ありえない話でもない気がする。

 こう考えてみると、日本やオーストラリアなどで中国人が痰を吐かないのも一理ある。日本やオーストラリアなどは空気がいいから、痰を吐く必要がないのだ。だから、外国で痰を吐かないと言うことそのものは、決して彼らが外国にいるから痰を吐かないと言うことを意味しない。もし彼らが空気の悪い国に行ったり、風邪を引いたならば、恐らく彼らが「痰」に関する外国文化を学ばない限り、どこに行っても痰を吐くことをやめないだろう。

また、恋人同士で、彼女があんなふうにダイナミックに痰を吐いている姿を見たら彼氏は引かないのかと思ったが、聞くところによると彼氏も超ダイナミックに痰を吐くから、彼女のダイナミックさに違和感を覚えないらしい。どっちもどっちだ。

つまり、中国人が痰を吐く際に不快な音を立てるが、「その音を小さくするつもりならできるのではないか」とか、「どうして痰を人前にひけらかすのか。痰の美しさに自信でもあるのか。」という問題はおいておいて、痰を吐くことそのものは決して責めるべきことではなく、もし仮説どおりに中国人には進化した「肺の痰探知・排出」能力が備わっているとすれば、外国人からすると結構新鮮で医学的に新しい発見がそこにある。。。かもしれない。

今の自分にできることは、通りに豪快に痰を吐いている人物がいた場合、吐いた瞬間にすかさず振り返り、相手が気がつくような大胆なそぶりで、喧嘩にならない程度にものすごく蔑むような、軽蔑するような目で相手の目を冷たい矢で射抜くことだけだ。自分は信じたい。少しでも多くの外国人がこのように痰を吐いている人に「痰は地面に吐くものではない。小さな音をたててティッシュに出すものだ。」と暗に諭せば、いつかきっと人々が分かってくれると言うことを。

痰は、公共物を汚し痰を掃除をする人に多大な迷惑をかけるだけではなく、痰が乾燥して宙に舞ったら病気の流行にもつながる。今北京の道路には、そのような病原菌が地面にへばりつき、今か今かと活躍する時を待っているのだ。

よく「外国に行ったときにはその国の文化を尊重し、習慣に従え」と言う。確かに「痰を奇声を発しながら出して地面に飛ばす」事は、中国の文化に他ならない。しかし、この文化は、外国人にとってだけではなく、中国人自身にとっても好ましい影響を残さないであろう事は予想できる。

オリンピックの時にもし各国政府重役や選手たちがこの光景を目にしたとなれば、選手たちの士気もちょっと落ちるだろうし、この件が世界中で報道されれば、中国の評判が悪くなるんじゃないかと、老婆心ながら心配している。 

―――おまけ―――
おまけその1:事実のほどは定かではないが、あるアメリカ人教師によると、北京に1日いるだけで、たばこ2本吸うくらいの害が肺にあるらしい。
おまけその2:日本で昔公害が問題になったが、人々が公害に立ち向かい、環境汚染を防ぐような仕組みが徐々にできていったため、公害天国だった東京の空気は今では澄んで、公害もあまりない。別に公害をどうこうする運動は政府にたてつくことにはならないんだから、中国の人々も環境対策民間団体か何かを作って、政府に意見を出していってもいいんじゃないかと思う。まだ遅くない。オリンピックまでに北京で毎日青空が見えるようにしていただきたい。
おまけ3:みなさん痰を吐くのがとてもうまい。狙った標的には一発百通のような正確さ。。とまではいかないが、びゅっと痰が直線状に飛ぶ。開き直って「痰吐きコンテスト」なんか開いて、「誰が一番性格に、痰を崩さずに標的に当てるか」を競っていただけたら結構面白い。

中国人の便所秘儀

2007年01月29日 10時56分35秒 | Weblog
 レストランに行くと、よく便器の便座が上に上がっているので、どうしたものかとずっと疑問に思っていた。男女共用の便所ではないし、女装した男がトイレに入っているのかとも思った。まさにミステリーである。トイレ自体は汚いから、そんなに頻繁に掃除をしに来る人が来るようでもない。

 事実は小説よりも奇なりとはよく言ったものだ。自分は、ここ中国で、「ドアなしのトイレで用を足す」に勝るとも劣らぬような事実を確認してしまった。

 ある日職場のトイレの個室のうち壁に、「他の方の衛生とあなたの安全のために、どうか便座の上に立って用を足さないでください」という紙がなぜか貼ってあったのだ。以前からなんとなく予想はしていたものの、確信はなかった。しかし、この紙を見て、予想を否定することはもはやできなくなった。

 ちょうど近くの掃除のおばちゃんに聞いてみたら、結構多くの「うら若き乙女達」が、便器の便座をそのままにするか、便座を上げた状態で便器に土足で乗り、器用に用を足すらしいことが確認された。見たことはないが、聞いたことから想像するに、皆さんトイレの壁の向こうでは、図に描かれたような格好をしているらしい。

 ここまで来たら経験者にどうしてそういう難しい格好で用を足すのか聞いてみたい好奇心が抑えられなくなり、数人の女性たちにその異様な格好をする理由を聞いてみた。以下は自分が聞いたインタビューをまとめたものである。

 Aさん:「そりゃだって、みんな便座に腰を下ろしたくないでしょ。だって他人のお尻と自分のお尻を間接にくっつけるなんていやじゃない?不潔でしょ?」

 Bさん:「トイレの便座に安心して座れる紙のようなものが常備されていないから、そういう風にして用を足しても仕方ないんじゃない?」

 というような答えが返ってくる。

 しかし、それでは、これまで事実を知らずに汚れた便座に腰を下ろしてきた星の数ほどの外国人の立場はどうなるのだろう?予想以上に中国の洋式便所の便座は汚いことが分かった。

 全てが全て便座をあけるわけではなく、証言によると、中にはトイレットペーパーを便座に乗せて、直接尻が便座に触らないようにしている派もいる。

 しかし、ちょっとここで考えて頂きたい。どうして便器に座るのが耐えられないほど汚いことで、トイレで用を足した後に石鹸をつけて手を洗わないか、まったく手に水すらつけないで(つまり手を洗わないで)その直後食事をしたり公共物に触ることが汚くないのだろう??どうして他人がトイレの後に手を洗わないことに疑問を覚えないのだろう?根本的に矛盾していると思うのは自分だけだろうか。いや、きっと勘違いではない。なんだか中国の人々は根本的な何かを勘違いしている気がしてならない。習慣とは恐ろしい。

 会社でトイレを清掃するおばちゃんは大変で、いつも便器に登る人がいるので大変迷惑している。しかし、便所利用者は、決して行動を改めない。確かに今から考えると便座はとてつもなく汚いのだ。分からなくもない。しかし、便座に敷く衛生紙シートのようなものを買うと高いので、会社は状況を改善しようとしない。

 ここで日本企業に提案だが、数ある国のうち日本でしかあまり見かけない「便座を清潔に保つためのアルコール」を、中国に売り込んだらどうだろう。日本でよくある、ティッシュにアルコールを吹きかけそのアルコールで便座を拭くあれである。あれは現在北京には入ってきていないので、上海などの国際都市は分からないが、北京に売り込めばかなり隠れた、安定した需要があると見た。これはここに住んだものしか気がつかない需要であり、アルコールならば長く使えて環境に良く、コストが低いので購買者のニーズにも合う。また、無理して便器に登ると便器が痛むため、便座を大切に長く使うためにも結構必要だ。また、推測だが、男性も同様の問題を抱えていると見られるため、男女両方からのニーズがあるだろう。

 多分中国人よりももっと綺麗好きの日本の皆さんは、中国に来るときは、「便座クリーンシート」のようなものを持参したほうが良いですよ。多分ヒルトンとかケンピンスキークラスの超高級ホテルでも、便座に土足で乗る人がいないとも限りませんからね。

中国人は日本人が嫌いか?

2007年01月28日 10時05分55秒 | Weblog
 中国人にも日本人同様いろいろな人がいるが、礼節ある人ならば、日本人だからといって出会い頭に敵意をむき出しにしたり挑発したりしてこない。中国の学校などでは、日本という国を憎むように教育していても、日本人個人を憎むようには教えていないらしい。すごくたまにののしられるが、こちらが聞いていて悲しそうな顔をすると大抵はそれ以上相手も言ってこない。

 事実のほどは定かでないが、高校のときの社会科の先生は、「戦時中に中国に渡った日本人が逃げ遅れたとき、中には逃げ遅れた日本人の子供や赤ん坊を召使にしたりする人もいたが、たとえ敵でも子供に罪はないと考え日本人の子供を引き取り大学まで出してあげた中国人もいる」と言っていた。

 確か2005年に北京の中関村でデモがあったし、実際に日本企業などが恐ろしい思いをしたらしいが、当時中国にいた外国人やデモ当日中関村をぶらぶらしていた友人などからすると、実際はあまりたいしたことはなかったらしい。出典は忘れたが、デモ当時に留学生寮に押し入った中国人暴徒がいたらしいが、中には暴徒が押し入って一段落ついた後で、「すみません、この金で壊れた窓を直してください」と日本人に金を渡した中国人もいたという記事を当時日本で読んだ気がする。

 今の若者は、敵意よりも好意のほうが強いのではないかと思う。巷にコピーアニメが出回っているので、殆んどの若者は日本のアニメを見たことがあり、アニメやドラマを通して日本に親近感をもっているようだ。日本語をマスターすると大体月9000元の給与が得られるため、日本語を必死に勉強している人もいる。

 多くの中国人は、日本についていろいろ親や学校から教えられてきていても、実際に生きた日本人に会ったことがないため、ある意味先入観なくつきあってくれる。だから、日本人しだいで中国人が日本に持つイメージがちょっと変わる。

 良く戦争ドラマや戦争映画があり、多くの中国人はそのドラマの中で「みしみし」と言っているのを覚えていて、10%くらいの中国人は、出会い頭に「みしみし?」と屈託のない顔で話しかけてくる。多分彼らはその言葉の意味が分からないのだろうし、自分もはじめは意味が分からなかったが、実は、「みしみし」とは「めしめし(飯飯)」を中国人が聞いて「みしみし」と言っているのだと勘違いしたものらしい。つまり、中国にいた日本人がよく「飯飯」と言っていたのを映画などで流しているのだろう。何が言いたいのかと言うと、結構戦争ドラマが多いので、みんな「みしみし」と言う言葉を知っているが、みんな多分あんまり深い意味なしに「みしみし」と言っている。

 ちょっと親しい友人になると、特に男性は「君は日本が中国にたいしたことについてどう思っているんだ。」と問い詰めてくる。多分日ごろ聞きたいと思っていた回答を答えてくれそうな手ごろな日本人がそばにいるので、この際吐かせてしまおう、と言う気持ちで言ってくるのだろう。また、ちょっと頓珍漢だと思う場合もある。例えばレストランで何か注文しようとすると、「君は中国語を話すな」と言ってくる。頭にきて「どうして中国語で話してはいけないのか」と聞いてみると、「君の中国語は日本語訛りだから、日本人だと気づいたウェイターが君を半殺しにしたりのすかもしれない」とアドバイスしてくれることが一度だけあった。もちろん日本人だと分かっても、みんな警察の御用になるのはいやだから暴力に頼ったりはしない。この場合、この友人自体がとても日本が嫌いだから、相手の中国人も日本がものすごくいやなんじゃないかと思いつつ、彼は自分の友人だから、自分をその中国人から守るために、そうアドバイスしてくれたのだと思う。ある意味結構親切だ。

 また、たまに、「日本の物を買うのをやめよう」と言いまわっている友人がいたため、何で自分の目の前でそんなことを言うのかと聞いてみたら、「ついこの間、日本人が妊婦の腹を割いて胎児を母親の目の前で裂いたり、少女の乳房を刀で切って飛ばして遊んだりした記事を読んで、少女たちが気の毒になったから、いてもたってもいられなくなった。日本は嫌いだけれどあなたは嫌いではない。ただ、今は日本の商品に反対したい」という返事が返ってきた。まあ、なるほど確かに親戚や友人がいたぶられて殺されたら普通怒るから、彼女の気持ちも理解できなくもないので、お互い和解し、今もいい関係を続けている。

 友人などは親切で、自分が中国に来たときに世話になった大学生たちは、自分が家を探したり大家とひと騒動あったときも、いつも助けてくれたし、責任感があるし、とてもいい青年だ。アメリカ人の友人も、彼は中国に来たばかりのとき言葉も何も分からずあたふたしていたときに、近くにいた中国人がタクシーから語学学校探しから、利益を求めずに手伝ってくれたため、とても感謝していると言っていた。また全ての人に当てはまるわけではないが、若い人は人懐っこく前向きで、仕事や趣味、慈善活動に懸命に勤しんでいる人が多い。

 「利害関係」が絡む商店の店主や、大家、不動産屋などと騙しあいのない良い関係を築くのは結構難しいし良い相手にめぐり合えるかの「運」もいるが、大学や職場で知り合った仲間は、結構信頼できるし、みんな気前良くいろいろ情報をくれたり困ったことがあったら手伝ってくれる。

 とりあえず、誠意を持って接すれば、大抵の人とはうまくやっていける。この点については日本も中国もアメリカも変わらない。中国人には中国人らしい温かさもあるし、中国系アメリカ人、オーストラリア人、シンガポール人などは、中国人とは違うがかと言ってヨーロッパ・アフリカ系アメリカ人などとは違う良さを持っている。言うなればアジアと欧米両方の良さを持っているため、彼らとはとても付き合いやすい。日本人と韓国人以外で中国で中国語を勉強しているアジア人は大概中国人の子孫だから、こちらの語学学校に来ると、世界に散らばったいろいろな中国文化を見て取れる。

 (参考写真:北京の外から来た労働者の親子)

あのホームレスは本物? ホームレスを援助すべき?

2007年01月27日 10時39分11秒 | Weblog
 自分は、北京にいるホームレスは、日本で定義するホームレスとは違うと思う。その証拠に、彼らの殆んどは乞食をし、月大体収入が3000元(1元=15円として45000円)くらいはある。はっきり言って一般の大卒の労働者よりも裕福だ(大卒の初任給は月1500元くらい)。それに、日本のホームレスの方々と違い、北京のホームレスの人々は、体を洗っている(つまり臭いがしない)。よって、推測だが、彼らには帰ってシャワーを浴びる場所があるらしい。

 ホームレスの人々は、大体道端で土下座をして目の前に缶を置き、仏像を拝むように手をすり合わせて、その中に金を恵んでもらうよう乞うている。また、金が欲しいものは道端を歩き回り、缶を人々の前に突き出して金をせがむ。待ち合わせの時など一人て路に立っていると、近寄ってきて目の前からいなくなってくれない。ホームレスの側からすると、大体一時間に10元くらいもらえれば月収としてはまとまった金額になる。

 以前ホームレスに同情し、数人の中国人の友人に、彼らはホームレスをどう思うかを聞いてみた。すると、大抵、「ホームレスはまだ働ける歳なのに仕事をせず、金を人々からねだっているから助ける必要はない。それに彼らの中にはホームレスの振りをして、顔にすすをつけたり汚らしい格好をしているが、実際は贅沢な家を持ち、海外旅行をしているものもいる。多くの人はビジネスとしてホームレスをしているから、騙されてはいけない。中には本当に助けを必要としているホームレスもいるし、そういう人には親切にしてあげたいが、誰が本当に困っているか区別がつかない。」という答えが返ってきた。

 聞くところによると、ホームレスは、政府から毎月いくばくかの生活費をもらえるらしいが、その額はあまりにも少ないため、金銭面で政府からの支援に頼るわけには行かない。

 大人が子供を使って哀れみを誘わせ、人々から金を求める方法もあるという。その場合、例えば老婆が子供を道端で抱いて、子供の目の前に缶を置いたりする。中国人の友人によると、ずっと彼らを見ていると、たまに子供が入れ替わったりするため、実は本当の親子ではないのかもしれないと思うこともあるそうだ。また、道端で子供の乞食がいて、哀れんで子供にお金を上げると、子供がもっと金をせがんで離れてくれなくなったり、その後ろに母親か誰かの女性がいて、その子供の行動をじっと見ていることもあるらしい。つまり、子供が乞食をしている場合、大概大人が自分で働きたくないから、子供に自分の生活費を稼がせているということだ。(そういえば、タイのレストランで食事をした時、ある少年が造花を売りに来た。聞いてみると、彼の両親は働かず毎日酒ばかり飲んでいるため、少年が親の生活費と酒代を稼ぐために母親から花を売るように命令されているということだった。食事の席に同席したタイの外務省の役人は、あえて造花を買わず、少年を励まし、両親を働かせるよう少年を諭していた。)
 また、五道口のような外国人の多い地区や北京駅のような場所だと単独で行動するホームレスが多いが、モノレール駅の電車の中で物乞いをする場合、ペアが多い。例えば60代くらいの老夫婦のうち一人が盲人であるか盲人のふりをする、障害児を持った親と障害児がペアで親が乞う、もしくは若い男が二人組みで、電車内で大声で「君たちには明るい将来があり、勉強もできるが、僕らには将来もないし勉強する機会もなかった」と歌いながら同情を誘い、電車内を練り歩き金を乞う。たまに金を渡す人もいるが、見ていると大体1元くらいを渡している(1元は大体ペットボトルの水1本位の価格)。
 また、道端にひざを立てて座り(足のつま先から膝まで地面につけ、膝から上の上半身を地面から90度の位置で静止させる、中国でいわゆる贖罪を請うような、多分屈辱的な姿勢)、足元に例えば「私は哀れな女で、結婚して子供ができたものの夫が他の女と逃げてしまった。子供を養う金もなければ夫が憎いので子供を育てる気にもならない。しかし、私にはお金がないので子供を降ろすことさえできない。どうかご協力ください。」と書いた紙を置き、切羽詰った絶望にくれたような表情をしてたたずむ。他のホームレスのする金を乞う手段と違いこの方法はとても屈辱的らしいので、殆んど比較的若い、ホームレスではない男性しかこの方法で乞わない。また上海などでは、交通事故などで足を一本失った人が、杖をつきながら金を無心する。

 ホームレスの生活を改善するため、中国人社会福祉団体や外国人グループがホームレス援助活動をしている。ある韓国人グループは、理解してくれるレストランから残り物の食事を分けてもらい、深夜にその食事をホームレスに毎晩配っている。またあるグループは毎朝朝ごはんの炊き出しをする。あるグループは、ホームレスのためのパーティを催したり、彼らと知り合おうとつとめた。これらの外国人の共通点は、まず自分たちで活動を始め、そのうち中国人の学生を教育し、自分たちが中国を去った後も中国人の大学生が自主的に継続して支援を続けていけるようなシステムを作っていることだ。直接の面識はなくともボランティア同士もお互いの存在を知っているので、例えば盲人のホームレスを見つけたときは、盲人専門のボランティアに彼らを任せて自分たちの分野で手助けをする。

 ホームレスにもいろいろな人がいるし、あるボランティアは、せっかく仲良くなったと思ったホームレスから金を騙し取られたことがあったが、彼女はたとえショックでも「ホームレスはホームレスとして生きるために嘘をつく。そのこと自身を憎んではいけない」と考え、寛容な心でホームレスを愛した。多くのホームレスは東北地方から農閑期の出稼ぎとして北京にやってくるが、そのまま冬を北京で越す人もいるし、本当に身寄りもなく収入もない人は道端で凍死することもある。

 政府が助成するシェルターもあるらしい。シェルターに入った人は、シェルターはとても居心地がよく、食事と医療設備が充実し、清潔だったといっていた。しかし、ホームレスは、たとえシェルターが居心地がよくても、シェルターには入りたがらない。なぜなら、シェルルターの中にいると金を乞えないため、収入がなくなるからだ。

 ホームレスも、例えば路上で寝る場合は注意を要する。ホームレスから金を巻き上げようとする連中がいるからだ。王さんの足は義足のため、気の毒にも暴漢に襲われて1000元を盗まれた際は抵抗できなかった。

 また、中国人の友人に聞くと、地方によってはホームレスがいない地区もあるらしい。

 自分は中国の法制度を勉強していないので詳しくは分からないが、中国では50歳で定年らしい。また、社会保障制度が充実していないため、みなが老後のこと、病気を恐れている。また、地方によっては貧しい地域も多いため、身寄りのない人は老後、ホームレスも一種の生き方かもしれないと思うのも無理はないと思う。

西安の中国人を感動させたアメリカ人教師

2007年01月26日 10時34分04秒 | Weblog
 この件は多分日本には伝わっていないと思う。

 中国にすでに9年滞在していたアメリカ人女性(中国名:明路)の友人が、以前から孤児を引き取りたいと思い、2人の孤児を引き取る手続きを進めていた。孤児を引き取るには仲介業者に高額の仲介料を払う必要があるため、彼女は本国の援助を受けていた。彼女は西安に行き、可愛らしい12歳の女の子を紹介された。

 少女は劉星雨と言い、齢12歳で、幼いころにどこかの駅で親に置き去りにされ、その後孤児院に引き取られていた。明路が西安に行き少女と会い、つかの間の時間をすごし、明路は少女を引き取ることに決めた。

 その後少女は孤児院を脱走した。脱走したのは孤児院が窮屈だったためか分からない。(孤児院は、少女が孤児院から逃走した際にその旨を警察に届け出ていなかったため、地元メディアから非難されていた。)明路はその件を聞き、いてもたってもいれず、彼女の勤めている大学の同僚や上司の許可や援助を受け、数人のアメリカ人教師仲間も彼女に同行し、明路は西安に旅立った。明路は、西安の街頭に立ち少女の写真を掲げ、少女の行方を探した。路行く多くの学生たちが明路に共感し、彼女のために自転車に少女の顔写真を貼り付け、町を駆け巡った。明路の行動がメディアを騒がせ、彼女はいくつかの新聞、テレビ番組に出演した。さらに彼女は少女に8000元(日本円で12万円、北京の平均給与で4か月分の給与と大体同額)の懸賞金をつけ、少女を見つけるためにできるだけのことをした。中国人も、普通中国人の子をわざわざ引き取ろうとするアメリカ人はいないから、彼女にとても愛着を持っていた。

 詳しいいきさつは知らないが、少女は約1ヶ月路上で誰の力も借りず生き抜いた後、明路によって発見された。

 その後程なく少女は北京の明路宅に引き取られ、明路は少女の歓迎会などを催し少女を愛した。

 しかし、少女を引き取って2ヶ月もしないうちに、少女は失踪し、今だ彼女の行方は知れない。

 聞くところによると、少女は彼女が引き取ってからも何回か逃走していた。そのつど明路は少女に持たせた携帯電話に電話をかけて、少女は戻ってきた。しかし今回は、少女は携帯電話を持っていなかった。少女は、明路の金を盗んで家を出て行った。

 明路は、必死に少女の行方を探した。ラジオ局に行ってラジオで目撃者を探したり、警察に行って協力を求めたり、できるだけのことをした。中国では、指名手配犯が指名手配になった当日に犯人が見つかったりすることがあるし、警察が捜そうとすれば子供は見つかるのではないかと信じてきた。

 しかし広い北京の中ですら一人の人間を見つけるのは難しい。少女は盗んだ金があるので、その金でどこへでも行ける。

 ここで、身寄りも学歴も戸籍もない少女が路上生活を始めたらどうなるのかは大体想像がつく。おそらく今頃誰かに騙されて売春をさせられているのだろう。

 少女は、人間を信じられなくなっていた。孤児院も、両親も信じられなかった。そのままアメリカ人教師とともに生きれば、多くの暖かい協力者が彼女をサポートし、中国では多くの人があこがれるアメリカにも戸籍の問題を何とかして行けるかもしれなかった。それなのに、それらの幸せを全て捨てて、そのありがたみも分かる前に、去って行ったのだ。確かにアメリカと中国の文化の違いもあり、少女は幾度か義母と衝突したという。しかし、本来ならその程度の摩擦は乗り越えられたのではないか。

 明路は、「アメリカの子供より中国の子供のほうが自分の助けを必要としているから、中国人の子供を助けたいんだ」と言っていた。少女が失踪してから、あまりのショックに他に引き取ろうとしていた孤児の引き取り手続きも解約し、現在はアメリカに帰国している。

 自分は、少女がとても哀れだと思う。彼女は中国の孤児が夢を見るような安全で将来のある未来を与えられ、義母からあふれるばかりの愛を与えられていたのに、その愛を理解できず、自らの破滅の道を選んだのだ。少女は戸籍を持たず、そのため北京では少女は小学校に行くことができなかった。そのため明路は、自分を助けてくれる仲間がいる北京を去り、誰も知り合いのいない、規制のゆるい雲南に行き少女を学業につかせようとしていた。最悪少女にパスポートが手に入らない場合、二度とアメリカに帰らないつもりであったかもしれない。明路はそれだけの覚悟をして、少女を守ると決めていたのだ。

 今となっては全て終わったが、少なくともこのアメリカ人教師の愛、彼女に引き取られた経験が、少女の一生の中で何らかの意味を成すことを信じている。

参考写真=画面中央で紙を掲げている女性が明路。
http://news.sohu.com/20060606/n243578849.shtml
(記事内ではリンクができないようなので、ブックマークにリンクを貼っています)

動物たちを守れ! 動物よ苦しまないで

2007年01月25日 12時07分04秒 | Weblog
 街角で、よく猫、犬、蛇、亀、ハムスター、ウサギが売られている。とても見られたものではない。どの動物も生まれて2週間もたたない段階で親から離され、道端で愛嬌を振りまいている。
 
 売れ残った動物たちはどうなるのだろうか、中国では犬を食べる習慣があるから、売れ残った犬はレストランに売られるのではないかと何人かの中国人に聞いてみた。どうやら、理屈上はレストランに売られる可能性もあるにはあるがが、大抵の犬はレストランに売られる前に病死するだろうし、病気の犬はレストランは買わないため、道端で売られている犬は、レストランに行く可能性は低いらしい。

 商人たちも考え、中には洗髪料を使って犬の毛を黒と黄色の虎色に染めているものもいる。染められた犬は悲惨で、商人が目の周囲に縞をつけたため、洗髪料が目に入って目がつぶれている赤子の動物もいた。

 また、道端で種犬を虐待している商人もいた。犬を抱えて上から落としたりして遊んでいたのだ。しかし、誰も気にしすらしなかった。

 ペットショップでも、犬たちが何か救いを求めるような目でじっとこちらを見てくる。あの目は、決してお腹がすいたとか言う目ではなく、自由と愛情を求める目だ。犬の目はものを言う。

 中国では犬は全て登録されねばならず、飼い主は毎年高額の登録料金を払わなければならない。そのため犬を飼うことはステータスの証であり、逆に言えば、この登録料金を払っていない家で飼われている犬やもちろん登録料金を払っていない路上の動物商人の下の犬は、いつ殺されるか分からない状況の下生きている。
 
 北京には殆んど野良犬や野良猫がいない。大抵の中国人は犬たちが勝手にどこかに行ってしまったかのように思っているようだが、よく調べていないため証拠はないものの、自分は、間違いなく政府が野良犬狩りをした成果だと思っている。

 また、狂犬病がはやると、はやった場所の付近の犬は野良・飼い犬にかかわらずにみな押収され、撲殺されると聞く。去年狂犬病がはやった際、北京でも大量の犬の虐殺が行われると聞き、果敢にも北京動物園の前でデモを行った勇気ある中国人もいたようだが、この件は報道されなかったらしい。

 ペットブームで買われた動物も、飼い主からに捨てられたら悲惨で、ひどい飼い主は大学の動物病院にいらない動物を置いてきてしまう。獣医の友人は、「よく迷い犬がいるが、実は迷い犬ではなく、捨て犬だ。可愛そうなので獣医仲間で無料で(もちろん犬は医療費を払えない)去勢手術をし、里親をできるだけ探している。」ということだ。捨てるほうも捨てるほうだが、捨てられる病院のほうも、動物が可哀相なので困っている。

 また、中国では犬を食べる習慣があるので、犬が行方不明になった愛犬家は死ぬ物狂いで犬を探す。一匹の犬に1000元(日本円で15000円)の懸賞金をかける飼い主もいれば、犬を見つけたものの他の人がその犬を自分の犬と言ってはばからず、犬の命運のために悲しむ人もいる。(ちなみに北京の大学新卒の中国人の給与は一月1500元くらいだから、いかにこの金額が高いかが分かる。)

 中国にはパンダなどの希少動物以外は虐待されようと辱められようと守る法規は存在せず、動物に関しては野放し状態になっているらしい。動物自体があまり大事にされていないから、国宝のパンダでさえぞんざいに扱われる。

 北京動物園にいるパンダの檻に雑草がぼうぼうに生えていて、パンダに水や食料がなく炎天下のもとパンダが熱射病になったとしても、パンダは影のない広場に出され観客に見物される。飼育員がちゃんと食料と水を与えないために飢えと乾きに苦しむパンダは客から動物園の路上に生えている笹をおねだりする。

 大観園には子供動物園があるが、子供動物園入り口側にあるハムスターを入れるような3OCM四方くらいの小さな小屋が二つあり、その中にウサギが2,3匹くらいずつ炎天下の中入れられている。しかも明らかにその小屋には大人のウサギが入っており、小屋には小さな入り口がひとつしかない。つまり、ウサギは子供のころ入り口から小屋に入れる大きさのときに小屋に入れられ、その後一生その小屋から出ることはできないのだ。しかもひどいことに、ウサギ小屋には水桶も飼育員が常時配備すべき餌もなく、ウサギたちは入園者が餌を買い、その餌を与えてもらうのを必死で待っている。入園者の多い季節なら良いが、入園者の少ない平日や冬などは越せるのか、とても哀れになる。

 同動物園にはふれあい広場があり、うさぎとモルモットが放し飼いにされている。しかし、かわいらしいウサギは良いとして、モルモットは鼠によく似ていて子供たちに「ねずみ(老鼠)あっちいけ!」と言われたりし、何も悪いことをしていないにもかかわらず子供たちから餌を恵んでもらえず、逆にけられたりいじめられたりして、人間恐怖症になっていた。しかし、飼育員がまともに餌と水をあげないため、飢えと乾きに苦しみそれでも生への執着を忘れない誇り高きモルモットは、人間の子供やのろまのウサギから水分の入ったキャベツや人参をかすめとり、どうにか生きつないでいた。

 さらに奥に行くと鹿などがいる場所があったが、ここでも飼育員が餌と水を生命維持に必要な量動物に与えていないため、動物は骨が見えるほどやせ細り、入園者から生きるための食料を得ようと、檻の柵と柵の間から顔を出していた。彼らはずっとそうしてきたため、顔は檻で削られ、流血していた。

 食料はともかく水は水道水でもとても安いし動物にあげたところでたいした支出にならないのだから、お願いだから放置はせずにせめて水だけでもあげて欲しい。

 また、別の件だが、中国のある動物園やサファリパークでは、牛、豚、ウサギ、鶏など生きたものを販売している。お察しのとおり、例えばサファリパークで猛獣の小屋の前に車が到着したら、客が生きた動物を買い、その動物を生きたまま檻に入れるのだ。しかし、聞くところによると、結構生きた動物が猛獣に裂かれるのを見て喜ぶ客が多く生きた動物の需要が多いため、せっかく動物を買って檻に入れても、ライオンなど満腹のときはしばらく哀れな動物は命を永らえられる。

 北京にも動物を愛する人はい、野良猫を団地の人たちが養っていたり、有名な「猫ばあさん」と呼ばれる猫好きのおばあさんが、野良猫を大量に自宅で飼い、そのサポートとして資金援助をする人たちもいる。また「中国小動物保護協会http://www.csapa.org/」のような、民間、政府が運営する動物保護団体もある。しかし、現状ではそのような動物を愛し、動物の現状を憂い、その愛情を行動をもって実行する人は少なく、まだまだ「動物の権利」という観念さえない状況だ。

 外国人の皆さん、中国に来たら、できればご友人に、日本や欧米の「動物保護」の観念を教えてあげてください。人を大事にしなければ動物も大事にしないし、動物を大切にできれば人も尊重する。どんな生き物の命でも、足蹴にして欲しくないものです。

(動物保護に関するサイト:ヘルプアニマルズ
http://www.all-creatures.org/ha/index.html)

安全事情...北京でストレスを感じたら

2007年01月24日 12時02分41秒 | Weblog
 中国は果たして安全か!?

 自分が中国に来る前、香港から来た友人が、香港で起こった凶悪な犯罪について教えてくれたため、かなりびくびくしていた。事実のほどは分からないが、7年ほど前、香港人の友人の家のメイドさんは、香港のレストランで食事をしていた際、誰かがお香のようなものを持ってきて、そのにおいを嗅がされたら意識が朦朧とし、相手に逆らえなくなり、言われるがままに持ち金を出させられたということだ。この香は自白剤か何かの類らしく、ひどい場合には、クレジットカードを出せと命令されたその場でクレジットカードを持っていない場合、暗示をかけられ自宅までカードを取りに行かされることもあったようだ。

 また、ネット上で、中国などアジアの国では人間の四肢をもいで見世物にする「達磨」という悪習があると知り、内心ものすごく恐れおののいていた。

 しかし実際には、日常的に路上の店や商店、家を借りる際などに騙されそうになることは頻繁にあっても、命をとるような結構凶悪な犯罪などはあまりない。治安自体は悪くなく、むしろ治安というよりも交通ルールのほうが厄介で危険だ。

 こちらの免許試験がどうなっているか分からないが、みなさん、中国の交通ルールは「車優先」です。いや、多分もともと歩行者優先の法制度なのだと思うのだが、誰も交通ルールを遵守しないため、車は人にお構いなしに来る。また、原付のような、モーターつきの自転車などは、一見自転車と変わらないため、目算と実際のスピードが異なる場合が多く、事故になりやすい。歩行者も歩行者で赤信号のときに道を渡ったり飛び出すので、運転する側にも忍耐と運転スキルが必要だ。(歩行者が交通ルールを無視しているというのではなく、車が歩行者を尊重しないため、赤信号でも渡れるときに渡らないと何時までたっても渡れないのだ。)車間距離も1-2メートルと短い。そのため、中国に来たばかりの人は必ず近くの中国人にくっついて道を渡り、道の渡り方を学んだほうがいい。自分は、こちらに来て半年ほどで、ようやく自信を持って一人で道を渡れるようになった。

 また、上記に書いた達磨であるが、普通に考えて人間の手足をもいでも失血多量で死んでしまうし人攫いをしたほうの金にあまりならないので、たとえ人をさらうグループがいたとしても、手足なんてもがず女は売春宿なんかに売り飛ばされて終わりだろう。だから、少なくとも達磨のようなことはないか、あったとしても件数はとても低いと思う。

 詐欺といえば、外国人の多く行くデパートやみやげ物売り場などでは大きな買い物をせず、是非ほかの区域の商品を見て、相場をつかんでから買い物をしてほしい。教訓をお聞かせしよう。

 建国門にあるある雑居デパートでは、明らかにビニール製のバッグを皮製だと言い、中国元の400元で売っている。しかし彼らはあなたが中国人だと思うと話しかけてこない。あなたが外国人だと分かると、400元から交渉がスタートする。恐らく、交渉がうまくいってあなたが満足すれば、店側も200元でバッグを売るだろう。しかし...実はそのバッグはほかの店で40元で売られていたりする。つまり、外国人は「アジアの店では言い値の半額が相場だ」と思っているため、200元を払う。しかしもともと相場を知らない外国人は、市場価格の5倍の値でバッグを購入した。ということが起きる。

 この手のことはよくあるのでここでは言及しないが、犯罪というよりも、外国人ということを逆手に取ってくる人たちから如何に財布を守り、ひいては精神的に「いつ騙されるか分からない」という危機感の中で如何に平常心を保てるかが、こちらでは問題になってくる。(もちろん中国人を馬鹿にしているわけではなく、現実にあまりにも金銭トラブルなどが多いため、現実のまま書いている。もちろん中国人にも良い人はたくさんいる。)

 何か大きな買い物をする際は、できれば「互いに利害関係のない中国人、できれば現地の友人」に助けを求め、買い物の際に一緒にいてもらうことである。金銭が絡むとどの相手もある程度信用できないが、金銭が絡まない会社の同僚や大学の同級生などの「中国人の友人」は、たいてい責任感を持って助けてくれるし、中国ではとても信頼できるいい協力者になるだろう。また、よく騙そうとしてくる人が多いのでノイローゼになる日本人も多いようだが、北京にも「北京日本人会(http://www.arp-nt.co.jp/beijing/)」「北京日本人留学生会」「商工会議所」「BICF(Beijing International Christian Fellowship)」などの国際組織があり、日本人同士で愚痴をこぼすのもいいし、BICFのような政府に認可された教会の有料・無料のカウンセリングサービスを受けるのもいいし、一人でストレスを溜め込まず、北京で信頼できる仲間を見つけて、ストレスを発散していただきたい。

 自分の願いは、騙されているのは北京にいるあなただけではなく、ほかの日本人、外国人、中国人も同じ環境の中で生きているので、何かあっても気を落とさないで欲しいということだ。騙す人が多いのは、恐らく日常生活や将来に金銭的な不安を感じている人が自然とがめつくなっているからで、決して中国人だからがめついということではない。このようなちょっとした摩擦を乗り越え、中国が豊かな国になり、日本と中国が信頼し合えるよい隣人になれればと心より願う。

子供、降ろせますか? 一人っ子政策

2007年01月23日 12時54分05秒 | Weblog
 北京を歩いていてとても不自然に感じることがある。バスの中や公共の掲示板、警察のたて看板などさまざまな場所に、「思わず妊娠してしまったあなた、当病院はあなたの仕事や学業に影響を与えず、当日中に堕胎をして、翌日に影響させません。また、当病院で堕胎すれば再度妊娠するときに悪影響がでません。ぜひ一度お越しください。」というような文句を書いた看板がある。その数はあまりにも多く、あまりにも「堕胎」を強調しすぎている。また、同時に、「男性科」の看板も多く、性病を抱えた男性の集客も狙っている。日本と同じく、男性科、婦人科は別の看板の上に書かれている。どうやら「堕胎」はこちらではいいビジネスらしい。

 20代の女性にこの「堕胎」看板をどう思うか聞いたら、中国の学校ではあまり堕胎の道徳性について教えていないから、避妊する人が多くないのではないかということだ。また、何人かのアメリカ人英語教師は、授業中に「堕胎」をテーマにしたディスカッションを行おうとすると、逆に生徒から「どうして堕胎がいけないのですか」と反論され、話し合いにならないそうだ。

 ついでに言うと、北京には飲み物を売っている自動販売機がない。しかし、ある自動販売機はある。それは。。。「男子漢」と書かれた、コンドームを売るものだ。また、「成人健康」という店も町のあちこちに見られる。これらの店は言わばおとなのおもちゃを売っている店で、本屋の店頭などでポルノ本を規制している中国でこれだけのエロショップが乱立していることから見て、なんとなく政府が暗黙に一人っ子政策を推進するためにこれらの店を許可しているのではないかと思う。

 なんにせよ、堕胎が問題にならないのは問題だと思うが、どうなのだろうか。日本なんかだと水子供養という習慣があるし、子供が生まれない人や、堕胎が政治的な問題になっているアメリカ人などからすると違和感がある分野ではないか。なんとなく、人間の命がぞんざいに扱われているのだから、動物の命なんてここではどれほどの価値があるのだろう。

中国で起業する人へ その1

2007年01月22日 13時49分34秒 | Weblog
 中国で起業するのは半端なことではない。たとえばレストランを開く場合、もちろん固定客をつけるのは大変だが、それ以外に悩まされることも多いだろう。一言忠告したいのは、店舗を賃貸する際は、間違っても1年契約にするのではなく、長期契約にすべきだということだ。なぜなら、中国には借地借家法のようなものはなく、大家 が賃借人より強い力を持っている、いわば昔の日本のようなものである。よって、例えば大家と1年契約を結び、あなたのレストランに固定客がついてきてちょうど 軌道に乗った1年が過ぎ、大家と賃貸契約を更新しようにも、普通の大家はあなたの事情にはお構いなく、大家は大家の側で賃貸人を募っているだろう。その際、もしあなたよりも高い家賃を払う借り手が見つかれば、あなたは賃貸契約を更新できず、引っ越さなければならない。裁判に訴えてどうこうなる問題ではなく、例え大家が横暴だったとしても、大家があなたの行動を嫌悪すれば、その場所でうまくやっていくことは難しい。(レストランなどを開く際は、店主側は恐らく大家を連れて公安に商店を開く届出を出すなど、大家の協力を仰ぐ場合が多々あり、原状では、中国の法律が、大家に店子を登録などの面で助けるように定めているが、大家がいやといえば多分登録に付き合ってくれない。)

 北京に出店してきた日系店のうち、大家とけんかしたことで引っ越す羽目になったレストランも実際にあるし、決してこのようなことは稀ではない。

 店舗をかりるか買うかも問題であるが、中国では家の代金はピンからキリまである。さびれた万里の長城に穴を開けて作った水道も何もない家は、5000元(日本円で75000円くらい)で売られていることもあれば、世田谷や六本木のような一等地では、230万元(日本円で3450万円くらい)の家も少なくない。また、投資目的として、1億を超える家を購入する人もいる。しかし、一般に、「毎月2000元(3万円くらい)を越える家賃を払える人は家を買うべきだ」といわれているため、そのくらいの見積もりで土地と家を買えるのだろう。(一元=15円と換算)

 中国に進出する場合、大企業が試しに中国市場に進出するために分社をおくというのならリスクが少ないが、「自分の全財産をはたいて中国で起業するんだ!」と夢を持って中国に来るのなら、特に注意したほうがいい。家や店舗の賃貸から始めて、日本ではありえない、もしくは避けられるリスクがあまりにも多いし文化の違いから普通の人は精神的に参るため、中国で成功する前にノイローゼになってしまうかもしれない。中国で成功するためには、中国の風情や習慣を熟知するだけではなく、正確な「読み」と強靭な「精神力」がどうしても必要だ。外国でレストランを開いたりするのはもとより大変だが、甘い考えで中国に来るつもりならは、いっそのこと日本で起業したほうがリスクが少ないし当人の為だと思う。

中国で売れば需要が出そうなもの その2

2007年01月18日 12時12分02秒 | Weblog
・手帳
 何で手帳が?手帳って北京で売られてないの?と思う方も多いだろうが、手帳を購入するのは結構困難だ。大手のスーパーや雑貨屋でも、たまに見かけるくらいで、特に2月後半にもなると手帳そのものの在庫がなくなることすらある。

 現状では、自分を含めた外国人の多くは、なぜ中国に手帳がないのか不思議に思うと同時に、手帳が必要な場合は本国から大金を出して輸入したり、帰国した際に手帳を買い、中国に持ち帰っているようだ。(例えば自分の友人のアメリカ人は、ほとんどが手帳を必要としている。)また、手帳を売っている店は極端に少ないが、たまに手帳を売っている店があると、その手帳は恐らく全て外国人に買い占められているため店頭に在庫はなく、自分が買う分が残っていない。

 去年手帳を買った店に手帳が入ってこないし、入荷予定もはっきりしないため、この間5元で別の雑貨屋で手帳を買った。しかし、買った後手帳をよく見て、がっかりした。手帳の2月20日あたりから、3,4,5月が抜けていて、いきなり6月13日に日にちが飛んでいる。さらに、10月の後半からまた6月に月日が飛んでいる。
 つまり、1、2、6,7,8,9,10,6,7,11,12月というような月日の配列になっているのだ!もちろんこの配列は中国の暦に合わせたものではなく、単なるページミスだ。

これだけではない。去年友人から譲り受けた「郵便局」が発行したカレンダーも、或る月の日にちが1日欠けていたり、カレンダーの外見は別として、印刷されているカレンダーの日にちがおかしかった。

 カレンダーそのものは、新年(1月1日)前後から売り出され、結構需要があるらしい。しかし、随時携帯でき予定を書き込める「手帳」を持っている人が少ない。しかし、みんな持っていないだけで、たいていの人は「手帳を知っている?」と聞くとイメージできる。

 中国の人々も外国人と同じく手帳を使いたいと思う人は多いのだろうが、手帳の市場供給があまりにも少ないのには驚く。みんな手帳を使わないということは、カレンダーやメモ帳に予定を書き込んでいるということなのだろうが。高級な携帯を持っている人は、携帯電話の手帳機能を使っているようだが、自分などは、手帳に予定を書いたほうが便利だと考えるし、そう考える人も多いのではないか。しかし、現状のまま手帳の供給が上がったとして、上記に記したとおり、例え商店で売っているカレンダーや手帳でも、中に記載されている日時が確実に正しいという保障はない。(1年間に自分が現地で手にしたカレンダーのうち、会社から供給されたような正確なものを除いて、2つの暦のうち両方とも日にちがおかしかった。しかもそのうちの1つは郵便局が発行したものだ!)

 そこで、どこぞの外国企業が、手帳市場に目をつけ、メディアを使って手帳を使うことを中国で奨励し、使いやすく、日にちや曜日が正しく表記され、安心して使える手帳を販売していただきたいものだ。

 中国の国際化が進むにつれて、手帳の需要も出てくると思うのだが、今のうちに試しに手帳市場に参入するのもいいかもしれない。

 (ちなみに、中国では旧正月を祝う習慣があるが、旧正月以外は、西暦の暦を使っている。そのため、基本的に日本で使っているカレンダーと同じものを使っている)


・流しのゴミ取りネット
中国では、水道管が細いため、ちょっと米粒代のものを流しただけでも流しが詰まる。そのため、流しにゴミ取りネット、もしくは流しの排水口にはめる網のようなものがあれば便利なのだが、これらのものは中国人経営の大規模なスーパー等にはなく、中国ではイトーヨーカドーのような大規模日系店でも置いていない。(北京のイトーヨーカドーでは、風呂の排水口に髪が流れないようにするグッズはあるが、台所用のゴミ取りネットや排水口に設置する網のようなものはないようだ。)

 流しはすぐ詰まるので、特に北京で日本料理店などを開く場合、ゴミ取りネットを日本から持っていったほうが便利だろう。

コピー天国・・・アニメ、ゲーム

2007年01月16日 11時07分10秒 | Weblog
たとえばドラゴンボールGT、週間少年ジャンプの人気漫画全であるが、全63話ほどが一枚8元(日本円130円くらい)のDVDとして売られている。主に路上の的屋か漫画専門の店で売られているようだ。日本で放映された漫画は「一休さん」から始まって殆んどカバーされている。

コピーされたものは格安で売られている。ここ数年内に国内で放映されたアニメは日本にいる中国人が放映時間内にビデオかDVDにとり、中国に流しているようだ。タイ、オーストラリア、アメリカ、イタリア、台湾、香港などの各国を巡ったが、アニメについて言えば、中国ほどやりたい放題に著作権を侵害している国はない。日本でも、アニメを放送する際には、番組は「中国語」で「放送された内容を無断で販売することは違法で、見つかれば逮捕されます」と書いたほうがいい。また、日本のレンタルビデオや有料放送等からも映像が流出していると考えて間違いない。

見たところ、北京市内で販売されているコピー商品で日本関係のメディアは、たいてい「音楽」か「アニメ」であり、映画はアニメ関係のものは見かけるが、ドラマ等はあまり路上では見かけない。

ゲームについていえば、15元くらいで日本で5000円くらいで売られているテレビゲーム(任天堂やSonyの商品)が数本入ったソフトが売られている。ひどいのは、Final Fantasyシリーズが、シリーズ1から8まで全て込み、さらにその他もろもろついて35元(日本円で500円くらい)で販売されていることだ。これらの商品が実際に使えるかどうかは試していないが、中国でコピーされているゲームの多くは日本出身のものが多く、値段もゲームクリエータが聞いたら泣きたくなるような破格で売られている。

DVDだけではなく、CD-ROMやVCD(Video CD)としてもメディアはコピーされ、闇だけではなく、堂々と日本で言えは東大や早稲田にあたるような国立大学構内の郵便局の中などで販売されている。また、ネット上でも確実に著作権料を払っていないと思われるサイトが、無断で海外のメディアを配信している。ネット上のものは、主に広告収入を目的として無料でメディアを配信するものから、コピー商品を使って会費を取り、メディアを配信するものまでさまざまいる。また、日本で言うウィニーのようなアプリケーションがネット上に流出している。これは現地ではBT、電驢(DianLu)と呼ばれていて、これをつかうと、無料で大量のメディアにアクセスできる。また、各大学も、大学のサービスとして、大学のイントラネット内に多くのコピー商品をダウンロードし生徒がコピーを楽しめるようにし、されに生徒が希望すればメディアを格安で提供しているそうだ。例えばある工業学校では、friends(アメリカのドラマ)全集を大体20元くらいで販売していたらしい。

ちなみに、日本ではあまり考え付かないかもしれないが、中国では、(もちろん画質は少し落ちるものの)1枚のDVD,CD-ROMに20時間くらいの内容を圧縮する技術を使っている。そのため、DVDなどは内容が圧縮されたコピーを見るのに特化したDVDプレーヤーが販売されたり、パソコンではReal-Playerなどがないと見れないもが多い。

面白いのは、海賊版を販売している会社は、よく商品の上に「私たちの商品はコピーではありません」と書いていることだ。また、「われわれの商品を無断でコピーしたものには制裁を加える」といった内容も大体すべての商品の上に書かれている。売られているメディアも全てが日本から直接盗まれたものではなく、ほかの中国人が売り出しているコピーから別の企業がコピーして、それを売っている場合が見られる。

商品をコピーした企業がさらにその商品をコピーした会社を見つけた場合、裁判を起こして訴えることはできるのだろうか。

中国ではコピー商品を販売しているサイトや企業は多いものの、見てみると大きな企業は数えるほどだ。ちょっと北京に来てコピー商品を販売している企業を探してみれば、大体企業の名や住所はすぐに手に入る。(ちなみに、中には少ないが常連だけに商品を回すような商店もあるし、アニメ等は限られた商店でしかまとまって売られていないため、もし北京に来てコピー商品の売られている商店を視察する際は、どこに行くべきか下調べが必要だろう。)

コピー商品が売られていることは警察は先刻承知であるが、誰も手をつけないし、警察自身恐らくコピー商品を買って楽しんでいる。たまに見せしめのようにコピー商品を売っていることで逮捕されると思ったら、逮捕されるのは外国人だったりする。

コピー商品は安くてとても魅力的ではあるが、日本人として、日本の技術や芸術が街頭でただ同然で売られているのにはさすがに納得がいかない。できればコピーをもうちょっと取り締まっていただきたい。もちろんその場合、コピーを売ることで生計を立てている人も大勢いるので、治安の悪化も防ぐため、政府にはその人たちの再就職の面倒まで見る必要があるだろう。

中国で販売すれば需要が出そうなもの その1

2007年01月15日 08時08分23秒 | Weblog
・カイロ 
北京では、日本で売っているような簡易カイロはあまり見かけない。セブンイレブンやイトーヨーカドーのような日系商店や、大手のスーパーなどにはばら売りで一つのカイロが3元(日本円で45円くらい)で売られているが、日本では同じようなものが30個セットで日本円で400円位で買い求められるため、割高であるし、カイロを売っているメーカーも少ない。日本から輸入しているから高いというわけでもなく、カイロは日系企業が中国で生産・販売している場合が多いようだ。どうやら寡占市場の影響で価格が高いのだと思える。
中国にも簡易カイロのようなものはある。例えばビニールパックに入った液体を電子レンジで温めて、使用後に再び熱湯に入れることで繰り返し使用するものである。
しかしその場合、電子レンジや熱湯が常に必要になるため、携帯には不便そうだ。

・花粉症用メガネ
中国北方では、春に黄砂が吹く。そのため、この時期には多くの人がマスクをつけたり、頭からスカーフをかぶって顔を砂から守っている。しかし、マスクはともかく、スカーフでは目に入る砂を完全にシャットアウトできない。
そこで、特にアレルギー体質の人は、中国に来る場合、花粉症メガネを持参することをお勧めする。これをかけることで、少なくともあなたの目は花粉から守られる。
今のところ花粉症メガネならぬ黄砂用メガネを売り出している企業は現地にはなさそうなので、日本企業がこの点に目をつけて花粉症用メガネを輸出してくれればありがたい。

・浄水器
北京で水道水をたらいに張ってみるとわかるが、たまに水の中に明らかに水以外の物が入り込んでいる。泥か砂か、はたまた何か粉のようなものが水の中に充満しているのだ。ということは、この水を使ってスープや味噌汁を作った場合、その水にも異物があるということになる。この水の中の異物が体に有害なのは容易に推測でき、浄水器で水が100%きれいになるかは分からないが、少なくと浄水器を通した水でうがいをしたほうが、そのままの水を使ってうがいをするより安心できるように思える。中国でも大型の浄水器は売っているが、小型で水道の蛇口につける様な浄水器はなかなか見かけない。
また、余談だが、中国でレストランで食事をする場合、安い大衆レストランにおいてはできるだけ無料のお茶を飲まないほうがいい。中国でレストランで出されるお茶は、「ごみ茶」とあだ名され、レストランはこの茶を大量に安く買う。そのため、これらの茶葉はいわくつきのものが多く、中にはスプレーで着色や味付けしたり、商品として高く売る茶葉を裁断する際に床に落ちたかすを集めたものだったりするらしく、これらの茶には脳に有害な物質も含まれているとされる。ごみ茶を飲みたくない中国人は、レストランでは有料の茶を注文するが、無料の湯を注文する。さらに言うと、レストランやファーストフード店で出される汁物はおそらく水道水を使って作られているため、中国で水道水から直接水を飲めるようになるまでは、なるべくレストランでスープや茶のようなものは飲まず、スーパーで売っているミネラルウォーターで水分を採るほうが安全だろう。

・洗濯機の屑取りネット
北京では、洗濯機の屑取りネットは見かけない。これが必要な人は、日本から持ってきたほうが良い。

・静電気除去グッズ
こちらでも静電気はよく起きる。が、普通のスーパーには静電気除去グッズは売られていない。特に、静電気除去バンドや、機器にたまった静電気を流すようなグッズが一般の商店に売られるようになれば安心だ。(以前見た雑誌では、一部のセブンイレブンでは静電気除去グッズが売られているらしい。ちなみに北京に進出しているセブンイレブンは日系が多い。)

・きな粉、みそ
中国にいる韓国系の人はきな粉を使ってきな粉もちを作る習慣があるらしいが、一般の中国人はきな粉や味噌を使う習慣がない。しかも日系の商店そのものが少ないし日系店でもこれらのものはあまり置いていないようなので、お餅やお味噌汁を食べたい人は、日本から持ち出したほうが良い。

痰を吐く

2007年01月14日 09時33分41秒 | Weblog
夏の夜に耳を澄ませば、どこからともなく鈴虫の鳴いている声が聞こえる。」という風流さが少し懐かしい。

秋から春にかけて、中国で外を歩いていると、必ず誰か痰を吐いている人物を見かける。しかも、痰はものすごい音を立てて、喉から搾り取るようにして「かー」っつと音を立てながら口中に溜め込み、前でも後ろでもなく、左右か自分の左右斜め後ろにかけて、口から水鉄砲のように直線に吐いている。見ていると、痰を吐く射程距離は本人から2メートル以内である。

運が悪いときは、目の前で4,5人が同時に痰を吐く。痰を吐くのは男性が大部分であるが、基本的に老若男女関わらず吐く、吐く、吐く。道を歩くときは、つい足元を見て、痰をよける様に歩いてしまう。しかし、10メートル四方に最低2,3箇所はあの泡のたった半透明の痰がこびりついているため、食事をした後などそれを見ているだけで気分が悪くなってしまう。(痰の見えない夜が心地よい)

路上だけでなく、電車やバス内など、公共の建物の中でも吐く。しかしさすがに会社や学校の校舎内では自制するのか吐いている人を見たことはない。
上海の地下鉄の構内を歩いていた際、「痰を吐くことは禁止」というポスターを見かけた。やはり、掃除をする人は痰を掃除するのはいやだろうし、痰をされている側は気持ちよく思っていないのではないか。(北京では痰を吐くことを規制するポスターを見たことはない)

痰を吐くのは、空気が工場や車の排気ガス、冬に家を暖めるために使う石炭などによる公害や、春に砂漠から飛んでくる黄砂のせいで空気が悪いのに多くの人はマスクをしないし公害対策を進めないため、多くの人の呼吸器官がダメージを受けているためと考える。それに加えて中国では喉が痛いときや痰が出たときに喉を水で洗い清める習慣があまりないため、さらにティッシュやハンカチで痰を取ることを多くの人がしないため、痰を吐いているのだ。
その証拠に、中国の痰の季節は主に冬が中心で、皆夏にはほとんど痰をはかない。

若い同僚や友人に、彼らが痰を吐くか聞いてみたら、彼らは吐かないと言う返答が来た。なら、彼らはもし運悪く誰かが吐いた痰が服に付着してしまったら怒るかどうか聞いたら、どうやら怒るらしい。痰を吐く人は周りを見ずにいきなりぷっと吐くので、いつ誰かにかかってもおかしくはない。痰を吹きかけられた経験を持つインドネシア人の留学生は、面白がって笑っていた。

人前で痰を吐くのは、ドアを開けてトイレで用を足すくらいの事のように思われるのだが、今の若い人はこの習慣をどう考えているのだろうか?欧米や日本に留学や移住をしている中国人は、あまり痰を吐いていないようだが。

自分としては、少なくとも風邪の予防という面から、痰が出たときは水で喉を洗い流す習慣をつけたほうが良いのではないかと思っている。また、できれば痰はティッシュに出すか、少なくとも回りに誰もいないことを確認した上で人にかからないように自分の目の前に吐いていただきたい。

トイレの後の手洗い

2007年01月13日 18時36分49秒 | Weblog
中国ではいまだに、少なくとも10から20%の人はトイレで用を足した後に手を洗いません。

手を洗わないと本人だけでなく周りの人間も迷惑をするため(手を洗わない人が触ったものを触れば、たとえあなたが手を石鹸で洗ったとしても、他人の汚れであなたの手は汚れます)、会社のトイレに、「トイレの後は手を洗おう」という手洗い奨励のポスターを貼ろうと試み、担当者に許可を願い出ましたが、「手を洗う、洗わないは個人の選択だから、会社は口を出せない」という返事が帰ってきて、ポスターを貼る試みは失敗しました。

日本の学校では、教育の一環として「手洗い」を指導しますよね。
中国でも、SARSや疫病等の流行を防ぐ衛生面から、学校教育として手洗いを指導するようにして頂きたいです。家が貧しいため家に水道がない方が手洗いをする習慣がないという場合もあるし、これなら理解できますが、これからの将来を担う若者や、ある程度恵まれた層の若者が手を洗わず平然としている姿を見ると、どうしようも言えない気持ちになります。

まず、手を洗わないのを個人の自由とするのではなく、オリンピックに向けたマナー改善の一環として、衛生教育を強化すべきではないでしょうか。