北京日記

北京滞在中に観たこと、エピソードや感じたことなどを紹介し、中国との友好を深めたい。

パン屋を開いた獣医師志望の大学院生

2007年06月26日 15時07分23秒 | Weblog

 北京である大学院生に会った。彼女は中国農業大学の大学院で獣医になるべく毎日勉学に励んでいる。よく分からないのだが、中国でも獣医になるには国家試験のようなものに受かる必要があるらしい。彼女は大学内にある動物病院で獣医師見習いとして研修をしている。手術もいくつかこなしているらしい。

 ある日突然、彼女はパン屋を開いたと言い出した。彼女は大学院生で専門は獣医学だし、彼女は冗談を言っているのだと思った。だが、彼女は本当にパン屋を開いていた。聞いてみると、彼女はもともとパンが好きだった。だからパン屋を開いたのだと言う。

 彼女のパン屋に行ってみた。立地はまあまあで、大学の敷地内にあった。客も入っていた。料理学校を卒業したシェフと見習い二人の三人を雇っていた。パン屋は同大学のロースクール在籍の女子生徒と共同で運営しているらしい。経営者二人(獣医学を学んでいる生徒と法律を学んでいる生徒)は、毎日交代で店番をしていた。レジなどは経営者がまず行い、店が軌道に乗ったら店長を雇うつもりらしい。(経営者は二人とも大学院生だ。まず勉強が第一なので、いつまでも一日おきに店番をするわけには行かない。)

 店で働いている見習い料理人は、中卒だ。彼らは料理学校で料理を学んでいないらしい。面白いことに、見習いのうち一人はパン屋の共同経営者であるロースクール生の弟らしい。お姉さんは大学院まで進学したが、弟は中卒だ。見習い二人は狭い店内で寝泊りしているという。行く行くは見習いをアパートに住まわせるつもりだが、今は彼らを住まわせる寮がないようだ。

 友人のパン屋ではケーキも作っていた。北京のほとんどのパン屋はケーキも販売している。しかもケーキは店内で作っている。(店内にガラス張りになった部屋があり、そこで客から見える場所でケーキを作っている。)

 友人は店内でケーキを作るだけではなく、お菓子会社と契約し、菓子を回してもらっていた。将来は店とは他に専門的に菓子やパンを作る工房を作り、店の厨房をなくしてパンを売るスペースを広くしようと思っているらしい。厨房がなくなればパンはもっとたくさん売れる。

 私が友人の店を尋ねたのは1月ごろだった。そこで、私は「2月にはバレンタイン向けにチョコレートでも売ったらどうですか?」とアドバイスをした。中国でもバレンタインにはチョコレートを送る習慣があるようなので、チョコレートを売れば売り上げは伸びるだろう。

 

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