ペコリーノのBL読書日記

BLスキーのペコリーノのBL読書日記。素人の感想&個人的な覚書です。100%自分向けのためネタバレ全開です。

「好きこそ恋の絶対」いおかいつき・著 イラスト・奈良千晴 幻冬舎ルチル文庫

2009-07-10 00:18:05 | ア行作者未分類
「好きこそ恋の絶対」いおかいつき・著 イラスト・奈良千晴 幻冬舎ルチル文庫
 2005年7月20日初版(2008年5月20日第三版) 226ページ 514円+税

 人気のあるシリーズを読んでみようと思い、この作品を4冊まとめて買ってみました。

 ストーリーは・・・諏訪内真二は、白バイ隊から捜査課に人事異動され刑事となった25歳。配属されて最初の事件の担当検事は、先輩刑事たちから敵視されている高城幹弥だった。しかし事件を二人で調べるうち、真二は高城と親しくなりたいと思い休日を一緒に過ごすことに。やがて真二は、正義感溢れる高城に惹かれ始め…。新米刑事とエリート検事の恋は というもの。

 三刷ですか。BLでは売れているほうですよね。これが「奈良効果」というやつでしょうか?
 このくらいの時期(もうちょっと後もよかったですが)の奈良先生のイラストのほうが、今の奈良先生のイラストよりも私は好きです。
 今のはなんというのか、怖いんですよね。眼の三白眼っぷりとか。

 それはさておき、ストーリーについてですが。
 人気がある理由はわかる気がします。主人公(攻め)、その相手役の受けともに人気が出そうなキャラクターです。
 攻めと受けが出会い、惹かれていくさまもいいと思います。
 が、キャラクター部分を除いた肝心の「話」がおもしろくないというか、無きに等しいのです。
 
 主人公が刑事で、相手役が検事ってなわけで、事件がチョコチョコ出てくるのですが、出てくるだけ。キャラに何も影響していません。
 ミステリー小説ではないので、BLとしてはキャラがきちんと書けていて、攻めが受けに挿入していれば条件は満たしているのかもしれません。BLに「話」を求める私が間違っているのでしょう・・・・・・。

 この間、たまたまテレビの2時間サスペンスを見ていたのですが、ある意味、よくできていました。事件がおきて、その事件を解決することで犯人や被害者の因縁がわかり、その話はシリーズ物だったのですが、主役キャラたちの成長あり、笑いあり、涙あり。面白いかどうかは別として、フォーマットとしてはしっかりしているなぁと思いながら見ていました。
 
 いおか先生はBLでは人気のある作家さんだと思いますが、私の周りでは、コアなファンが居ない、というか、中古書店に買い取りに出しても買取を拒否られることが多いのですよね。買い取り拒否ということは、新刊がそこそこ売れる→中古書店に大量に流れる→中古書店からは買う人が少ない ということなんだろうと思います。それが何よ、と言うと、その本を「とっておきたい」と思わせる何かがないんだと思うんですよね。
 「とっておきたい」と思わせるものは何か、といえば、やはり読者の心メッセージみたいなものが作品を通してちゃんと描かれているかということではないかと。
 話は破綻していないし、文章も読みやすい。だけどそれだけではなぁ・・・・・・。奈良先生のイラストでも補うことはできなかったようです。
 

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