ペコリーノのBL読書日記

BLスキーのペコリーノのBL読書日記。素人の感想&個人的な覚書です。100%自分向けのためネタバレ全開です。

「くちびるに蝶の骨」崎谷はるひ・著 イラスト・冬乃郁也 フロンティアワークスダリア文庫

2010-01-20 18:20:48 | 崎谷はるひ
「くちびるに蝶の骨」崎谷はるひ・著 イラスト・冬乃郁也 フロンティアワークスダリア文庫
 2009年10月20日初版 262ページ 571円+税

 カップルの痴話げんかを延々と見せられているような話でした。しかもケンカの理由がくっだんないの。
 
 ストーリーは・・・SEの柳島千晶は、ホストクラブ『バタフライ・キス』で王将と呼ばれるオーナーの柴主将嗣と恋人関係にある。しかし千晶は、大学時代片想いをしていた王将に、強引に関係を結ばされたため、愛情があると思えないでいた。大学を卒業してもその関係は続いたが、ホストである王将を信じきれず、何度も逃げようとする千晶。その度捕らえられ、王将に淫らな『お仕置き』をされるが―というもの。
 
 「ぜひゅう、と喉から音がした」という一文で始まります。
 「ぜひゅう」・・・と白けた気持ちでページをめくりますが、あいも変わらず繰り返される、絶倫攻めと白痴受けの痴話げんか&エッチ。
 ストーリーなんて相変わらずありません。

 受けは自覚していなかったんだけど、攻めを濡れ濡れの目で見ていたから攻めが手を出した。攻めはホストで多数の女と関係を持っていたんですが、攻めがホモだという理由付けすらされていません。
 受けは攻めとのエッチしかない関係に嫌気がさしており、別れようとしますが、「別れよう」と切り出しても濃厚なエッチで撤回させられということを繰り返して12年。本気で別れたいと思っているなら、相手に不誠実だろうと何だろうと、夜逃げすりゃいいのにしないバカ。これに関してはあとでいろいろ理由をつけていますが、要するに、受けが切羽詰っていなかった、バカ者同士が依存しあっていただけにしか見えませんでした。

 12年目にして雪解けみたいなものがあるんですけど、誤解したままだった原因というのが、お互いが意地を張り合って、理解しあう努力をしていなかった(コミュニケーション不足)というどうしようもないもの。
 二人でバカやってる分はいいんですけど、受けへのお仕置きのために、グロいエッチシーンを第三者(しかも望んでいない)に見せるとか、他人を巻き込みまくる二人。こんな人が周囲に居たら迷惑としかいいようがないんじゃないかと。

 最後の仲直りのきっかけが、受けが病気になって・・・というテンプレなんですけど、病気になった理由が、攻めが受けを拉致し、裸にひん剥いて監禁していたら空調が故障して受けが重度の風邪を引いたというマヌケっぷり。
 その上、出張中の攻めは助けに行かれず、同僚に救出を依頼。救出に向かった先にはマッパの男・・・・・・笑い話でしかありません。

 攻めが受けを手ひどく扱っていて、激しいセックスをやりすぎて、受けの肛門がはれ上がって使い物にならなくなって病院に行って恥ずかしい思いをしたとか、ギャグじゃないんだから、リアリティってこんなところで追求しなくていいよ、と思いました。

 崎谷先生は完全に賞味期限が切れたと思います。

最新の画像もっと見る