ペコリーノのBL読書日記

BLスキーのペコリーノのBL読書日記。素人の感想&個人的な覚書です。100%自分向けのためネタバレ全開です。

「永遠と一瞬」西門・著 イラスト・車折まゆ 白泉社花丸文庫

2009-09-25 22:58:16 | 読むんじゃなかった
「永遠と一瞬」西門・著 イラスト・車折まゆ 白泉社花丸文庫
 2009年4月25日初版 250ページ 571円+税

 西門先生とは「はじめまして」でした。 
 そして「さようなら」です。

 ストーリーは・・・旅行代理店勤務の田中優哉と、トップミュージシャンの高岡烈は幼なじみ。優哉は、傲慢だけど自分にだけは優しい烈に想いを寄せていた。ある日烈の依頼で、プロモーションビデオの撮影に同行することになった優哉は、烈の昔の恋人でカメラマンの小島にモデルの話を持ちかけられる。小島に「烈を君の子守から解放してあげて」と言われショックを受けた優哉だったが自立の一歩としてその話を受けることに。しかし、猛烈に反対する烈と大喧嘩をしてしまった優哉は、そのまま烈に乱暴されて… というもの。


 トップミュージシャンと普通のサラリーマンというハーレクインばりの夢設定は私はちょっと苦手です。
 作者の西門(さいもん)というペンネームのセンスも私は苦手です。

 なんでこの本を買ったのか理由は覚えていませんが、新人作家さん開拓をしたかったのかもしれません。ちなみに、2009年9月現在、西門先生の本はこの1冊のみです。

 で、感想なんですけど・・・・・・まず、すごく素人くさい小説だな~と思いました。
 こういうのは構成が悪いというのでしょうか?
 なんというのか、主人公がああしてこうしてというのを順番どおりにひたすら並べている感じで、だらだらしています。
 どう考えても主役カプが最初から好きあっているのはわかりきっているのですが、当人同士は誤解しています。それはそれでいいと思いますが、当人同士が誤解する理由があまりないのです。
 一応、お邪魔虫みたいなのが出てきて二人の仲を掻き回すのですが、そんなことをされたとしても、そもそも親の海外赴任にもついていかず、受けとすごすことを攻めが選んだりしている時点で、受けが攻めから愛されている(少なくともすかれている)と思わない理由がわかりません。
 
 どの上、人気歌手となった攻めが受けに会いにきたり、PVの撮影に連れて行ったりと明らかに特別待遇をしているのに、お邪魔虫程度のことで「嫌われている」と思い込むなんてちょっと無理があるように思いました。

 んでもって、攻めが人気歌手であるという設定なのですが、これを文章で読者に納得させるのは至難の業だと思います。映像だったら歌を歌わせたりできますけど、文章だと・・・・・・歌詞をのっけるわけにもいかないしね(下手な歌詞だと自爆でしかない)。
 今回の場合、雑誌のインタビュー記事という形で4ページが割かれているのですが、これがうそ臭くて・・・・・・。「ノーコメント(笑)」「それもノーコメント」なんてページに並んでいるのは寒々しかったです。

 タイトルの「永遠と一瞬」ですが、件のインタビュー記事の中に「永遠と一瞬って相反する物。けど、一瞬が寄り集まって永遠になる。だから実は同じものなんだ」(P135)というセリフが出てきまして。一瞬がたくさんあると永遠になる?正直、意味がよくわかりません。

 この本を読んで思ったのは、いま、この一瞬はもう戻ってこない。
 限りある貴重な人生のこの時間に面白くないBL小説を読んでいていいのだろうか、と、思わず自分の行いを反省してしまいました。

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