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当たるという現象について少しでもエビデンスを

2017-03-18 07:23:41 | 免疫・疾病

文献を見ていて参考になるものがありましたので、少しだけ詳しく加筆しました!

たまに起こる”あたる”という現象。

私的にはこれらの現象は致死性の高いもの(Flavobacterium columnare)を除き、原因(ウイルス?浮遊細菌?腸内細菌?真菌?)に対する一連の免疫応答の一種であると考えています。

2012年の研究報告でグッピーの皮膚、鰓、消化管からは、46の分離株が得られたとの報告があり、そのうち感染性を有しているものは5つ認められたとありました。(Aeromonas hydrophila 1739、Vibrio cholerae 3906、Flavobacterium2495、Acinetobacter 1271およびAlcaligenes 1424)また対抗する菌株も認められた。との報告があります。←「グッピー専用プレ・プロバイオティクスに期待できる。」

これらの細菌は普段は不顕性感染。つまり悪さをしようとしても、体内外のバリア機能により未然に防いでいる状態です。

しかし、ストレス刺激を受けることで体内でコルチゾルが分泌され、白血球の貪食機能低下や各種サイトカンの放出を抑制し、

結果として発症に至ると考えられます。

「ストレスから易感染性になる」という過程以外に、感染と免疫関係の報告では、

「Flavobacterium columnare の実験感染がウナギの IgM 産生能に及ぼす影響について検討した結果,血清総 IgM 量,血清総タンパク質量に占める血清総 IgM 量の割合および IgM 産生細胞数が有意に減少した。」平薮栄治氏・間野伸宏氏・内田大介氏・鈴木隆志氏・廣瀬一美氏(2000)「Flavobacterium columnare の実験感染がウナギの IgM 産生能に及ぼす影響」日本魚病学会.

との報告もあるので、 グッピーにおいても本細菌に罹患した場合はIgM 産生能が低下し、免疫機能が減弱していることが考えられます。

原因はいずれのものにせよ、最低限必要なことは如何に個体のストレスを軽減させ、個体の免疫能を増大させるかかと思います。

ゲルフードなど経口投与に適したフードもあることですし、より個体の免疫能を上げる栄養学的アプローチも検討したいと考えています。

これらの現象の仮定に共感して頂いて、協力して頂ける心強い方がいればと思います。

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魚類において、ウイルス疾患に限定してキャリア化するだろうと考えられるウイルスを列挙します。

・ヘルペスウイルスによるコイヘルペスウイルス

・ノダウイルスによるウイルス性神経壊死症(Viral Nervous Necrosis: VNN)

が挙げられる。

P.reticulataで過去に報告されているものはシンガポールで発見されたノダウイルスでグッピー稚魚における不顕性感染。

Hegde, A., Teh, H., Lam, T. et al. Arch Virol (2003) 148: 575. 「Nodavirus infection in freshwater ornamental fish, guppy, Poicelia reticulata – comparative characterization and pathogenicity studies」

ヘルペスウイルスは種特異性が高いウイルスの一つですが、P.reticulataの報告はありませんでした。

細菌についての報告

「Screening of potential aquatic probiotics from the major microflora of guppies (Poecilia reticulata)」

グッピー皮膚、鰓、腸および腸から46の細菌分離株を得た。上記単離株のうち、Aeromonas hydrophila 1739、Vibrio cholerae 3906、Flavobacterium2495、Acinetobacter 1271およびAlcaligenes 1424は病原性を有す細菌属である。またグッピーから得られた分離株のうち、2つはグラム陽性球菌であり、すなわちMBTU-PB2およびMBTU-PB3であり、 ブドウ球菌(Staphylococcus)属に属する。他の2つは属のグラム陰性桿菌、すなわちMBTU-PB1とMBTU-PB4あったエンテロバクターおよびアシネトバクターそれぞれ。これらの分離株の基本的なプロバイオティクス特性、例えばバクテリオシン様阻害物質(BLIS)の産生、抗生物質感受性および増殖プロファイルもまた決定された。上記の4つの分離株は、5つの指標株と異なる拮抗作用を示した。Balakrishna、A.&Keerthi、TR Front。Chem。Sci。Eng。(2012)6:163. doi:10.1007 / s11705-012-1283-4

https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs11705-012-1283-4?LI=true



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