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Guppy@Progressive

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~各飼料成分比較~

2017-04-15 04:00:00 | 栄養

 自分のためのまとめコーナー。

餌を給餌していてこれってどんな成分だったけや、何を追加すれば良いのか分かるようにまとめていきます。

ただ、栄養価も大事なんですが、グッピーに場合って腹を如何に膨らますかも大きく作るには大事なことだったりします。

ワイルドフォームは餌をやりすぎると、なんか微妙に色合いの良さがなくなってしまうような気がしますので、

何事も”適度に”が肝要かと思われます。

さて、各メーカーが販売している餌の成分比較。

観賞魚用・水産用など様々手に入るご時世ですが、目的に応じた飼料給餌が大切かと思います。

特に各月齢に応じた飼料選択は知っておいて損はないかなと思います。

◆初期飼料

・殻むきブラインシュリンプ

粗蛋白 粗脂肪 粗繊維 粗灰分 リン 水分
55.0%以上 10.0%以上 5.0%以下 6.0%以下 - 10%以下

・キョーリン:冷凍ベビーブラインシュリンプ

粗蛋白 粗脂肪 粗繊維 粗灰分 リン 水分
8.4% 2.2% 0.5% - - 86.5%

活餌系は水分が豊富ですね。

◆一般的な飼料

・キョーリン:ひかりクレストグッピー

粗蛋白 粗脂肪 粗繊維 粗灰分 リン 水分
50.0%以上 8.0%以上 2.0%以下 18.0%以下 1.0%以上 10%以下

フィッシュミール、小麦粉、大豆ミール、オキアミミール、ビール酵母、魚油、海藻粉末、乳化剤、植物油、アミノ酸(メチオニン)、カロチノイド、粘結剤(ポリアクリル酸Na)、ビタミン類(塩化コリン,E,C,イノシトール,B5,B2,A,B1,B6,B3,K,葉酸,D3,ビオチン)、ミネラル類(Fe,Mg,Zn,Mn,Co,Cu,I)

・キョーリン:メダカの餌繁殖産卵用

粗蛋白 粗脂肪 粗繊維 粗灰分 リン 水分
51.0%以上 9.0%以上 2.0%以下 17.0%以下 1.0%以上 10%以下

フィッシュミール、卵黄粉末、イカミール、オキアミミール、ビール酵母、でんぷん類、濃縮アルファルファ、海苔、魚油、シルクワームミール、グルテンミール、乳化剤、イカオイル、海藻粉末、アミノ酸(メチオニン)、カロチノイド、生菌剤、粘結剤(ポリアクリル酸Na)、ビタミン類(塩化コリン,E,C,イノシトール,B5,B2,A,B1,B6,B3,K,葉酸,D3,ビオチン)、ミネラル類(P,Fe,Mg,Zn,Mn,Co,Cu,I,Se)

・キョーリン:咲ひかり金魚稚魚用 緩慢沈下

粗蛋白 粗脂肪 粗繊維 粗灰分 リ ン 水分
45.0%以上 5.0%以上 3.0%以下 20.0%以下 1.8%以上

10.0%以下


・おとひめ

魚粉、オキアミミール(75%)、小麦粉、馬鈴薯でんぷんなどで(16%)、その他魚油や飼料添加物(10%)など。

粗蛋白 粗脂肪 粗繊維 粗灰分 カルシウム リ ン
50.0% 10.0% 3.0% 16.0% 2.3% 1.5%
 

・あゆ餌付け用ゴールド

魚粉、オキアミミール(71%)、小麦粉、α化でんぷんなどで(14%)、その他「植物性ガム物質・カンゾウ抽出物・りん酸カルシウム・炭酸カルシウム・(食塩)」(15%)

粗蛋白 粗脂肪 粗繊維 粗灰分 カルシウム リ ン
52.5% 6.0% 2.0% 16.5% 2.0% 1.6%
 

・あゆソフト

 魚粉・(オキアミミール)(58%)、小麦粉・でん粉・(パン粉(27%)、植物性油かす類・そうこう類 (10%)、 大豆油かす(6%)・米ぬか油かす(4%)、その他「小麦胚芽」・「第三リン酸カルシウム」・「海藻粉末」・「飼料用酵母」・マリーゴールド・食塩・カニエキス・アサリエキス・ぶどう糖・デキストラン発酵副産物濃縮液・(炭酸カルシウム)(5%)

粗蛋白 粗脂肪 粗繊維 粗灰分 カルシウム リ ン
50.0% 3.5% 2.5% 16.0% 2.5% 1.5%
 

・らんちゅうベビーゴールド
 フィッシュミール、小麦粉、大豆ミール、オキアミミール、ビール酵母、魚油、海藻粉末、スピルリナ、アミノ酸(メチオニン)、カロチノイド、米ぬか、ガーリック、ビタミン類(塩化コリン,E,C,イノシトール,B5,B2,A,B1,B6,B3,K,葉酸,D3,ビオチン)、ミネラル類(P,Fe,Mg,Zn,Mn,Co,I)
粗蛋白 粗脂肪 粗繊維 粗灰分 カルシウム リ ン
46.0% 6.0% 5.0% 12.0% - -
 
・フィッシュボン
魚粉・脱脂粉乳・オキアミミール・鶏卵・キチン粉末・卵白粉末(76%)、小麦グルテン(8%)、デキストリン(2%)、魚油・大豆レシチン・植物油・スピルリナ・グアガム・乳糖・ベタイン・リン酸カルシウム・炭酸カルシウム(14%)
粗蛋白 粗脂肪 粗繊維 粗灰分 カルシウム リン
50.0% 16% 3.0% 18% 1.5% 2%
 
 
各飼料メーカーから様々な飼料が販売されています。
育成ステージに応じた適切な飼料給餌が必要かと思われます。
一般的に金魚用は繊維成分が高めに設定されているので、嗜好性に問題が無ければ成長が終了した個体群には適していると考えられます。
さらに、疾病とも関連している腸内細菌の異常繁殖を抑制するためにも、プロバイオティクスを考慮した飼料を選択ができれば尚良いかと思います。
 
 
 
 
 
 
 

レパシー社:ゲルフードの成分とその他の成分

2017-04-07 06:27:13 | 栄養

 小難しい話が続いたので、息抜きにフードのお話。

レパシーのゲルフードが好評です。

(有)ピクタのスーさん曰く、代謝の良い三角尾びれのグッピーにはスポーン&グローが良く、

代謝の落ちるワイルドフォーム系のグッピーには、ソイレントグリーンがオススメのようです。

◆作り方は1:3程で熱湯をかけてグルグルとよくかき混ぜ、うちは冷蔵庫に入れているのですが、

常温下で固まり、プラスチックスプーンで取り分けて給餌します。

※熱湯は本当に熱い方が良く、少し温度が下がってくると固まりはするものの、練餌みたいになってしまいますのでご注意を!

◆レパシー社のゲルフードはピクタさんで購入できます。

そして、その成分が気になったので、レパシー社のHPで確認してみました。

スポーン&グロー

主成分はイカミール、オキアミミール、フィッシュミール、シゾキトリウム属の藻類(油??)など。

粗蛋白 粗脂肪 粗繊維 粗灰分 水分 カルシウム
45.0% 14.0% 5.0% 9.0% 8.0%

不明

脂質の高さは特筆すべきものがあります。

シゾキトリウム属の藻類からとれる油は魚油と比較してオメガ 3 脂肪が非常に豊富です。

どちらかというと脂肪分が高いため、幼魚や痩せてしまった個体の回復系と位置付けられています。

・ソイレントグリーン

スピルリナ藻類、藻類ミール(クロレラ)、オキアミミール、エンドウマメタンパク質濃縮物、イカミール、ライスタンパク質濃縮物、魚類、アルファルファリーフミールなど。

粗蛋白 粗脂肪 粗繊維 粗灰分 水分 カルシウム
40.0% 8.0% 8.0% 9.0% 8.0%

不明


スポ&グローとの比較ではタンパク質と脂質を減らし、繊維質を3%増やしています。

原料もスピルリナなどの植物性とオキアミミールなどの動物性タンパクを適度に混ぜており、アダルト~シニアフードとしても良さそうです。

◆グラブパイ

昆虫ミール、ドライシーウィードミール、ココナッツミール、米ぬかなど。

粗蛋白 粗脂肪 粗繊維 粗灰分 水分 カルシウム
40.0% 12.0% 15.0% 12.0% 10.0%

1.5%


こちらは配合割合で75%の昆虫成分が入っているため、繊維が高くスポ&グロとソイレントグリーンの中間的な組成です。

 

◆参考までにその他の飼料成分

・アカムシ

粗蛋白 粗脂肪 粗繊維 粗灰分 水分 リ ン
6.3% 0.8% 0.3% 不明 89.7% 不明

ほぼ水分でアカムシは構成されています。

・おとひめ

魚粉、オキアミミール(75%)、小麦粉、馬鈴薯でんぷんなどで(16%)、その他魚油や飼料添加物(10%)など。

粗蛋白 粗脂肪 粗繊維 粗灰分 カルシウム リ ン
50.0% 10.0% 3.0% 16.0% 2.3% 1.5%

という構成です。

・ウナギの粉餌

粗蛋白 粗脂肪 粗繊維 粗灰分 水分 カルシウム
48.0% 4.0% 1.3% 17.0% 不明

2.3%

以外と低い脂肪分ででした。

◆幼魚期は高タンパク・高脂質のもので、しっかりと腹を膨らませることが肝要だと思いますし、成魚の特に♂になれば、タンパク質の要求量も下がるため、繊維成分が高めなタンパク質、脂質を落としたものを給餌したいです。

あたゲルフードを作る際にはかなり高温でなければならないので、もう少し低い温度でゲル化するものを是非お願いしますm(__)m

 

 

 
 

グッピーと必須アミノ酸

2017-04-04 07:34:47 | 栄養

いつも難い文章で申し訳ないです。グッピーとアミノ酸。。

小難しい話ですが、最後まで読んでいただける方がいればうれしいです。

さて前回、タンパク質のお話をしましたが、タンパク質をどんどん分解していくとアミノ酸になります。

アミノ酸は体を構成するのに大切な有機化合物の一つです。

そこで、アミノ酸のお話。

~アミノ酸のはたらき~
「アメフリヒトイロバス」、これは、必須アミノ酸8種と、子供には必須とされている準必須アミノ酸2種の頭文字を並べたものです。

・・・これら10種のアミノ酸の主なはたらきとは・・

・アルギニン
人間の精子の頭の部分は、主としてアルギニンでできています。これが不足すると性障害、不妊症になります。また、肝臓庇護の作用もあり、老廃物の無毒化と結合を防ぐ作用もあります。
・メチオニン
肝臓や腎臓の細胞の再生に必要です。肝臓の解毒作用を活発にして、肝臓壊死を防ぐよう作用します。
・フェニルアラニン
甲状腺を刺激して、サイロキシンというヨードをふくむホルモンを分泌させます。このホルモンは、新陳代謝を促進させ、精神を安定化し、神経活動に必要で、血管保護の効果もあります。
・リジン
からだの成長要素の大部分は、このリジンに依存しています。血液はリジンで養われ、抗体が形成されます。
・ヒスチジン
脳、神経は、このヒスチジンによって刺激され、養われます。
・トリプトファン
ビタミンBの機能を助けるので、食欲増進にも役立ち、神経の機能もトリプトファンによって促進されます。
・イソロイシン、ロイシン
ともに鎖式(脂肪族)アミノ酸で、蛋白質をつくるために、欠くことのできない成分です。
・バリン
頭脳活動の活力、筋肉運動の調整、情緒の安定に必要です。
・スレオニン

~魚類(マダイ)の必須アミノ酸要求量~

引用:http://nria.fra.affrc.go.jp/kenkyu/seikaH8/nria9603.html

・魚類においてアミノ酸の飼料添加について書かれている文献としては

・Fish Nutrition

John E. Halver、Ronald W. Hardy 編集

Li、P.、Mai、K.、Trushenski、J。Amino Acids(2009)37:43. doi:10.1007 / s00726-008-0171-1

https://link.springer.com/article/10.1007/s00726-008-0171-1

この論文によると、いくつかのアミノ酸およびその代謝産物は、魚類の維持、成長、飼料摂取、栄養利用、免疫、行動、幼虫の変態、生殖ならびに環境ストレスおよび病原体に対する耐性などに代謝経路の重要な調節因子であることが示されています。

また、タウリン、グルタミン、グリシン、プロリンおよびヒドロキシプロリンが水生動物の成長、発育および健康を促進するという多数の報告があり、魚の必須および非必須アミノ酸に関する従来の定義に対して変更がなされている。と報告されています。

その他、養殖の世界ではいかに魚の増体率、飼料効率を良くするかという研究もされており、

必須アミノ酸の一部を多く給餌することで増体率があがったよという報告もあります。

それについてはグッピーにおいて現在実験中で、そこそこ良い結果が聞かれています。

それはまたの機会に。。。

 

 


タンパク質とグッピー

2017-03-27 07:30:14 | 栄養

~グッピーの飼料について~

タンパク質の摂取は成長を決定する栄養素のため、大切であることはご存知かと思います。

生まれた直後のグッピーにブラインシュリンプをあげることは、その口に入るサイズ感、自発的に動いていることも大事なファクターの一つだと思います。

その他に嗜好性が高い要因として、タンパク質が特筆して高いというのことも嗜好性を高める一つの要因かと思います。

(およそブラインシュリンプのタンパク質含有量はおよそ乾燥重量あたり60%、脂質19%と言われています。)

人工飼料ではそこまでタンパク質が高いものはあまり認めません。

(おとひめで50%とどの人工飼料でも同じようなタンパク質組成です。)


もちろん月齢によって必要とするタンパク質の量は変わってきます。

育成期といわれる体を作る時期には稚魚で50%以上、若魚でも40%程度のタンパク質を必要とします。

成魚ではそれよりも少ないタンパク質を必要とします。

 

高タンパク質食のは代謝されアンモニアとして鰓と腎臓より排出されます。

 

そのため、リスクとして水質の悪化が懸念されます。

したがって高性能のろ過システムで対応するか、頻回の水換えにより代償する必要があります。

(僕の場合は後者になります。)

必須アミノ酸も大事な要素ですが、これはまたいつか書こうと思います。(ぼくは昔アメフリヒトイロバスで覚えました)