【2009年11月9日(月)】
◆読んだ新聞
日本経済新聞 11月9日(月) 夕刊 7面
◆記事の見出し
《食事や旅行「求む相方!」》《割高なおひとりさま生活 ちゃっかり節約》《つかず離れずが心地よい距離感》
《ちなみに 1人消費 90年代から拡大 キャンプも登場》
◆記事の内容
★相乗り、相部屋、相席など、見知らぬ人同士を結び付けるサービスが人気だという。
★終電が終わった後でタクシーの相乗り相手を探す会員制の携帯サイト、旅行会社の1人参加限定ツアーの会員組織や1人参加者向けに相部屋コースを設定した中高年向けスキーツアー、相席を勧めるレストランなどが紹介されている。
★単身世帯が3割を占め、様々な消費の現場で「おひとりさま」は珍しくなくなったが、グループと比べると費用が嵩む。面倒がないと相方を作ることで節約のメリットも出せるという。
★面倒がないなら相棒も欲しいし、1人の気安さを満喫しつつ話し相手も欲しいとの要望は少なくないという。
★記事は、「相方を求めるものの、深くは踏み込まない――。現代人の意識がにじんでいるように見える」と結んでいる。
●今日の気づき
★生活者の生活環境が豊になり、一人の生活者が消費シーンを使い分ける多様化、消費社会の成熟度がさらに高まったのではないだろうか。
★「おひとりさま」生活主義者が増えたわけではない。一方で複数人環境も平気である。家族を嫌っているわけでもない。家族も個々には事情は異なるが、家庭内での「個」が増えている。「単身」か「家族」かという二者択一ではない。多者択一であり、その「一」も場面場面で変わる。しかも、同じ場面でも前回と違う「一」が要求されることもある。すなわち、「一」は人の感性、心理、状況によって常に変化する。
★「一」への対応に固執すると外れた時の衝撃は大きい。しかし、「一」への対応はきちんとしていなければならないし、「多者」にもきちんと対応しなければならない。
★もしかして、顧客指向のさらなる見直しが必要な時に来ているのではないだろうか。極論すれば、顧客の求めていることに従順に対応していては、店舗が振り回されてしまう懸念がある。ここまでは徹底的に対応するが、それ以外のことを求めるなら他店に行ってくださいというようなメリハリも必要かもしれない。
★消費の成熟社会では、店舗が顧客を選び、顧客が店舗を選ぶという、顧客と店舗の関係性が確立されなければならない。店舗のポジショニングの明確化が求められる。それができないと、CRMなどできない。
★顧客は自由に行動するようになった。自由に行動する顧客は「固定客」として店舗に縛られたくはないだろう。選択肢を多く持ちたがる。店舗は「固定客」として顧客のどの部分を縛るのか、その方針の明確化が必要である。そこがきちんとできれば、顧客は、ここの部分はこの店舗でというようになるだろう。結果として、縛られたくないと思いつつ「固定客」になってしまっていると。「固定客化戦略」という表現が使われることがあるが、今や、「固定」とか「縛る」という表現が当てはまらなくなっている。店舗は顧客とどの部分で関係性を強くしていこうとしているのか。顧客は店舗のどの部分で関係性を強くしていきたいと考えているのか。「固定客化」はその結果において得られるもので、総論的に大きく戦略の看板に掲げるものではなくなっているのかもしれない。ただ、大きな看板に掲げないものの、その方針は以前にも増して明確に意識していかなければならない。消費社会の成熟度が着実に進展している。
(東)
◆読んだ新聞
日本経済新聞 11月9日(月) 夕刊 7面
◆記事の見出し
《食事や旅行「求む相方!」》《割高なおひとりさま生活 ちゃっかり節約》《つかず離れずが心地よい距離感》
《ちなみに 1人消費 90年代から拡大 キャンプも登場》
◆記事の内容
★相乗り、相部屋、相席など、見知らぬ人同士を結び付けるサービスが人気だという。
★終電が終わった後でタクシーの相乗り相手を探す会員制の携帯サイト、旅行会社の1人参加限定ツアーの会員組織や1人参加者向けに相部屋コースを設定した中高年向けスキーツアー、相席を勧めるレストランなどが紹介されている。
★単身世帯が3割を占め、様々な消費の現場で「おひとりさま」は珍しくなくなったが、グループと比べると費用が嵩む。面倒がないと相方を作ることで節約のメリットも出せるという。
★面倒がないなら相棒も欲しいし、1人の気安さを満喫しつつ話し相手も欲しいとの要望は少なくないという。
★記事は、「相方を求めるものの、深くは踏み込まない――。現代人の意識がにじんでいるように見える」と結んでいる。
●今日の気づき
★生活者の生活環境が豊になり、一人の生活者が消費シーンを使い分ける多様化、消費社会の成熟度がさらに高まったのではないだろうか。
★「おひとりさま」生活主義者が増えたわけではない。一方で複数人環境も平気である。家族を嫌っているわけでもない。家族も個々には事情は異なるが、家庭内での「個」が増えている。「単身」か「家族」かという二者択一ではない。多者択一であり、その「一」も場面場面で変わる。しかも、同じ場面でも前回と違う「一」が要求されることもある。すなわち、「一」は人の感性、心理、状況によって常に変化する。
★「一」への対応に固執すると外れた時の衝撃は大きい。しかし、「一」への対応はきちんとしていなければならないし、「多者」にもきちんと対応しなければならない。
★もしかして、顧客指向のさらなる見直しが必要な時に来ているのではないだろうか。極論すれば、顧客の求めていることに従順に対応していては、店舗が振り回されてしまう懸念がある。ここまでは徹底的に対応するが、それ以外のことを求めるなら他店に行ってくださいというようなメリハリも必要かもしれない。
★消費の成熟社会では、店舗が顧客を選び、顧客が店舗を選ぶという、顧客と店舗の関係性が確立されなければならない。店舗のポジショニングの明確化が求められる。それができないと、CRMなどできない。
★顧客は自由に行動するようになった。自由に行動する顧客は「固定客」として店舗に縛られたくはないだろう。選択肢を多く持ちたがる。店舗は「固定客」として顧客のどの部分を縛るのか、その方針の明確化が必要である。そこがきちんとできれば、顧客は、ここの部分はこの店舗でというようになるだろう。結果として、縛られたくないと思いつつ「固定客」になってしまっていると。「固定客化戦略」という表現が使われることがあるが、今や、「固定」とか「縛る」という表現が当てはまらなくなっている。店舗は顧客とどの部分で関係性を強くしていこうとしているのか。顧客は店舗のどの部分で関係性を強くしていきたいと考えているのか。「固定客化」はその結果において得られるもので、総論的に大きく戦略の看板に掲げるものではなくなっているのかもしれない。ただ、大きな看板に掲げないものの、その方針は以前にも増して明確に意識していかなければならない。消費社会の成熟度が着実に進展している。
(東)
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