murmure de tous les jours

日々浮かぶよしなしごとを書き綴る...公開ひとりごと。

地震の記憶

2009-06-12 14:02:40 | 仕事や政治やいろいろ考えること
今日のニュース。

「宮城県で27人、福島県で1人の死者を出した1978年の宮城県沖地震は12日、発生から31年を迎えた」

私が生まれてから実際に遭った地震で、最も規模の大きい地震だ。あの日、私は2歳になる直前。同級生の誰もその時の記憶がなかったが、私にはある。

ものすごい揺れの中、人形がたっくさん入っていた黒い板とガラス戸の棚がゆらりと倒れかかってきたこと。雛人形とだるまが合体したような(男性と女性の人形だった)人形がごろんごろん、と棚の一番上の段から転がり落ちてきたこと。何かがぶつかって「痛い!痛い!」と泣き叫んだこと、など。私は赤ん坊に毛が生えた程度の子どもだったが、それが非日常の出来事で恐ろしい事態だということはわかった。

後年、宮城県沖地震の話が出て「私、覚えてるよ」と言うと驚かれた。だってまだ2歳にもなってないでしょ?嘘ばっかり、とも。もちろん断片的だけれど覚えている。小学5年生だった姉は「怖かったよー。ぱたちゃんがいたところに棚が倒れてきて、お母さんがかばって棚に肩ぶつけてたんだよ」と教えてくれた。

去年も大きな地震が宮城や岩手を襲ったが、東北は割と地震が多い地域だそう。ちいさな地震は確かによく感じたなあ。震度3くらいまでなら「ああ、地震か」で済むけれど、4くらいになると「今の大きかったよねー」とびびる。夫の育ったところもけっこう地震多発地域だ。

31年前と同程度の宮城県沖地震が起こる確率は30年以内で99%、10年以内で70%とのこと。もう実家はないが、兄家族が住んでいる。大丈夫かしらとたまに案じたりする。

こちらもなんといっても首都圏なので、いったん大きいのが起こったら命の保障はない。首都直下がいちばん怖い。私はもうすぐ辞めるが、夫はずっと都心で仕事をしている。家で被災するより、会社や通勤途中で被災する確率の方がずっと高い。ということは、もう地震が起きたら死ぬしかない、ってことなのだろうか。一応、通勤鞄の中には地図やらぶどう糖やらライトや笛など入れてあるが…生きるも死ぬも、流れにまかせるしかない。

私が疑問に思っているのは、たとえば天ぷらを揚げている最中にドカン!とものすごい縦揺れがきたら、その油はどうなるのか。あと、トイレに入ってる最中だったらどうなってしまうのか、とか。あー、恐ろしくて思考はそこで止まるんだけど。地震でも雷でも火事でも死にたくない。オヤジでは死なない、ような気はするけど…。