再び症状の出始めた持病のせいでダダ下がりのテンションを持て余して、ソファの上でぐだぐだしていたら。
窓の向こうで忙しなく動き回る何かを、目の端がとらえました。
と同時に、「ツピッ、ツツピッ」と啼く高い声も。
気になったので、カーテンの隙間からそうっと庭を覗いたら。
黒いネクタイを小粋に締めた、ハンサムなお客さまが*

シジュウカラです。
久しぶりのご来訪。
春には毎日のように番いでやってきていましたが、今日はおひとりさま。

胸元のネクタイ(黒い縦のライン)が太いので、これはたぶんオス。
3本のヤマモミジの間と、少し離れたところにあるハナミズキの枝とを忙しなく行き来しながら、ひとしきり鳴いていました。

庭で自由に遊ぶ小さな生きものの姿を見ていたら、投げやりになりかけていた気持ちが少し凪ぎました。
――そうなのです、病気が再び暴れ出したからと、ぼんやりしたりヤケクソになったりしている場合ではないのです。
まもなく、注文していた大量のチューリップの球根が届きます。
地元産のビオラやパンジーの苗が入荷したと、行きつけの園芸店から葉書ももらっているのです。
そろそろ買いに行って、植えなければ。
晩秋から冬にかけては、鳥たちの訪問も増えます。
春になったら、驚くほどの種類の蝶々の楽園にもなります。
彼らのためにも、木々の手入れや花々の植栽を、この秋のうちにしてしまわなければ。
ハンサムな小さな訪問者のおかげで、気持ちが切り替わりました。
今の私ができることを、できるなりにがんばります*