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アジアの裏側

「叔父に売られた12才の少女」

2006-12-15 09:52:30 | 児童買春、児童労働
カムノーィ12才は祖母・両親・弟妹の6人でミャンマー・シャン州ラオス国境の小さな村に住んでいた。 
この地方では子供も一人の労働力とみなし学校には行かせてもらえない、毎日畑仕事の手伝いをしていた。
両親が畑仕事をしている時、叔父に「タイのメーサイでウエイトレスの仕事をすれば月八千バーツになる親孝行しなさい、仕事が嫌ならいつでも帰ることができる」と言われ叔父とバイクでタチレクの町に行った。
国境のメーサイ川に着くとミャンマー人の男と二人のモン族の女の子が待っていて叔父は男からお金を受け取っていた。
(私がNGOから聞いたところ彼女の叔父はミャンマー人ブローカーにカムノーィを2万バーツで売ったそうです。)
夜10時ごろ4人で歩いて川を渡りタイ側のメーサイに着くとタイ人の男が待っていた。
そして、ワゴン車に乗り13時間かけてバンコク・ヤワラー(中国人街)の置屋(冷気茶室)に着いた後、タイ人は置屋の主人から金をもらい帰っていった。
途中一緒に来た二人の女の子は別の店で下ろされたが場所は覚えてはいない。
置屋には15才から25才ぐらいまでの売春婦が17人いた、18才以上の女性はタイ人、それ以下は全員少数民族だったが彼女達はラフー族の為言葉が全く通じなかった。
カムノーィは幼かったのですぐ客がついた、初めての客は中国人(タイで少女買春するのは中国人が圧倒的に多い、処女とセックスすると長生きできると言い伝えられている)。
彼女はまさかここが売春宿とは思わなかった「店の男に連れられ大きなベットのある部屋に行くと60才ぐらいの中国人が待っていた。服を脱がされ水で体を洗われてベットに寝かされた、そして激痛、そのまま気を失った」。
店の中で彼女は一番若かったので次の日の朝から客がついた。その日は夜12時まで8人の客を取らされた。泣いて逃げようとしたが店の男に連れ戻され鞭で殴られた。
店では午後1時ごろ起きて昼食兼夕食、洗濯、化粧をし客を待つ、客は中国人、インド人、タイ人、時々若い日本人も来た。
お客が来ると女の子3人で部屋に行き客に顔見せする、サービス料は2時間で300バーツ、でもカムノーィには全くお金を渡さず客から貰ったチップも店の主人に取られた。
彼女達の控え室はサービスする部屋と同じで大きなベットに10人で寝ていた。
客が帰ると部屋に戻り他の女の子とテレビを見たりして次の客が来るのを待つが彼女はアカ語だけしか分からないのでテレビを見ても面白くなかったという。
店に来て5日後、店に警察の手入れが入りカムノーィを除く18歳未満の子は店の男に連れられていった。カムノーィは主人の車で北バスターミナルへ行きチケットを買ってもらいチェンライ行きのバスに乗せられた(現在タイの法律では売春させる相手が15歳以下の場合、本人の同意に関わらず厳しく罰せられる。子供を売った親・中間業者・店のオーナー・客引き・買春当事者は一回10年、五回だと50年の懲役刑。)店のオーナーはこの法律を知っていたのでカムノーィを店から追い出したのだ。
「バスターミナルで主人からもらった300バーツの中からお腹がすいていたのでパック入りの牛乳一つと菓子パン一つ買って食べた。バスが出発すると排気ガスが車内に入って来て気持ち悪くなり全部吐いてしまった。夜行バスなので怖くて眠れなかった、昼ごろチェンライ・バスターミナルに着いたが何も分からずベンチに一人で座っていたところ老夫婦が来て私に話しかけてきたがタイ語の分からない私を警察に連れて行つてくれ1時間後NGOのオーイお姉さんが迎えに来た」。
オーイは「チェンライ警察から電話があり署に行ってみると汚い服を着て頭がシラミだらけの小さな女の子が椅子に座っていた。私は彼女がアカ族だとスグに分かりました、私と同じお守りを持っていたからです。そして、タイ語アカ語で話しかけても何も答えない。警察官が袋菓子を渡そうとして近寄ると怯えて体をガタガタ震わす、男の人が怖かったのでしょう。そしてとりあえずNGOの宿舎に連れて行きました。」「宿舎に来て3日後、カムノーィは少しずつチェンライ・バスターミナルに来るまでの事を話したのです。」
オーイの両親はアカ族でチェンライNGOアカ族担当者(ダーを保護したのもオーイです)。そこには約20人の少数民族の少女(全員NGOに保護された少女達)がいてカムノーィは性病検査とエイズ検査を受けた。エイズは陰性、性病は淋病と診断された。
オーイはミャンマー側NGOに連絡取りカムノーィをメーサイの国境まで迎えに来るよう要請をした。
20日後、国境で彼女を引き渡した。その後ミャンマー側NGOにオーイが聞いたところ「カムノーィを家まで連れて行ったところ両親と祖母が彼女を抱きしめて長い時間泣いていたそうで何故家を出て行ったのか全く分からなかった」そうです。
叔父が彼女の親に内緒で売ったのだ。
カムノーィは運が良かった、エイズにも感染しなかったし早期に親元のところに帰る事ができた。
約10年ぐらい前、パタヤの売春宿から保護されたミャンマー人少女売春婦8名は北タイの国境でタイ警察からミャンマー軍に引き渡された。
そして数日後、野犬が銜えてた頭髪の付いた洋服を調べたところミャンマー軍に引き渡した少女達のものと分かり国境周辺を探した結果、8名の少女達の頭部に銃弾痕がある白骨が見つかった。
ミャンマー軍は国内にエイズが広がることを恐れタイ警察から引き渡された後、射殺したとタイの新聞に出ていた。
勿論、ミャンマー政府はこの事を否定しています。

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