パチャママ的あぐりびと通信

茨城県石岡市、有機生産・飯田農園の妻(焼き物屋)が現場からお届けする日々雑多有機的考察。

国産小麦が人気です。

2008年11月11日 | 食を思う、農を想う。
こちら、昨日焼いたパンを半分に切って再びカリッとトーストし、
そこにバターとメープルシロップをのせたもの・・・。
うーん、なんて愛しげな姿。

わたしたちも組合員となっている「常総生協」では先ごろから
地元つくばで生産した小麦で作ったパンの取り扱いをはじめたということですが
これが予想を上回る人気で、欠品が出たり、確保した小麦1,3tが1ヶ月でなくなってしまう
などの大反響なのだそう。
これを受けて製造元のポランの森パン工房では、お知らせの紙面で
"小麦作付け面積を増やしてもらうよう生産者に要請していくほか、
さらに、有機栽培小麦生産への参加についても打ち合わせをすすめたい”
とのコメントを発しています。

すごいですねえ・・・。国産小麦、需要激増じゃないですか?

国産小麦についてはこのパチャママブログでもたびたびふれてきたように、
これまでの日本産の小麦は風土的に栽培が難しい、という面もあって
大量生産で安い外国産の小麦の需要にはとても太刀打ちできない状況でした。
と、いうかこれまでは消費者側にあえて国産小麦を求める気持ちがなかったのですよね。
特に、日本で栽培できる小麦は、ヨーロッパなどで栽培される小麦よりグルテンなどの量が少なく
パンやパスタを作るのには不向き。
国産小麦でのパンづくりにあたっては、グルテンだけを添加したりいろいろ工夫が必要のようです。
我が家の自家栽培小麦粉でパンを焼いても、当然ふっくら柔らか!なんてわけにはいきません。
みっしりと味がある、って感じの、いわば通好みの(笑)パンなのです。

でも、時代は明らかに変わりつつある。
ただ口当たりがいいだけの、栄養も味も薄いものでなく、
出所が確かで安心でき、しみじみ美味しいと思えるほんとの味を求めている人が
明らかに多くなっているといえるのではないでしょうか。
なんか、いいですよね~、こういう流れのほうが。
もちろん、輸入食材をすべて否定するってわけじゃなく普通に思うのは
食生活の上で身近なものなら身近なほど、産地は近場がいいなあってこと。
主食とか野菜とか、日々食する割合が大きいものほど、近場で作られたものを使えたら
運ぶコストだってエネルギーだって最小限なわけだし。
思うにせめてお米、小麦、大豆、野菜は、自分の国でまかなえたらいいですよね。
経済大国としての豊かさとは違う、懐かしく新しい豊かさって感じ(笑)?
これからはみんなでそんなとこを目指すってどうでしょうねえ・・・。



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2 コメント

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Unknown (かなっぺ)
2008-11-11 14:48:53
いいださま。毎日拝見しております。毎日感心しっぱなしです。時代の波がやっと八郷に追いついてきましたね。八郷産有機小麦。絶対いけますよ!安心な食を支えて下さって本当にありがとうございます。
わたしもかなっぺ(笑)。 (いいだかなこ)
2008-11-12 07:57:27
かなっぺさん、うれしいコメントありがとうございます!
しかもなんだか親近感のわくお名前で・・・(笑)。(もしかしてかなこさん・・・?)
残念ながらわたしは「食を支える」=生産する
というすばらしい仕事には直接携わっていないのですが、
でも、脇をかためる熱きサポーターってかんじでしょうか(笑)。
でも、これからの農業にはそういう、もっとたくさんの「周りを固めるひと」が必要なんじゃないか、と
いう気がしています。
これまでは、あまりにも生産者と消費者がきっぱりふたつにわかれて
ただ自分に都合のいいことを要求しあうような関係になってしまっていた感じがしますが
これからは、生産と消費がもっと入り混じって、“お互いの立場が自分のことのように思える”
みたいになっていけば、きっといろいろ変わるんじゃないか
もっと双方に思いやりのある現場になっていくんじゃないか、
って気がしています。

でも、こんなコメントいただけて、うれしいです。
ブログを始めたかいがあるというものです!
ありがとうございます~!

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