九運久運の筑波山彷徨録

筑波山や近くの公園を気息奄々の足取りで歩いた備忘帳

煙雨の風景・妙高山を歩く。

2013年08月01日 | 新潟県の山
先週、7月24日(水)別名、越後富士とも称する、妙高山を歩いて来ました。

前日(7月23日)火打山・山歩きの続編です。

行程は、

高谷池ヒュッテ(6:30)- 茶臼山 - 黒沢池ヒュッテ(7:25)- 大倉乗越 - 

長助池分岐(8:30)- 妙高山・頂上(9:50~10:25)- 長助池分岐 - 大倉乗越 -

黒沢池ヒュッテ(12:20)- 黒沢池 - 富士見平(13:05)- 十二曲がり - 

黒沢橋(14:05)- 笹ヶ峰野営場・登山口(14:50)の道程でした。


 
ガサガサとする音や話し声で目を覚め、時計を見ると5時少し前でした。
今日の天気は?と外に出て見ると、明るい曇り空で山小屋の前からは前日に歩いた
火打山やお隣の山・影火打の姿が良く見えていました。
早出の人達は準備を整え、今か今かと、朝食時間である5時30分を待っている様子でした。
朝食も夕食と同じようにセルフ賄いのため、同じ様に行列が出来ていました。
食事をしながら皆さんの話を聞いていると、火打山を往復し下山するという方が多く、
私のお隣の大阪から来た男性も、朝食後、素早く火打山を往復し笹ヶ峰発11時のバスに乗り、
妙高高原駅に戻ると話しをしていました。
私は7時丁度に山小屋スタートと考えていましたが、宿泊した方々が全員出発してしまった為
予定時間を繰り上げスタートしましたが、最後の一人になってしまいました。




見納めの風景・高谷池を木道の上から撮り、黒沢池・分岐点から上りに入りました。
同じ小屋泊のグループ3班(30数人)が前を歩いていましたが、リーダーらしき方に
お先にどうぞと道を譲って頂きました、「特急いきまーす」と大きな声で全員が立ち止まる隙に、
如何にも早く歩く素振りを見せながら先頭グループを追い越しました。疲れた!。




茶臼山。なだらかなピークです。




茶臼山のピークからは、すぐ開けた道になり、目の前には大倉乗越の後ろに
大きく妙高山の姿が見えてきました。



 
黒沢池ヒュッテ。八角形のドーム型をした独特の建物です、高谷池ヒュッテの三角屋根と同じく
多雪地帯の積雪対策でしょうか。黒沢池ヒュッテ前の木製ベンチを借り休憩をしました。



 
大倉乗越。黒沢池ヒュッテ前からぬるんだ道を歩いて乗越のピークに立ちました、
ピークから眺める妙高山を見て少し怖じ気ついてしまいました。




大倉乗越からの急坂をロープに捕まりながら下り、緩やかな巻道を歩くと
雪渓の先に長助池が見えてきました。ここから雨が降ってきました。




大きな雪渓が見えてきて「此処を抜けるのか!」と思いましたが、ここはパスでした。



 
丁度、鞍部になっている長助池分岐。ここから少しの間、雪渓をけり踏みながら歩きます。




今回の最大の難所でしょうか、あまりの急坂に休み、休みの連続でした。
ここで、頂上から降りてきた男性とすれ違いました、男性は東京・三鷹市から来た人で
黒沢池ヒュッテに泊まり、空身で頂上往復をして今日帰ると話をしてくれました。
(妙高山往復で往き合った人は唯一この男性だけでした)




頂上近くには岩屋のような祠がありました、ここを左側に廻り込むと頂上でした。




妙高山・頂上。
 
 
少し小降りになった頂上ですが、周りの風景は何も見えません、
お隣のピーク・妙高山最高地点の妙高大神も霞んでいます。
(この頂上を北峰と呼び、妙高大神を南峰と呼んでいます)

 

 
日本岩。

  
これも日本岩?。岩下には南無阿弥陀佛の石碑や瓦などが収めてありました。



   
妙高大神(2454m)。一等三角点のある頂上(2446m)よりこちらのピークが少し高い。
晴れていれば北峰同様360°の展望が楽しめる頂上らしいが・・・。




妙高大神から北峰頂上に戻り、立ったまま腹ごしらえと少しばかりの休憩をして下山開始です。
(雨が強くなってきました)

「妙高山は古くは越の中山と呼ばれた。その中山が名香山となり、名香山では漢詩などでは詠み込むのに
 具会が悪いので、音読して名香山(みょうこうざん)となり、更に字を飾って妙高山となったのだと思う。
 現にこの山の麓には今も名香山村の名を存している」
「こしの中山と呼ばれただけあって、妙高山は越後の名山である。越後富士とも称せられる。
 越後のみならず、私は日本の名山だと思っている。その均整の取れた山容の気品と言い、
 ドッシリと安定した量感と言い、名山としての名に恥じない」
「頂上には巨岩が散乱していて、大きな岩は高さ数mに及ぶものもある。その間に
 コケモモやガンコウランの類が毛氈のように敷きつめているから、山上の庭園のような趣がある」と
深田・日本百名山に妙高山紀行が綴られています。





急坂を慎重に下りました。



長助池分岐手前の雪渓の下りも慎重に歩きました。




大倉乗越から黒沢池ヒュッテに着きました。ひとまず安心です。
途中、長助池分岐から大倉乗越までの上り返しは計画時から難関の場所だろうと考えていました
地形図を見ても等高線がギッチリと詰っているポイントでしたが、無事上り返した時はホッとしました。
(ここで更に雨が強くなってきました)




黒沢池ヒュッテ前の池塘と残雪。




黒沢池。
何時も山歩きの時に使っている雑記ノートが雨に濡れて
この場所で書き込んでいるときに解れてしまいました。 


 
今回の山歩きで一番楽しみにしていた場所(コース)でしたが、残念な結果となりました。




黒沢池の南端に架かる丸太橋を渡るか、角材の橋を渡るか迷いましたが、
特に平衡バランスが悪い私は角材の橋を選び渡りました。
ここが黒沢の源流となり、麓の乙見湖・笹ヶ峰ダムに続いています。



 
富士見平に着き、沢のようになっていたゴロゴロした岩が多い道を
ジャブジャブと歩きました。



 
黒沢橋。
橋から下を覗くと、前日と比べ、沢の流れも激しさを増していました。
(ここでヤツト雨が止みました)




最後の渡渉です。
ここはピョンピョンと軽快な足運びで渡りたかったのですが、
一歩、一歩と重い足を引きずりながら渡りました。




無事到着しました。
雨の為、休憩時間も立ったままや昼飯の時間も早々と済ませた事で
予定より少し早い時間に着いてしまいました。
スタートと同じ様に下山届を備え付けの用紙に鉛筆書きで記入し、ポストに投函致しました。
下山口の駐車場から見えた「山小屋・明星荘」で休憩と思い、
歩いていきましたが、休日なのか?休業なのか?入口は閉まっていました。

雨に祟られた妙高山・山歩きとなりました、また次回に期待と言いたいのですが
何分にも自宅からは遠い山域なので今回だけで・・・。
(機会があれば紅葉時期の火打山は歩いてみたいが)






帰りの温泉。
笹ヶ峰登山口駐車場から約13km走ると日帰り温泉「杉野沢温泉・苗名の湯」があり
ここでゆっくりと温泉に浸かりました。1階入口にある自動発券機で大人1名450円の
入湯券を買い、2階にある大浴場に上がりました。露天風呂はありませんが、広々と明るい浴場は
とても休まる温泉でした、着替えて出た場所が囲炉裏端風の休憩所になっていて、ここの
自動販売機で冷たいお茶を買いながら長い間休んでいました。




コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。