九運久運の筑波山彷徨録

筑波山や近くの公園を気息奄々の足取りで歩いた備忘帳

初秋風景・苗場山を歩く(二)

2012年09月20日 | 新潟県の山
9月13日(木)9月14日(金)信越国境の山・苗場山を歩いて来ました。

13日(木)に続き14日(金)の行程は、

苗場山頂上自然交流センター(7:40)- 祓川コースを歩く - お花畑 - 神楽ケ峰(9:00)-

小松原湿原分岐 - 中之芝 - 下之芝(10:20)- 和田小屋登山口(11:00)-

登山口・湯沢町営無料駐車場(11:30)と往路を戻る行程でした。



 

  

  
頂上湿原・朝焼け散策。
日の出を眺めながら頂上湿原を歩くつもりで、朝4時30分に布団から抜けだし準備に取り掛かりました。
すでに全員の方が起きており「今日は天気が良さそうだぞ」と早朝散策に準備万端の様子でした。
東京・大田区から来たご夫婦は山頂ヒュッテから昌次新道・赤湯経由で苗場スキー場側に下りるロングコースを歩く為、
5時丁度に出発すると言っていました。私は頂上東側に延びる木道で日の出を拝み、折返し、頂上西側の小赤沢分岐から
籠ノ峰の手前までを歩きながら、頂上湿原の朝焼け風景を満喫しました。
写真を撮りながらヒュッテに戻った時が丁度、朝食の時間でした。






 

 
朝食後は寝床をたたみ、いつでも発てる様に支度を整え、外のテーブルでひと時を過ごしていました。
時間に余裕があったので早朝散策の時に撮り忘れたシーンを撮る為、空身でもう一度往復してきました。
木道傍には信仰の山を思わせる、石碑群があり、天照皇大神を中心に、天児屋寝命・大穴貴命・
猿田彦命・天鈿女命・事代主命・大忍穂耳尊・大山祗命と並び、手前には苗場の守り本尊・保食命が祀ってありました。
山頂ヒュッテの近くにも役行者・1200年大遠忌記念の石碑などが数基あり、
大きな岩の中心に苗場山開拓者の大平晟氏の記念碑などがありました。







いつまでも眺めていたい風景ですが下山開始です。
ここでは頂上湿原から小赤沢コースを歩き、秋山郷・小赤沢地区に下り、バスで津南駅まで行き
そこから帰ると云う男性と少し立ち話をし「お気をつけて」と言葉を交わし見送りました、
振り返ると山頂ヒュッテが小さくなっていました。

この木道を左にカーブすると頂上の風景とは「さようなら」です。
ここからは前方に巻機山や越後の山々を仰ぎながら祓川コースを戻ります。







雷清水から苗場山全景を眺める。
前日、頂上付近はガスで包まれていた苗場山でしたが、今回は晴天に恵まれ雄大な姿を仰ぐことが出来ました。







神楽ケ峰に登る富士見坂からカッサ湖・田代スキー場を眺め、遠くに越後三山の姿が見えました。







小松原湿原分岐。
この道を直進し小松原コースを歩くと花の百名山・霧ノ塔や新・花の百名山に選ばれた
小松原湿原を歩き、秋山郷・結束地区に下りて行く道があります。
新・花の百名山の著者・田中澄江さんは
「苗場山の高層湿原は、尾瀬湿原と共にまだゆかないうちからあこがれていた。
草に被われた地平線が空に続き、ところどころに小灌木の茂みがある。
まだフィルムが白黒ばかりの時から、その水墨画のような風景は、
そこに身をおいてみたいという願いをつのらせたものである」と紀行文が始まり、
「空に白い雲がうっすらと流れて、湿原が成立するまでの悠久の時間が、
一瞬に自分のいのちの中を走り去っていく」と続き、
「苗場山といえば、その湿原より祓川からの途中の神楽ケ峰を左に、霧ノ塔の一九九四メートルを越え、
日陰山の一八四〇メートルの三つのピークを過ぎたとき、眼の下にひろがる小松原湿原の方が、
ずっと私に大きなおどろきを与えてくれた」
「小松原湿原は幾段にもなって流れてきた溶岩台地あろうか。
一つを過ぎると倒木が多い樹林帯と深い熊笹の藪を下ってまた一つ。
また樹林帯を下ってまた一つとあり、最後は秘境の秋山郷に辿り着く。」と綴っています。
(一度歩いてみたいが・・・)







明るい風景を眼下に納めながらの山歩きでした。







スキーゲレンデを歩くと和田小屋のある登山口が見えてきました。
此処からは車道から山道を抜け、町営駐車場に着きました。






 



 

  
オヤマリンドウやエゾリンドウが湿原いっぱいに咲き、秋を感じさせてくれました。
お花畑にはトリカブトの群生、下之芝・中之芝ではイワショウブの群生を楽しみながら歩きました。
ヒュッテで同泊の方に「7月中旬から下旬にかけての頂上湿原の花がそれはそれは見事だ」と云う
話を思いだし、次回の苗場山・再訪は7月の時期かな?と考えながら駐車場をあとにしました。







国道にでてすぐの所にある「街道の湯」で汗を流しました。
発券機で入場券(500円)を購入、少しぬるめの露天風呂から、適温の内風呂と入りリラックスしました。
綺麗な施設で備品なども充実しており快適な共同温泉でアルカリ単純泉のやわらかいお湯でした。
越後湯沢町にはこの様な共同温泉が「駒子の湯」など全部で5カ所あるそうです。




 
帰りに寄った谷川岳PA。
関越トンネルすぐ傍のPAには名水が湧いていました。
関越トンネル地下より湧きあがる名水で、谷川山系の雪融け水が、
約6年を経て浸透してきた軟水だそうです。
(NEXCO東日本で放射能に関する測定も実施していると掲示してありました)
私もお土産に水筒(600ml)に頂いて帰ってきました。





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