
「三代目・桂三木助と第十七世・中村勘三郎」を食べ較べる?
食べ較べると言っても、煎餅の話だ。人形町の甘酒横丁にある草加屋は、手焼き煎餅が有名だ。ここは、三代目・三木助
が愛した「手焼き煎餅」と、第十七世・勘三郎
が特別に誂えさせた手焼き煎餅の「おこげ」(焦がし)が有名だ。
双方ともちょっと見には、何の変哲もない煎餅だが、食べてみるとファンが多いことが納得できる。
三木助は、この煎餅を金庫に入れて保管し、弟子には食べさせず、一人で楽しんだとか。勘三郎は「焦がし」に特にこだわったらしい。どちらも旨いが、所詮は好みの問題だろう。ただ、「お焦げ」の方が、醤油の焦げる匂いがして香ばしい。
おいしいよ。でも、あくまでもこれは一般論に過ぎないが、今、このような家内制手工業の煎餅やさんは、後継者不足と自身の老化により、廃業が懸念される。これが現実なんだなあ・・