協力……といっても、まあ一緒に空獣をどうにかしようという同盟でも結ぶ……くらいしかできないけど……それでも良ければ私達は協力関係になれると思うんだ。それにこの空間から出るためにも、メタリファーの許可とかいるかもしれないし、さらにいうとあの円盤……あれを母艦として一緒に世界を回るためにもメタリファーの許可が必要じゃない?
なので仲間とか同盟とか……そんなのを結ぶのはこっちにはめっちゃメリットがある。逆は知らないが、でも一人で空獣に立ち向かうよりは、仲間がいた方が良いんじゃないかな? 実際、そういう概念とかもメタリファーにはないかもしれないが、命……となるのなら、その命を大切にしないといけないだろう。
そもそもが概念だったメタリファーには命さえなかったわけだ。命がないのなら、きっとメタリファーには『死』もなかったと思う。メタリファーとは戦ったわけだけど、きっとあの時あそこでメタリファーを倒したとても、メタリファーには死は訪れなかっただろう。そう思う。
だってメタリファーは概念であり、生命ではないからだ。死が訪れるのは生命だけ……多分ね。だって、メタリファーという概念を倒したとしても、その概念はなくなるの? 時空間がなくなるの? なくならないよね? むしろなくなったら世界がヤバいだろう。
きっとミレナパウスさんの世界でメタリファーを倒してたとしても、それはメタリファーにとっては死ではなかったと思う。でもこれからは違う。生を得たメタリファーは死も得たことになる。そして生と死は表裏一体。さらに言うと命は一つしかない。
(本当に?)
もしかしたらメタリファーは特殊だから命が一つと限らないかも? とか思ったけど、でもいくら複数命があったとしても、それを消費したら死は訪れる訳で……多分今まで概念だったメタリファーにはそこら辺の意識が薄いと思う。
死が訪れたら全て終わり……それを少しでも回避するためにも仲間が必要でしょう。実際G-01はめっちゃ強くて、大抵の事はG-01でなんとかなる。けどだからって、私はG-01よりも弱い仲間たちが必要ない……なんて思わない。
つまりはそういう事である。死を遠ざけるためにも、目的のためにも、仲間って大切なのだ。メタリファーの戸惑い? そんなのが伝わってくる。運命の先の終焉……空獣によってもたらされるそれに変化はないかもしれない。でも……
「メタリファー……どうする?」
その時、何かが入ってくる感覚があった。警告がコクピット内に響く。私の鼓動が異常値を示し、他にも色々と異常な値を示してるんだろう。確かに苦しいからね。何がおきてるのか?メタリファー?
そして私は見た。生まれおちようとしてるメタリファーの姿を。ここがどこなのか、幻なのか、精神なのか……それか魂の共鳴なのか……よくわかんない場所で私は私を見て……そして私はこういった。
「 「私?」 」
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