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UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力に目覚めた件 第二章 第四十一話part7

2025-04-12 20:00:44 | 日記
 ジジ――ジ、ジジ――ジ
 
 鬼男の長く、そして不安定になってる角がある一定の方向を向くと何やらめその音を変えてた。ジジジジジジ……と鳴って、点滅してるわけだけど、そのその音が一瞬止まり、そして点滅の感覚も長くなる……みたいな? 
 
 そしてその方向に何かを見つけたのか、「こっちだ」――と鬼男はいった。それに小頭は静かについていく。実際何の力もない小頭よりも鬼男のいう事を聞いた方が良い……と彼女自身だって思ってる。この濃霧の中じゃ、どうしようもないし。
 実際、小頭も何か聞こえないか? と耳に頼ってはみたが……実際二人の息遣い以外は別に聞こえる事はなかった。それだけでもう小頭はお手上げである。何か他にできるか? ってなって出来る事はない。
 
(あ、そうだ)
 
 そう思って、小頭はスマホを取り出した。あるのか実際わかんなかったが、ポケットに手を突っ込むと、スマホがあったのだ。最近のスマホは高性能だ。そのカメラだって……いや、寧ろカメラくらいしかスマホはここ数年進化してない……とか兄である足軽は言ってた。
 小頭は何言ってんだ? とか思ってた。だってスマホのステータスはスペックではなく、女子高生的には何を使ってるのか……である。最新式のiPhoneか、一年前のモデルか。せめて二年前までは人権があるだろう。けどそれ以前のもの……そしてiPhone意外なんて「えーそれなにー」とか言われる始末である。
 ちなみにいうと、小頭の使ってる機種はiPhoneの型落ちである。しかも一年、二年なんてものじゃない。四年くらい前の機種だ。けどそれでも全然問題はない。何か不便な事があるか? ということもない。背面には二眼のカメラだけど、それで普段使いは何も困る事はなかった。
 
(最新じゃないけど……何か映ってくれるかも)
 
 そんな期待でカメラを向けた。やっぱりこういう時は、サーも何とか的なカメラにしてみた。女子高生である小頭はカメラに関するアプリだけは色々と入ってた。普段は加工の為のアプリの使用頻度の方が高いわけだけど、色々と写真の方で特徴的な物を撮ろうと思ったら、意外なカメラアプリが活躍する……なんてこともあるのだ。
 そもそも取った瞬間に、加工できるアプリだってあったりする。でもどうやらサーモ的な物では何も結局みえなかった。歩いているときに周囲にカメラを向けてみたが画面に変化はなかった。それからまた別のカメラアプリを起動してみる。胴体に強い感じの奴だ。女子高生は基本それこそ自身や小物、それかスイーツを撮ってるイメージから動体なんて何を撮るのか? って思うかもしれないが、町中にいる猫とか散歩中の動物とか、そんなのを撮るのも小頭は好きだったのだ。
 
 そしてそこで気づいた。
 
「あれ?」
 
 画面に緑の青い枠が出て、そこにピントがあってます……となる物だと思う。それはつまりはそこに動いてる物、対象がいるから、そこにピントが持っていかれる筈だ。けど……カメラの画面内には何もみえない。でも……どうやらスマホのカメラはその見えない何か? にピントを合わせてるようにみえる。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 219

2025-04-12 19:53:01 | 日記
 彼女……メタリファーが生まれ直した少女は私が思ってたよりも天真爛漫らしい。
 
「これが体、これが感触、それにこれが匂いなんだ!」
 
 そんな風に彼女は一通り皆とお目通りした後に、ソワソワとしてベッドで暴れてる。まずはそのベッドのばねに負荷をかけて、ボヨンボヨンとして跳ねることを楽しんで、体を無暗に動かしてたら、ベッドから飛び落ちる。
 でもその時――
 
「危ない!」
 
 ――そういって勇者が彼女を受け止める。床に落ちる直前、下から潜ってきた腕が彼女の胸を潰して激突を防いだ。
 
「ふう……」
 
 なんとか間一髪。あのままだと彼女は顔面から床とチッスすることになってただろう。そしてそんな彼女はというと。自身を支えてる勇者の腕に面白がってまとわりついてる。そしてクンカクンカしてた。
 
「いい匂い。これがいい匂いって奴なんだ」
「大丈夫だったのなら、よかったです」
 
 ちょっと困ったような顔をしてる勇者。まあ自分の匂いを一生懸命美少女が嗅いでたら困惑もするだろう。するとふと彼女の目に動かないアイが映る。全く持って動いてないが、どうやら彼女の興味を引いたらしい。勇者から離れて、アイに近づいていく。そしてとりあえず周囲を回る。そして近づいて鼻先を近づける。クンカクンカ……と匂いを確認してる。その姿は野生動物の本能的な動きなのだろう。
 思わずそんなことをしてる。普通の人ならまずは匂いを嗅ぐ……なんてことはしないだろう。声をかけるとか、もっと知的に行動する筈だ。でも彼女には普通の生命体の……ましてや命の行動なんてのは前例がないものなのだ。
 だからとりあえず匂いを嗅いでみた。鼻先ギリギリがアイに当たらない程度の距離で、髪の所から背中、腰当たり、そして脚といって、また髪にもどってきた。そして、その髪に鼻先を……いや、顔を突っ込んでいく。
 
 「すーーーーーーーーーはーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
 
 重いっきっり深呼吸をしてる彼女。すると……
 
「何やってるんですかあああああああああああああああああああ!?」
 
 あっ、アイの奴が流石に耐えられなくて起動した。