UENOUTAのお絵描きとかブログ

 お絵描きや小説、YouTubeとかの報告とかしていきます。

ある日、超能力が目覚めた件 278P

2023-09-19 23:56:47 | 日記

「草案ちゃん! 草案ちゃん!? いる!? いたら返事して!!」

 そう言って野々野小頭が瓦礫が積み上がってる場所へと声をかける。野々野小頭は半分に折れてしまってるスマホを握りしめながら、目の前の光景を見て、涙をこらえてた。

「早く、退かさないと!」

「待て待て」

 無闇に瓦礫に近づこうとする野々野小頭を足軽は止めた。それに対して――キッと鋭い眼光を向けて来る野々野小頭。

「何!? 邪魔しないでよ! あそこに居るかもしれないんだよ!? てかあの人の変な棒もあの瓦礫を示してグルグルしてるじゃん! アレってそういうことでしょ!?」

「変な棒……」

 なんかチャブ氏が野々野小頭の言葉にちょっと傷ついてる。今の時代、中学生はダウジングなんて知らないらしい。せっかく自信を取り戻してそうなチャブ氏が再びぐさっとさされたのは気の毒だが、野々野小頭には他意はない。ただ友達があそこにいるかもしれない――その思いしか野々野小頭にはないんだ。

 勿論、チャブ氏達は、大人としてそこら辺もわかってるだろう。だから変な棒とかいわれたが、チャブ氏はこういい出した。

「野々野……ちゃん……いや、野々野さん? でもお兄さんもいるし……ここは小頭ちゃん? こんなおっさんに名前呼びなんて嫌……か?」

「なんでも良いですよ……」

 チャブ氏は野々野小頭をどう呼ぶか……勢い込んで声をかけたが、それが定まってなかった。実際野々野兄妹が揃ってるせいである。確かに女の子を下手に名前呼びなんてしたら、この時代それだけでセクハラ言われてもおかしくないかもしれない。

 それに基本、おっさんたちはオタクなのである。なかなかいい歳してるが、女性と話したことなんてそんなにない人たちである。だから困った。けど「なんでも良い」と許しがでたから、とりあえずチャブ氏の中では『野々野小頭』を『野々野さん』『野々野足軽』の事を『野々野くん』と呼ぶことにした。

「ええっと、すまん、俺のせいで。けどお兄さんはきっと崩れてる所に不用意に近づくのは危険だと……そう思ったんだろう。君はそこにいてくれ。俺たちが瓦礫をどかす。それに、こんなのは嘘だと思うかもしれないが、君の友達はまだ生きてるよ」

「つっ!? そんなの当たり前です!」

「――ご、ごめん」

 そう言って野々野小頭は腕で目をこすりつつ、後方に下がった。それに野々野足軽もついていく。妹を心配する兄……という感じだ。野々野小頭を追いかけるさい、野々野足軽はチャブ氏を見た。すると彼は野々野足軽に頷くような仕草をしてみせた。

 それが何かはよく野々野足軽にはわかんない。多分「妹を守っていろ」とかそういうことなんだろうと野々野足軽は思った。野々野足軽の視線は今さっき言った「まだ生きてる」って本当なのかな? って視線だった。

 いや、野々野足軽はわかってる。その答えを知ってる。けど、チャブ氏にはわかんないはずだ。けど……なんかその自信はなんか野々野小頭を安心させるためだけの『嘘』ってわけでもなさそうに感じた。

(いや、わかるわけないはずだけど……)

 そう疑問に思いつつ、大人たちが瓦礫に近づくのを野々野足軽は見守った。


転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 915

2023-09-19 23:50:54 | 日記

「本当に……本当か?」

 ミレナパウスさんがこっちに寝返ったことでダンゴムシは止まり、そして今度こそ本当に完全勝利の咆哮をザンサンシャカレの兵士たちは上げていた。そんな中、勿論だけど、私はちゃんと事の次第は説明してる。それこそザンサンシャカレの街の長とそしてアズバインバカラの兵士の隊長さんとかにね。ミレナパウスさんは外に出て、そして自身の力を持ってして、ダンゴムシから降りてくる。

 このダンゴムシにどうやって乗り降りしてるのか、疑問だったんだ。なにせこのダンゴムシ、数十メートルの高さがある。それなのに、別に何か昇降装置とかがあるわけじゃない。跳ねたりして全員が乗ってる? 

 流石に現実的ではないだろう。なら短距離転移とか? ともおもったが、短距離の転移も教会が持ってたら、もっと色々と使ってておかしくないような気がする。けどそんな事実は見たこと無い。それに実際、ミレナパウスさんはそんなことはしなかった。ミレナパウスさんは、普通に飛び降りた。ミレナパウスさんがその御御足を見せつつ地面に落ちる。

 本当なら頭の方が重いんだから、飛び降りたりしたら、頭が下になるのが普通だろう。けどミレナパウスさんは足を最後まで下にしてた。だから風でその長いスカートが捲れ上がってバサバサしてた。そのせいで御御足がモロ出しだった。大切な部分は見えないように押さえてたみたいだが、その美脚に興奮した奴は多かっただろう。なにせこの世界の奴らはどいつもコイツもあらくれてるからね。

 産めや増やせやの精神はとても強い。過酷な世界だからこそ、子供を沢山女性は生む。一人っ子なんてのは多分ほぼいないだろう。どこの家庭も五人以上の家庭は当たり前である。

 まあそれでも……その子供たちが成長出来る可能性は低いし、そこから更に子を為せるまで生きて、寿命を全うできる可能性はもっと低いのがこの世界だ。それだけ過酷だからこそ、種の存続のために、誰もが子供を沢山作ってる。

 目隠しの聖女であるミレナパウスさんはその顔はあまりよく見えないが、声もそうだし、身体もハッキリ言ってかなり魅力的である。

 それに一応さっきまで敵だったわけだ。残りは美女に見えるミレナパウスさんだけ。女性が一人……戦場で生き残ったらどうなるか? それは結構悲惨だろう。なにせ敵側の女性に遠慮なんてするわけない。普通なら、ミレナパウスさんはこれから侵されて……侵されて……侵され尽くす――そんな未来が待ってたかもしれない。

「へへっ、いい女じゃねーか」

 そういって舌なめずりしてる兵士たちに鋭い声が響く。

「決して彼女に危害を加えるな!! これは命令だ」

 そんな声が聞こえたことで、兵士たちは止まってる。地面に着地する寸前にふわりと魔法的な力で風を産んで着地したミレナパウスさんはスカートをつまんで腰を落とす――いわゆるカーテシーと言われる挨拶をした。

「お出迎え、ご苦労さまです」

 そんなコトを言うミレナパウスさんにさっきまで戦ってた人達も「は?」という感じだった。なにせなんか態度が上からだったから、皆が困惑してる。