我が家にはタンジェリン、ライム、レモン、グレープフルーツの木が有る。
これらシトラスの木々はここの気候が大好きで、元気に育つ。
木が育って来ると同じ木の中に新芽、食べごろの果実、花が常に共存するようになる。
雨上がりはこれらフルーツ達を収穫するのに最適。
シトラスは木から水分を取り入れながら、
乾燥時には皮を厚くして種を守り、
雨が降れば皮を薄くして果肉に水分を蓄えながら生きている。
だから雨上がりに取った果実はとても瑞々しい。
ところでこのコンポートはね、私が昔アンティークショップで見つけたもの。
プリントでは無く、手描きの模様である事は明白。
何よりも注目すべきはその絵付け。
真上から見ると中心が明らかにズレてるし、
私が言うのもなんだけれど、絵も余り上手じゃないよねえ。
得体の知れない模様の位置も向きもバラバラというか無計画。
ヒックリ返して見ると、こんな変な生き物が描かれている。
いくら考えてもこの生物の正体が判らない。
足の部分に描かれた模様も中途半端というか、やる気無さげ。
私はこれらの特徴の全てが気に入って、即決で家に持ち帰って来た。
私は「作り手に会ってみたい」と見る者に思わせたら作り手の勝ちだと思っているのだが、
このコンポートの作者のことを想像すると、いくらでも時間が潰せる。
もちろん会ってみたいに決まっている。
あまりり絵が上手じゃない私みたいな人だろうな(私と一緒にしたらきっと怒るね)。
几帳面なタイプでもなさそう。
でもそれなりに、色々描いてみようと頑張ったのだろうな。
花ばかりじゃなくて、生き物も描いた方が良いかな?と途中で魔が差したんだろうな。
この図案は何かお手本を見たのだろうか?
多分作者は若い男性なのではないのか?
あまりモテそうじゃないなあ・・・エトセトラ・エトセトラ・エトセトラ
モノを介して、その作り手を想像する事は楽しい。
だから私はこのコンポートが愛おしく、こうして取り出して使ってみたくなる。