きょうは、いたりあんですよ~!
昼下がりのキッチンから、素敵な香りがして来るのが好きです。
美味しい香りに包まれておりますと、ディナーに向けて心がウキウキして参ります。
本日は、我が家の冬の定番料理、小ダコとジャガイモのトマト煮込みのご紹介です。
材料も手順もいたってシンプルなのですが、このお料理には時間がかかります。
で、私はそんなところも好き
まず最初に、ジャガイモをサッと洗って皮付きのまま茹でるべし。
ジャガイモを皮ごと茹でる理由は三つ。
一つ目、本来野菜の旨味は皮に有ります。土の中に全体が埋まっている根菜類は特にそう。
皮ごと茹でることでジャガイモの皮が持つ、土の香りが楽しめます。
二つ目、ジャガイモの持つビタミンは加熱しても比較的残り易くは有りますが、
皮付きのまま茹でることで、更に栄養素が溶け出すことを防ぐことが出来ます。
三つ目、皮付きで茹でると、ジャガイモが水分を吸収し難くなるので、水っぽくなりません。
ポテトサラダや、その他ジャガイモのホクホクとした食感を大切にしたいお料理には、
皮付きのまま茹でるようにしております。
こちらは小ダコ。
大きさはこれくらいです。
日本ではこのような大きさのタコは簡単に手に入るでしょうか?
もし難しければ、同じ大きさのイカでお作り頂けます。
実は私が最初に食したオリジナルはイカでした。
何度か作ってみて、タコの方が好みに合いましたので、私はタコで作るようになりました。
煮込み鍋にオリーブオイルを入れ、ニンニクと赤唐辛子のみじん切りを加え、
中火でゆっくり香りを立てます。
写真のお鍋はホーローなのですが、私が毎年黒豆を煮るので、
すっかり染まってしまっています。
香りがしっかり立って、お鍋が熱くなりましたらタコを投入。
全体に一混ぜして油を廻します。
アルミホイルでしっかり口を覆います。
更に上から蓋。
タコの風味と、水分を絶対に逃がさない為です。
焦げる気がするでしょ?大丈夫、焦げません。
タコから充分な水分が出て、その水分でタコが蒸し上げられます。
弱めの中火で30分蒸します。
イタリアントマトの水煮を手で潰します。
この缶は特大サイズで800グラム程のものです。
ジャガイモがゆであがりましたら、熱いうちに皮を剥いて、
小さめと大きめ、2種類の大きさの角切りにします。
小さい方の角切りは、煮溶かしてトロミを出し、大きめはじゃがいもを味わう為です。
30分後、蓋を開けると、タコの素晴らしい香りが立ち上ります。
タコからヒタヒタぐらいの水分が出ています。
ここにトマトを投入。
水分のバランスはコレくらいです。
更にジャガイモを加えます。
ここまで、私は一切塩分を加えていませんが、大丈夫です。
トマトの水煮にも若干の塩分が含まれておりますのと、タコからも塩気が出ます。
先ほどと同じく、鍋の口をアルミホイルと蓋でだぶるカバーして、
更に40分、時間が有ればもっと煮込みます。
出来た~
この段階で、タコは木べらで切れる程柔らかく煮上がっております。
ジャガイモは皮付きで茹でたので、ホクホク感を保ったまま旨味が沁みています。
でも、まだ食べちゃ駄目。
火を止めてから2~3時間は、休ませて下さい。
温度が下がるに連れて全体の味が馴染み、待った甲斐が有ったと思って頂けます。
サイドディッシュにはブロッコリーの暖かいサラダ。
茹でたてのブロッコリーを、少量のおろしニンニク、オリーブオイル、
レモンの絞り汁で和えただけのシンプルサラダがよく合います。
お皿に盛りつけて、パセリをたっぷりふりかけてサーブします。
The Next Day!
翌日のランチ。
ジャガイモが更に溶け出して、スープにとろみが付いています。
リングイネ・パスタをバターと黒こしょうで和えたものを添えて。
うまし。
その他、ジャスミンライスを少量のバターと塩で炊いたものも、とても良く合います。
私は自分の好きなものを押し付けることは控えたいと思っておりますが、
もしもコレをご覧になって、少しでも食指が動いた皆様、
是非に、是非に、一度お作りください。
イタリア人シェフの友人に、「貴女は天才!」と言わしめた一品です。
では