松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆はじめての条例づくり㉞たたき台のたたき方

2021-02-18 | はじめての条例づくり
 条例づくりは、徐々にステージを上げていく。

 一気に完成形まで、書き上げられる人もいるかもしれないが、多くは、ステップを上げながら、より良いものになっていく。だから、時々、踊り場があり、ちょっと一息入れて、そこで力を蓄えて、次のステップに登っていく。

 その踊場に置かれているのが、その時点のたたき台である。これを鍛えながら、より良いものにしていく。

 たたき台を鍛える方法はいくつかあるが、自治体の条例づくり、政策づくりでは、当事者・関係者が、自分の体験と合わせて、そのたたき台が過不足がないか、自分の活動の後押しになるかを考えて、見直し、提案するのが、一番、実践的である。

 多くの人は、色々な思いを持っていても、たたき台がないと、ピントがずれてしまうし、他の人も理解できない。しかし、たたき台があれば、目標になるので、議論が集中できる。そういう提案なのかと、合点がいく。

 ただ、その当事者・関係者は、自分の出した意見が、他の人達の共感を得られないこともあることは、理解しておく必要がある。だから、理解が得られるように、熟考し、うまく発言するという努力のきっかけになる。

 ネットの時代になって、匿名で自分の意見を一方的に出せるようになって、こうした地道な作業が端に追いやられるようなったが、0か100かみたいな極端な意見が多くなった。堪え性のない話であるが、こうした地道な作業によって、自分の意見が他者の共感を得られていくプロセスに立ち会うのは、実に爽快である。

 気持ちよく、いいものが出来上がっていく。条例(政策)づくりは、こうした好体験をする絶好のチャンスである。

 私は、微力ではあるが、そんな心づもりで、私は、委員会の座長を引き受けている。
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