松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆私たちは何をつくったのか(戸田市)

2015-02-13 | 1.研究活動

 戸田市の総合計画づくりの協働会議が終わった。

 自治基本条例をうけて、市民、行政、議員の三者が同じテーブルで総合計画を考えてきたが、その最後の会議で、私は次のような話をした。

 この会議で、何をつくったのか。
 ひとつは、それぞれが知恵を出して、より良いものをつくったということである。優れた結果を出せたというのは大いに自慢してよい。ひとりで考えるよりも、みんなが知恵を出せば、ずっというものができるというのは当たり前かもしれないが、案外と実践するのが難しい。それを実践したということである。この日も、その良い例があった。各グループの発表を聞きながら、たしかにそう言う視点も重要だ、いくつも気がつかされたからである。民主主義とは、価値の相対性を言うと教科書には書いてあるが、それをあらためて確認した。

 同時にもうひとつ、今回の検討を通して、私たちは、自治の文化をつくってきた。これも大いに誇ってよい。一人ひとりが、まちの未来をわがこととして考え、他者の発言や思いに配慮しながら、ひとつの提言にまとめてきたのである。自治の文化づくりにあって重要なのは、成功体験である。成功体験を何重にも積み重ねていくなかで、自治の文化づくりは、徐々に進んでいく。それをやったということである。

 最後に、車座になって、それぞれの思いを語ることになった。このやり方も、市民からの発案である。会長さんの穏やかで、ところどころ笑い声が入る進行で、一体感が体現されたまとめとなった。戸田市は、三浦半島からは遠く、何度も通うのは大変であったが、私としても、意義のある時間をすごすことができたことに感謝したい。

 

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