
福井県越前町の合併10周年記念シンポジュームに参加した。
あらたな町の節目を祝う町民の記念式典かと思って気楽に参加したが、随分と、ものものしい式典だった。参議院議長が出席し、国会議員、知事や市長、各界の長が全員参加の式典だった。来賓、会場の招待者全員の平均年齢は、おそらく60歳後半だろう。
たくさんの挨拶があり、最後にようやくシンポジュームとなった。パネラディスカッションのほうは、20代、30代の若者中心で、進行の私が最高齢であった。
短いシンポジュームであったが、面白かった。私がコーディネーターのシンポジュームでは、パネラーの目くばせを見て、話をふることが多いが、今回も、そんな真剣勝負のシンポジュームとなった。たとえば、「この町で頑張っていくために、応援してほしいことは何か」と聞いたところ、一番若いパネラーから、「おじさんやおばさんたち世代が、大いに、ちょっかいを出してほしい」と言った回答である。厳しいことを言れれば、なにくそと思って、がんばれるというのが理由である。そんな話が満載で、気持ちの良いときを過ごすことができた。
会場は、越前陶芸村のホールで開かれた。越前焼は、日本六古窯のひとつで、うわ薬をほとんど使わないことから、土の風合いが楽しめる焼き物である。帰りがけに、一緒にパネルディスカッションに出た備前焼作家の司辻健司さんに鯖江駅まで送っていただきながら、いろいろと話を伺ったが、伝統を続けるというのは、そう簡単ではないようだ。
越前町は、もう一度行きたいところである。