音楽一期一会

横山幸雄 究極の7大ピアノソナタ


今年は
ベートーヴェン生誕250年ということで
様々な場所でベートーヴェンの曲が
演奏されています

その中で今日は
横山幸雄 ピアノ・リサイタル
【究極の7大ピアノソナタ】

という贅沢なプログラムのコンサートを
聴いてきました



『悲愴』
『月光』
『テンペスト』
『ワルトシュタイン』
『テレーゼ』
『告別』
『熱情』




今回はシンフォニーホールの
舞台後ろの
2階後部席に座ったので

演奏中の指の動きや
ペダリングを上からしっかり
見ることができて
とても勉強になりました


それにしても
あのテンポで7曲弾ききっても
全く疲れを感じさせないパワーには
本当に圧倒されます

若きベートーヴェンのロマンチシズム
耳の病に気づいた頃の不安と苦悩
闇をくぐり抜けたあとの安らぎ
そして音楽へのほとばしる情熱・・・


他のどの作曲家とも違う
ベートーヴェン独特の激しさや
何ともいえない切なさや
切羽詰まった孤独感を
あらためて感じました


特に後期のソナタは
私にとっては
弾くことはもちろん
聴いているだけでも
何だか近寄りがたい凄さを感じます


横山さんの
正確なテクニックに裏付けされた
素晴らしい演奏に魅了されながら

ベートーヴェンの世界を
遠巻きにして眺めている・・というような
感覚でしょうか



ここからはちょっと余談になりますが・・・

演奏中
ふと舞台の向こうの客席に目を移した時

1階席のちょうど中央に
一人の老紳士の姿が見えました


遠くてはっきりとはわからないけれど
その老紳士の姿が
今病院のベッドで最期の時を迎えて眠っている
義父の少し若い頃の雰囲気にそっくりだったので
びっくりしました


義父は癌が転移し
つい先日
余命一週間と宣告されました


音楽が好きな義父は
家ではクラシック音楽を
いつも聴いていました


まさか・・・と思いながら
コンサートの後
新幹線に飛び乗ってお見舞に行きました



ベッドに横たわる義父は
今はもうほとんど反応することはできませんが
大好きなウィンナーワルツのCDを鳴らすと
ほんの少し目を開けて
懐かしそうに聴いているようでした







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