『自由の哲学』を読む ~日々の暮らしから~

日々の「?」から始めて一歩ずつ
自分で見て考えて、行動していきたい。
私の自由が人の自由にもつながりますように。

AIは過去に答を探し、人は未来から今を作る

2020年01月08日 | 『AI 分岐点に立つ人類』

『AI分岐点に立つ人類』涼風書林

今回も本をきっかけに考えています。
AIについて考えることで、
否応なく人について考えることにつながっています。

AIは、膨大なデータを分析して予測します。
データになってるってことは、
PCで記憶できる程度の、直近50年程度の現実が、
すべてのデータベースであり、判断の基ってことだよね?

…って、ふと思ってビックリした。

AIが緻密に記憶してる時間の幅って、
たかだか50年程度のもんかーーーい。
ウチの両親の方が長いこと生きてるわ(^^)。

もちろん、研究成果や現存する資料として
古事記のテキストやラスコー洞窟の壁画画像だって
記憶されてるだろうけど、
文化とか気質とか、人が大切にしていることとか、
データで示せないものって、ゼロなんだね!!

なんとなく、人類の持つ知のすべてを記憶していて、
いろんな未来の問題についても、AIが発展したら解決できる。
…なんて感じで刷り込まれる気がする。
ああ、やられてる!

でも、そうだよね。
AIはデータにできるもの、明文化されたものしか、
データベースにないんだから、
限界あるのは当然だよね。

ついでに、過去のデータから今後を予測するから、
過去から脱することはできないんじゃないかな。
今、誰かが、突然心豊かに成長したとしても、
その人の変化曲線や方向は変更できないまま、
勝つための、エゴに満ちた答えを出し続けるだろうし。

人間は、未来の理想に向かって今を変えていく。
前例がなくても、成功率が低くても、
やむにやまれぬ熱い思いを持って、
いろんなことにチャレンジしてきた、これまでのすべての人類。

その上に、今、生きている時代がある。
いろいろ問題はあるにせよ、
一応、人類が理想に向かって作り上げてきた時代が今。

ならば、先人たちと同じく、私たちも、まず
「理想」を描いて、そこに向かう義務があるのではないか。

選挙に通るためとか、今年の予算を達成するためとか、
家事で楽できることとか、それも必要だけど、
ホントに必要な理想はその先のこと。

選挙に通って、その力を使って、何をするのか。
予算を達成して、そのお金で、何をするのか。
家事で楽をして、それでできた時間で、何をするのか。

理想がないまま動くことに、
心を黙らせたまま動くことに慣れたくない。
問うてもないのに、出された答えに従いたくない。
(あ、これは昨日考えたことだ。→ココ

理想なんか考えない方が(ワクワクもしないけど)楽に決まっているし、
理想に向かうチャレンジは、
AIの判断ではただの暴挙かもしれないけど、
理想を持つことは、とっても自由で人間らしい幸せなことだ。

人間の普遍的な特徴について書かれた
「一般人間学(鈴木一博さん訳では「普遍人間学」)」の2章にもあった。
未来のビジョンが先にあって、
人はそこに向かって体を運んでいくだけ、って。

人間がAIに使われるのではなく、
人間がAIを使うためには、
人間が未来に理想を描き、
人間らしく、水際で自由でいることが必要。

「AIが何か答えを出しても、それってただの選択肢でしょ。
私はこう考えるから、こうします」。
AIに向かって水際でそんな風に言える人間がいるだろうか。
それは、とても難しいことだ。

そう言えるには、とっても大きな自信が必要です。
だからこそ、自信を育てることは、とても大事なことです。
子どもを(そして社員を)励ますつもりで、序列をつけて、
自信を失わせてる場合じゃないぞっ!!

人の言うことを聞かない暴君になれというのではなく、
人の言うことも聞いて、機械の答えも参考にして、
そして自分の考えで自由に未来を作っていけるように、
自己教育していくことは、一生の課題です。


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