
風土記:川原社
延喜式:-
雲陽誌:二社大明神
様 式:春日造変態
御祭神:伊弉諾命・伊弉册命
配祀神:奥津彦命・奥津姫命・須佐之男




松江市内より国道431号線を東進、新道と旧道の合流点。これより南東の岳山方面に上り、川原の上集落を過ぎてさらに奥まった最深部にひっそりと鎮座する。鳥居をくぐると二対の狛犬が眼光鋭く迎え入れ、正面に拝殿と本殿、北東奥に境内社が見える。その他、目立つ建造物はないが、拝殿と本殿それぞれ見事な龍の意匠が施されていた。



同社の縁起は、諸書に詳らかではない。雲陽誌川原の頁には「二社大明神 伊弉諾命・伊弉册命をまつる。社五尺四方南向、風土記に載る川原社なりと記される。『出雲風土記注論』の参照に拠れば、「・・・神主申し候処、当時二社座候に付き如此。風土記の社号は御上の落帳に相成由被申」として、川原社の由は容易に認められないようである。江戸期すでに、何某かの社が合殿にて祀られて、一方が往古の川原社であったというところであろうか。
〈境内社〉


本殿北東側に木造社一宇。『神国島根』に拠れば、八幡神社に誉田別命を祀る。境内入口に秋葉講中による石祠が祀られる。
〈所在地〉
島根県 松江市 川原町
参拝日:平成24年 8月17日