風土記:―
延喜式:―
雲陽誌:加茂大明神(別雷命)
様 式:大社造変態
御祭神:別雷命・神日本磐余彦命
安来市中央より広瀬方面へと向かう途上、山陰自動車道の高架をくぐり、500m程南下した地点に鎮座する。県道脇に石鳥居が見えると、境内はさらに奥まって広がり、参道脇には、いくつもの石灯篭が奉納されている。木々の緑に囲まれて、隋神門奥に、大屋根の見事な拝殿、また意匠細かい本殿が建つ。大屋根にのる千木は、前方の物が倒れており、その規模に比べると些か荒廃した感を得るのが忍びない。この他、本殿の左側に、境内社二宇並び祀られる。
同社の縁起について、『神国島根』に拠れば、宝亀九年この地の人藤原実重・元重なるものが供物として雲州の物を度々献上して、勧請したことに始まるとする。その中で、遷宮儀式として神殿装飾遷坐路次の作式も授与されたとある。『雲陽誌』には、天正年間この地を領した堀尾吉晴の造営を示す棟札を確認すると記される。
〈境内社〉
本殿左側に木造小社二宇並び立つ、南の社を木野山神社として大山祇命を、北の社を鷺神社として稲背脛命を祀る。
〈所在地〉
島根県 安来市 伯太町 佐陀本郷
参拝日:平成26年 5月18日