
風土記:大井社(※別説あり)
延喜式:大井神社(※別説あり)
雲陽誌:磯田明神(経津主命・武甕槌神)
様 式:王子造
御祭神:経津主神・武甕槌神



国道431号線から鹿島方面へ至る県道264号を北へいくと、宍道湖農道を越えたあたりから左手に丘陵が続き、右手には田園が広がる。下古志公民館を越えてすぐ左手(西)に鳥居を見つけることができた。境内は二壇にわかれ、下の壇右手に神楽殿、上の壇には本殿と拝殿のほか石祠、神饌所が建つ。
『神国島根』は、風土記の大井社、延喜式の大井神社で元々は現社地より東方にあったと記す。周辺が佐陀神社領となるに及び、その末社に連なり社家大井祝が奉仕することとなる。これとは別に、佐太水海辺に鎮座していたものが、洪水にて丘麓西の大井垣漂着したことにより大井神社となり、やがて現社地五十田に移して磯浜神社と称するとした説もある。詳細は不確かで、風土記の大井社は別に比定されるものもあり、考察すべき事象と思われる。明治年間には下古志集落の産土神として村社に列せられ、整備された境内からは今日も篤く信奉されていることが感じ取れる。
〈境内社〉

本殿右手に狛犬一対をそなえた石祠がある。『神国島根』に依れば境内社は秋葉神社(秋葉神)とされる。
〈所在地〉
島根県 松江市 古志町
参拝日:平成23年12月11日