野叟解嘲(やそうかいとう)ー町医者の言い訳ー

老医師が、自ら患者となった体験から様々な症状を記録。その他、日頃、感じていることや考えていることを語ります。

筋力増強

2023年06月17日 | 日記

さて、前回、リハビリメニューに腹筋運動を加えるといいましたが、これだけでも十分な効果が得られませんでした。ある日、ネット上で高齢者向けのリハビリ運動の動画を観ていたところ、下肢の運動の中にハムストリングス強化の運動が紹介されていました。そのときに気がついたのです。次の図に右側のように腰椎すべり症があるとします。この状態を改善するには、前傾した骨盤を立たせることが必要です。これには腹筋群も大事ですが、ハムストリングスも重要であることが理解できます。

つまり、腹筋で骨盤前方部分を引き上げ、ハムストリングスで坐骨を下方へ引き下げることで骨盤全体は立ち上がることになると考えました。

すべり症の状態が図の右側の通りではなく、上体は背屈し、ふんぞり返ったような姿の方が多いかもしれません。その場合には、おそらく腰椎は過剰に前彎していると予想されます。いずれにしても、骨盤を立たせることで「すべる」力を弱めることが出来ると考えます。もちろん、理屈通りに体が変化するとは思いませんが、個人の経験では症状の軽減が得られています。

異論はあると思いますが、、とにかく少しでもよいと思われることを続けています。「すべり」が元に戻るはずもないのですが、前にも言いましたが、僅か1mmでも脊柱管が拡がれば、症状の軽減が期待できると信じてリハビリを続けています。

次回はうつ伏せ寝の効用について紹介します。