沖縄県宜野湾市は、建て替えを進めている「ぎのわん海浜公園」の屋外劇場を2025年度めどにオープンする。
世界的な建築家の隈(くま)研吾(けんご)氏が設計する。
音楽専用の2階建て野外劇場で、収容人数は固定席と立ち見エリア、車いす席を合わせて現在の2倍の約8千人。劇場内の「陳列館」では、宜野湾で引退コンサートを開いた安室奈美恵さんを含む県内アーティストの関連資料を展示し、ファンの交流拠点にする。
隈氏は、2021年東京五輪・パラリンピックのメインスタジアムとなった東京都の新国立競技場のほか、県内では石垣市の新庁舎を手がけた。09年にフランスの芸術文化勲章オフィシエ、21年には米誌タイムの「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた。
新たな屋外劇場は、浦添北道路(通称・西海岸道路)を使った那覇空港からのアクセスの良さを生かして、西海岸地域の経済振興につなげる狙いがある。市によると、国内の屋外劇場の大半が5千人規模だという。
総事業費は解体費用を含めて40億円程度。内閣府の沖縄振興特定事業推進費を充てる。(沖縄タイムス中部報道部・平島夏実)