地域経済の自立度を表す県内の地域経済循環率は78.8%で全国ワースト4位だったことが17日までに、大城肇琉球大学名誉教授の調査で分かった。その地域にとどまらず域外に流出した経済を表す「漏れ率」は21.2%で、1兆105億円が県外へと流出した計算となる。
大城名誉教授が地域経済分析システム「RESAS(リーサス)」の2013年の数値を基に算出した。大城名誉教授によると、13年の県内で4兆7615億円の所得が生まれたが、最終需要は3兆7510億円となった。
全国ワーストは岩手県で、地域経済循環率は75.5%、漏れ率は24.5%。2位の奈良県は循環率76.2%、漏れ率は23.8%、3位は埼玉県で循環率77.7%、漏れ率は22.3%と続いた。
最も循環率が高かったのは東京都の154.2%で、大阪府108.0%、愛知県106.8%と大都市圏が続いた。地域からの経済活動が都市圏に流入している結果となった。
大城名誉教授は「21.2%の経済が県外に漏れている。『ザル経済』の体質は改善しておらず、自立型経済はまだ道半ばだ」と指摘した。その上で「沖縄県は観光関連産業を中心にお金が入ってきているが、県内にとどめることができていない。地元で使う物は地元でつくるという地消地産の取り組みが求められている」と強調した。
RESASは経済産業省と内閣府が作った地域経済分析システムで、地図上で各地の人口や地域経済の循環図、産業構造などデータを知ることができる。
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