パペット劇場ふらり旅 ~広島~

芝居好きの私がめぐり合った人形劇の魅力、たっぷりとお伝えします。

演劇チケット4000円運動   ~諭吉から一葉へ~

2005-04-03 | お芝居ひとりごと
不況を背景に物の値段は少しずつ安くなっている。
その分人件費も低く抑えられていいことばかりじゃないけれど、1000円で食べ放題のランチショップやあちこちにある100円ショップなど欲しいものが安く手に入るようになった。映画も割引デイを選んで行けば1000円で観られるのだ。
高値で推移している演劇チケットなど一般の人が見向きもしないのは分る気がする。

おおぜいの一般の人々の演劇観を変えるよりも、演劇界のチケット観を変えるほうが早い。これ以下では赤字だといわれようが、7千円や8千円ものチケット代を気軽に払える人は限られる。
まず私自身がチケット代は4千円以内(但し前売り料金)としようと決めた
その中で可能な限り面白い芝居を選択しようと考えたのだ。大好きな白石加代子の「百物語」もイッセー尾形の舞台もこの価格設定でも無事クリアなのだ。
二人で観にいってパンフを買い、観劇の帰りにお茶を飲んでも一万円でお釣りがくる。
たとえば、そんなオシャレな贅沢だったらもっと多くの人が「芝居を観にいく生活」を考えてみようという気になるのではないだろうか。

某日、水と油の「不時着」チケット購入。
前売り券は4800円である。あっけなく挫折してしまった自分が情けない。
北海道から北九州までのツアースケジュールを見てもらうと分るけど、一番チケットが高いのが広島公演である。キョードー大阪がチケットを扱っている大阪公演を除くとチケットはすべて4千円以下! 偉いぞ、「水と油」。
演劇の東京一極集中の風潮もどこ吹く風、さすがに世界的に活躍する「水と油」である。

他府県の演劇地方公演に較べて広島公演のチケット代は若干高めだよなあという印象がある。
演劇に対して理解と惜しみない支援を送る市民が多いのだろうか?
多くの演劇公演が大阪公演、岡山公演を終えると、福岡または小倉あるいは山口、挙句に高知へと広島を飛び越して行ってしまうのである。
100万都市とは信じられないほど広島は演劇の公演そのものが少ないのだ。
もっとも全国的には演劇公演などめったに来ない地域はいくらもあるのだけれど。

(広島では)スターが出ない芝居には客が入らない。けっこう都市圏で評判を取った舞台でも有名人が出演していない公演は閑古鳥が鳴いていると嘆く声を聞いたことがある。

どんな芝居がかかり、いくらのチケットが設定され、どれくらいの観客が入ったか。
その地方の演劇指数っていうのを誰か測定してくれないものかと思う。

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1 コメント

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チケット代とダイエット (interval-enter)
2005-04-04 23:56:23
この度はご来訪&コメントありがとうございました。



そうなのです。ファンはシビアです。

これしきの人気でおごって欲しくないのです。

実力的には、上を目指すにはまだまだ先がある人たちですから!

もっと上を目指して欲しい!そのためには、自分たちの位置を見失わないで戴きたいのです。そのひとつの指標が、チケット代・・・ではないかと。

そう言う気配が一昨年から昨年に掛けて手に取るように感じた制作のやり方は、役者と演出家を麻痺させ、勘違いを呼び、ダメにしかねない。

そうやってダメになった人たちを見ているだけに心配なんです。



チケット代の単価を上げて、純益を挙げようとするよりも、もっと他に先にやらなくては行けないことがあると思っています。



チケット1枚買ったら、ダイエットクッキーとドリンク付きのため、プライスが上がります、なんて洒落だったら、ニヤリ!としながら考えちゃうかも知れません。



私の友人がプークで人形劇に携わっています。私も学生時代は人形劇をやっていたことがあります。偶然のご縁とはいえ、嬉しかったです。

また、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

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