自分の死を考える集い開催スケジュール掲示板

「大往生したけりゃ医療とかかわるな」の著書である父中村仁一が皆様へ遺言としてお伝えしたかった内容を載せております

中村仁一の遺言4   新型コロナについて考える

2020-12-26 17:41:02 | 日記

現在新型コロナウィルスの感染が拡大し、「医療逼迫」や「医療崩壊」

が叫ばれています。

新型コロナウィルスには治療法がありません。だから、入院させても

治るわけではないのです。ですから入院は、他の人に移させないための

隔離であって、本人を治すためではありません。

しかし、治療法がないにもかかわらず8割の人は治っているのです。

なぜでしょう。それは、本人が自分で治すからです。

病気やケガを治す主役は、前述の通り(中村仁一の遺言3)、

本人の自然治癒力なのです。

この自然治癒力の衰えている人(年寄りや持病のある人など)の場合、

手伝ってもらえば助かる人といくら手伝ってもらっても助からない人に

分かれるのです。重症者に人工呼吸器やエクモが装着されますが、

治療法がないわけですから、あれが治すわけではありません。

あなたに替わって時間稼ぎをしてやるから、その間に勝手に

治しなさいというわけです。治せる人は助かりますが、

治せない人は、いのちを落とすということになるのです。

「医療逼迫」が叫ばれている現在、医療資源に限りがある以上、

日本人が一番苦手とする優先順位を考えなくてはいけない時期が

到来しているように思えます。

たしかに、医療はやってみないと どうなるかわからないという

「不確実性」はあります。しかし、90歳過ぎのがん末期の人に

エクモが使用されているなどという話を耳にすると、医療介入すると

助かる可能性の高い人から医療介入すべきではないかと思うのです。

たとえば、持病のある人は持病のない人へ、年寄りは現役世代へ、

同じ年寄りでも自立していない人は自立している人へというふうにです。

これまでも、口から食べられなくなった人に総入れ歯をつくったり、

ひどくぼけた年寄りのペースメーカ装着や人工透析などかなりの

違和感をもっていました。

しかし、今の日本人は、どんな状態でも医療にすがればなんとか

なるのではないかと過大評価していること、それから「死ぬこと」を

考えたくないという状況を鑑みますと、かなりむずかしいのは事実でしょう。

ですが、12月9日のテレビでは日本集中治療医学会が優先順位の

提案をしているのを目にしました。

本人の意思表示がある場合はそれを尊重し、ない場合は家族の

総意でという内容でした。

しかし、家族に決めさせるというのは酷な話です。事前にどういう状態に

なったら、どこまでの医療を希望するかを前もって意思表示をし、

家族と話し合って折り合いをつける習慣を普及させる必要があります。

それが家族に対する思いやりというものです。

*事前指示書(アドヴァンス・ディレクティブ)の用意は家族への思いやり*

Ⅰ死ぬまで何処でどんな風に生きたいか?どこまでの医療を望むか?

  誰にどういう介護を望むか?

 1.脳死を認めるか?

 2.ペースメーカーの装着

 3.心肺停止

   ・心臓マッサージ、電気ショック

   ・気管切開、人口呼吸器

 4.自力で口から飲み食いできなくなった時

   ・そのまま自然に任せる。

   ・できる限り食べさせて欲しい。

   ・鼻チューブ、胃瘻

   ・中心静脈栄養

   ・末梢静脈輸液(いわゆる点滴注射)、大量皮下注射

 5.痛みに対して

   ・麻薬の使用

   ・セデーション(終末期鎮静)

 6.人工透析

 7.輸血

 8.その他

   強力な抗生剤、昇圧剤、強心剤など

 9.最後を迎える場所

   病院、ホスピス、自宅、施設(      )、

   その他(     )

Ⅱ死後の問題

 1.葬儀式、告別式、法要

 2.墓地、霊園、散骨、手元供養

 3.遺言、相続

 4.病理解剖

 5.臓器提供

 6.献体

Ⅲ代理人指定

**************************

そうしないと、世界に冠たる現在のいい医療保険制度を若い世代に残し

てやれないことを、私達年寄り世代は、真剣に考えるべきだと思います。

前述の総入れ歯やペースメーカ、人工透析なども本人の希望では

ありません。家族の要望であったり、できることは何でもするという

医療者からの誘導なのです。

年寄りにとっては、ただ生かされればいいのではなく、どんな状態で

生きるかというQ.O.L が問題だと思うのです。

少なくとも、私なら願い下げです。

では、次に対策を考えてみましょう。

まずは、なんといってもかからないようにすることです。

三蜜を避けるということですが、新型コロナ感染のメインは飛沫ですから、

どうやったら防げるかです。

人との距離を2m以上あけることです。2m以上の距離があればマスクの

着用は不要です。ひとりでいる時やひとりでの散歩やジョギングを

する時もマスクはいらないでしょう。

会食も4人以下でと人数が強調されていますが、2人でも対面で

しゃべりながら食べたら危ないのです。

会食では、飲食タイムとおしゃべりタイムをきちんと分け、おしゃべりの

時はマスク着用です。ひとりずつアクリル板で遮へいしてもらうと

なおいいと思います。

これらのことがきちんと守られていれば菅総理の8人会食も問題ないと

思います。飛沫対策がどうであったかが問題なのに、人数の問題に

すり替えて大騒ぎをしてしまったことは残念という外はありません。

また若者に対する自粛要請も もうひとつ効果があがりません。

なぜなら若者は軽く済んで滅多に死ぬことはないと衆知されていますので、

動き回ると他人に移す機会が増えるからといわれてもピンと

こないのでしょう。

しかし、最近、軽症者にも ひどい倦怠感、呼吸困難、関節痛、

味覚障害、嗅覚障害など後遺症が出現することがいわれ始めました。

若者に行動を変えてもらうためには、わが事として考えてもらう必要が

ありますから、この後遺症を強調する以外にはないと思います。

有名タレントが新型コロナにかかり、後遺症でも出るとはずみが

つくのですが。

もう一つは、治す原動力は前述の通り本人の自然治癒力です。これに

影響を与えるのが、過労や睡眠不足や過度のストレス、低栄養です。

これらに注意する必要があります。

ワクチンですが、その接種が欧米で始まりました。

注射してもウィルスの侵入門戸である鼻やのどなどの粘膜に抗体が

できるとは思えませんので感染予防にはならないと思われます。

たとえてみれば、門から玄関を入り座敷にやってきたところで闘うと

いうことでしょうか。門のところで闘うなら感染予防なのです。が座敷に

上がったところで闘うわけですから重度化予防ということになります。

しかし、有効性と安全性に関してはまだよくわかってません。

ただ、副作用に関しては、アレルギー反応以外にも横断性脊髄炎や

多発性硬化症などの重い神経障害が報告されているようです。

これは、医療には不確実性があり、誰に出るかわかりませんから

接種する場合には、こういう副作用に見舞われる可能性があるという

覚悟が必要だと思います。

以上。

2020年12月26日

 


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