~先天性心疾患(単心室症,無脾症etc.)×凸凹発達障害~らんまりのラクガキ。。。

minority界隈でぶっ放す勿怪の幸い
旺ちゃんの笑顔は闇夜の提灯σ
無明長夜の浮き世を照らせ✽

条件。

2012-12-29 | 旺ちゃん(^з^)-☆

毎日毎日、小さいな体で頑張る旺ちゃんの横で

何もしてあげれないと嘆く前に

私が旺ちゃんにできることとは何か。

 

 

旺ちゃんは心臓病の合併症で「無脾症」を併せ持っている。

「無脾症」つまり脾臓がない。

脾臓は免疫を司る臓器。

心臓病児は元々感染に弱いが無脾症がある場合はさらに感染に弱い。

 

だから私はおっぱいにこだわった。これでもかってくらいに。

旺ちゃんのために私ができることといって

まず思いついたのが「おっぱい」だったから。

 

直接おっぱいを吸わせること(直母)が心臓の負担になるため

数える程しか直母はできなかった。

直母ができないこと、元々乳腺が細いこと、また体質もあって

乳腺炎を幾度となく繰り返した。

質の良いおっぱいを与えたくて

肉、魚等、動物性蛋白質をいっさい断ち

油、砂糖を断ち、2~3時間毎の搾乳を続けた。

あまりのストイックぶりに同室のママたちも呆れていた。

 

血がにじむ思いとはこのことだと思うくらい

きっと私の一生の中で1番頑張った。

はたから見るとちょっとオカシイんじゃないかと思われるくらい

とり憑かれたように搾乳した。

泣いている旺ちゃんを横目に

「旺ちゃんのためのおっぱいなんだからちょっと待って!」

と必死に搾乳した。

 

おっぱいを搾ることで「旺ちゃんを支えている!」という

母親としての『役割』がほしかったのかもしれない。

 

 

直母に憧れ「おっぱいだけで育てたい」という自分の中の理想もあり

シャント後直母の許可がおり、直母の練習に力を注いだ。

汗だくで泣き直母を嫌がる旺ちゃん。

直母は哺乳瓶の約60倍の力を要するという。

旺ちゃんは自分の心臓がきつくなるのをわかって

おっぱいを拒否していたんだろうと今になって思う。

でもその時はショックでなんとか直母をしたくて。

 

でも直母を諦めるのにそう時間はかからなかった。

諦めるというよりは削ぎ落とす感覚。

 

 

2回目の術後はさらにきつい日が続いた。

旺ちゃんは目を覚ますだけで身の置き所のない苦しみが襲いかかる。

起きては鎮静剤の注射の繰り返し。

そして口から入る全てのものを拒んだ。

それを乗り越え母乳を哺乳瓶で飲むことができるようになった。

 

 

それなのに

「哺乳瓶で母乳をあげてる!?前代未聞よ!

その子怠け者になるよ。」

と心ない言葉を投げつけられたこともある。

知識が無いが故の鋭利な言葉。

今でも悔しい。

何も知らないくせにふざけるな。旺ちゃんのどこが怠け者なんだ。

胸ぐらを掴みかかり噛みつきたい気分だった。

 

 

旺ちゃんは左心室がほとんど動いていないため

心臓から血液がうまく押し出せず循環がうまくいっていない。

そのため腎臓に血液が充分に流れていないことより

尿量が少ない。

心臓の負担になるためきつい水分制限が強いられる。

そのため母乳ではカロリーが足りず人工ミルクにしたほうがいいと

言われていたがどうしても母乳をあげたくて引き延ばしていた。

しかし水分制限が厳しく成長に足るだけの量すら飲めない状態。

それゆえかなりの空腹感、心機能低下による倦怠感に

なにかしらのストレスもかかっていることから

ぐずりが激しく搾乳もままならない。

 

今は搾乳をするよりも旺ちゃんのぐずりをとってあげるために

抱っこをたくさんしてあげた方がいいんじゃないかと考えるようになった。

もう後悔はしたくなかったから。

 

母乳をあげたい。

でも。。。

今必要なのは本当に母乳??

 

 

迷いに迷った末に断乳を決意。

そんなとき旺ちゃんの主治医の「命あっての母乳」という

言葉に心の底から救われた。

 

今まで搾乳を頑張ってきた分

断乳の痛みは想像を絶する程たまらなかった。

 

断乳に悔いはない。

今まで誰よりも頑張ったと胸を張って言える自信があったから。

7カ月間旺ちゃんにおいしいおっぱいをあげることができたんだから。

それができたのはパパの支えと

そして何よりSWANママのおかげ!!

何度も何度もおいしいお野菜や油抜きの手作りの食事を

持ってきてくれた。

とってもおいしくて温かくて。

 

断乳を決意したときもSWANママは

ただただ私の話を聞いてくれて

「今までよく頑張ったね。」といってくれて

その言葉に色んな思いが込み上げてきて涙があふれた。

 

 

大切な事は与えられた条件でベストを尽くすこと。

 

私にできることはおっぱいをあげることじゃない。

私が旺ちゃんにできること。

自分の理想は削ぎ落とし、旺ちゃんの病気に折り合いをつけること。

旺ちゃんから目を背けないこと。

信じること。

 

 

全ては笑顔のために。


条件。



 


にほんブログ村 犬ブログ ボーダーコリーへ
 

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。