「パパ」
ささらさや(幻冬舎文庫)加納朋子
事故死した夫が成仏出来ずに幽霊となって
奥さんと子どもを見守り続け、
不思議な事件を解決するために、少しだけ顔を出す。
そういう表現をすると、身も蓋もなくチープな物語なのですが
この物語の良さはそこではないのです。
ミステリという分類すら不要な気がします。
死してもなお愛する人を守る、というシチュエーションは
「ゴースト」を思い出させますが、ボクはむしろ「黄泉がえり」を
思い出してしまいました。なんででしょうね?切なさでしょうか?
天涯孤独で頼りなさげな未亡人「さや」と、
赤ん坊「ゆうぼう」を中心に「ささら」という土地で
物語は進んでいきます。
そしてその中で「ゆうぼう」の少しずつの成長と
「さや」の共に周りに支えられながら成長して行く様子が
短編のカタチで、一話ずつ語られていきます。
個性的な登場人物たちが、一人ずつそれぞれの事情を抱え
ちょっとした不思議なエピソードと共に「さや」の前に現れ
ご近所さんとして見守っていきます。
この物語は、さやの視線で語られているのですが、
多くの読者は、さやを見守る登場人物たちの視点で
さやを見つめているのではないでしょうか?
最初から最後まで、ほんわりとした幸せな気分と、
いつか来る終わりの予感とで、切ない気分も感じながら
一気に読み終わりました。
最後は電車の中で、泣きそうになっちゃいました。
加納さんの小説は「ななつのこ」を以前に購入していたのですが
積ん読のままでした。何を感じて購入したのかも忘れたのですが
その感覚は間違っていなかった、という気分と
今まで読まなくてスマンという気分で「魔法飛行」まで
追加で購入してしまいました。
あ、ちなみに「魔法飛行」の帯の
『(どうです、ちょっと興味を惹かれるでしょう?)』
というセリフは蛇足というか、脱力感を誘って
購入意欲を無くすのでやめて欲しかったです。
とにかく読もう。楽しみ楽しみ。
やさしい気分になりたい時に、ちょっぴり寂しい気分の時に
登場人物たちと一緒にさやを見守りつつ
さやと一緒にゆうぼうを見守りつつ
少しずつ成長する強さに癒されてみてください。
ささらさや(幻冬舎文庫)加納朋子
事故死した夫が成仏出来ずに幽霊となって
奥さんと子どもを見守り続け、
不思議な事件を解決するために、少しだけ顔を出す。
そういう表現をすると、身も蓋もなくチープな物語なのですが
この物語の良さはそこではないのです。
ミステリという分類すら不要な気がします。
死してもなお愛する人を守る、というシチュエーションは
「ゴースト」を思い出させますが、ボクはむしろ「黄泉がえり」を
思い出してしまいました。なんででしょうね?切なさでしょうか?
天涯孤独で頼りなさげな未亡人「さや」と、
赤ん坊「ゆうぼう」を中心に「ささら」という土地で
物語は進んでいきます。
そしてその中で「ゆうぼう」の少しずつの成長と
「さや」の共に周りに支えられながら成長して行く様子が
短編のカタチで、一話ずつ語られていきます。
個性的な登場人物たちが、一人ずつそれぞれの事情を抱え
ちょっとした不思議なエピソードと共に「さや」の前に現れ
ご近所さんとして見守っていきます。
この物語は、さやの視線で語られているのですが、
多くの読者は、さやを見守る登場人物たちの視点で
さやを見つめているのではないでしょうか?
最初から最後まで、ほんわりとした幸せな気分と、
いつか来る終わりの予感とで、切ない気分も感じながら
一気に読み終わりました。
最後は電車の中で、泣きそうになっちゃいました。
加納さんの小説は「ななつのこ」を以前に購入していたのですが
積ん読のままでした。何を感じて購入したのかも忘れたのですが
その感覚は間違っていなかった、という気分と
今まで読まなくてスマンという気分で「魔法飛行」まで
追加で購入してしまいました。
あ、ちなみに「魔法飛行」の帯の
『(どうです、ちょっと興味を惹かれるでしょう?)』
というセリフは蛇足というか、脱力感を誘って
購入意欲を無くすのでやめて欲しかったです。
とにかく読もう。楽しみ楽しみ。
やさしい気分になりたい時に、ちょっぴり寂しい気分の時に
登場人物たちと一緒にさやを見守りつつ
さやと一緒にゆうぼうを見守りつつ
少しずつ成長する強さに癒されてみてください。